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いつの間にか太陽が明日に向けてお休みをしようとしていた。
マテール…任務の本拠地に着く頃には日が暮れて真っ暗になる直前。―この瞬間が好きで好きでたまらない。脳内BGMでとあるバンドの一節が流れる。かくれんぼをしていていつの間にか日が暮れる、見つからないまま暗くなった…みんながかくれんぼをやめて帰っていったのに、ひとりだけ隠れ続ける…―
なんて雰囲気と脳内BGMに浸ってられるのは今の内。今は任務中。案の定ユウに叱られた。そりゃそうさね。気を引き締めますか。
マテールの土地は岩と乾燥などで劣悪な環境の中民達は生活をしていた。「神に見離された地」と呼ばれるのに納得する。絶望に生きる民達はそれを忘れるが為に人形を造る…少しの慰めになればと…。
―踊りを舞い、歌を奏でる快楽人形を…
だけど結局人々は人形に飽き、外の世界へ移住…置いていかれた人形達はそれでもなお動き続けた。五百年たった
そんでもって知ってか知らずかイノセンスを使って造られたのならありえない話じゃない。
「「「っ!!」」」
歩いて
「ちっ トマの無線が通じなかったんで急いでみたが…殺られたな。」
そう、殺意の残滓。
ユウの言葉が胸を貫通したかの様に痛かった。アレンも俺も黙りこんだ。特にトマは
こんな嫌な雰囲気なんて慣れていたはずなのに、ふと震える自身の掌が視界に入る。数多の人や虚を屠ってきたのに手が震えている。はは、なんだ。まだ俺人間じゃん。
突如ユウが口開く。―初心者と云えど、敵に殺されそうになっても救わないと。
「戦争に犠牲者は当然だからな変な仲間意識持つなよ。」
「仲間…意識…」
不思議と口に出していたこの言葉。確かにここは戦場だ。彼の云うことはご尤も。敵に甘えを見せたらそこでジ・エンドだ。わかってる、わかってはいる。果たして俺はその"万が一"に陥ったら仲間を切り捨てられるのであろうか…。
昔の自分なら出来てただろう…いや、そもそも"昔"は独りでやってきたし、"そういう部隊"と割り切っていた。こんな感情がぐちゃぐちゃになるのは久しぶりだ。
だだっ広いマテールを見つめながら葛藤していたらアレンがそっと忍び寄り俺に耳打ちをする。
「嫌な云い方ですね…気にする必要はないですよ。」
彼のフォローでなんとか冷静さを取り戻したが、やはり彼の言葉が何度も反復する。嫌でもため息が出る。
なんとも云えない感情を引っ提げてるのに更にユウが付け足す、これ以上気まずくするな〜。
「だがテメェは別だ。」
「は…い?」
「ハァァ!?」
ある意味気まずいわぁああ!今何と?repeat after me.
俺は何かの冗談か?と聞けばどうやら大真面目らしい。じゃあ!!俺の!さっきの葛藤なんだったの!?考えててバカらしいじゃん!
この言葉を皮切りにアレン様が火がついた鼠花火が如くまくし立てる。
「あなたのことだからきっと生半可な言葉で終わるんでしょうね…ナナミさんは僕が守るって会った時から約束してたんですよ、横取りしないでください!」
「したっけ?そんな約束。」
「ええ、しました…熱く堅い思いとお義兄さんと誓いを立て…!」
「おに…え?ナルトのこと?そんな契り交わしてたの?」
「何…?」
「いや、アンタも先こされた!って顔すんなよ。」
「…私もお守り致します、
「あれれぇ?トマさん?」
イヤだよーなんなの。さっきまでの雰囲気めちゃくちゃだよー!それにトマまで参戦して…キャラ崩壊だぁ。
シッチャカメッチャカな3人をどうにかしようと格闘していたら…向こうの方から爆音が…流石に皆無駄なおしゃべりを止め爆音轟く方を確認する…が、アレンが先走り崖下に一気に降下する。正義感が強いのは彼の強みであるが弱みでもある…!…しかし命取りの
「自由行動はまだですよぉお!」
流石に彼ひとりにするわけにはいかない…。後を追おうとしたが、思うような動きが取れなかった。理由は…
「勝手に行くな」
「行くなってお前……。」
「一人で飛び込んだあいつが悪い。」
まるで、仲間を見放すような眼差しを向けるユウ。そう、彼に手首を掴まれたから動けないのだ…。
ふと、あの葛藤していた言葉が過ぎる。確かにアレンの行動はエクソシストとしても場数的にも青二才で早々過ぎる行動だ。分かってる…。だが俺は……好きな物語だから、見捨てるなんて出来ねぇ!!
腕を振り解き、タタッと地面を2、3回駆け空中に立つ…霊子の塊の上だけど。
「お前…どうやって……」
「俺聞き分けのいいガキじゃねぇから切り捨てるなんて難しい事出来ねぇや。」
ユウにとっては不思議な光景に思うだろう。だけど今は関係ない。
「だから俺はアレンを追いかける。」
「わかってんのか?その行動でテメェの寿命が短くなるかもしれないんだぞ。」
辛辣な指摘、それでも。結果的に大丈夫だとしても…俺がこの世界に来てしまったが為に何らかの力が働き違う道順を辿ってしまう可能性だってある。だから俺は……
「アレンを追いかける。」
「……後悔しないか?」
「うん、しない。」
だったら勝手にしろ。そう投げ捨てるがトゲがない。俺はありがとうと告げ崖を飛び降りる。
アレンの正義感もわかる、ユウの割り切る感情もわかる。だけど俺にとってこの物語が変わる事なく進むのが一番だと思う。俺がアレンを
ユウはエクソシストとしてベテランだから大丈夫だろうけど、アレンはどうだろう。修行中や道すがら対峙した程度。元いた世界はAKUMAとは縁がないのに現れた…今回の任務中イレギュラーが起きても可笑しくない、ならアレンに付くべきだろう。って道理も…
「アレンならなんとなくわかってくれるだろうけど、原住民のユウは…分かってくれないだろうなぁ〜」
溜息を深くつき、アレンのであろう新しく付いた足跡を辿り彼を探す。
彼の初任務に花を添えるために!
ほら、見えてきた!
異世界トリップの矜持
(…正義感がお前の強みで弱みだな)(神田殿?)(…あいつ等の尻拭いに行くぞ)
