6月

 天蓋の隙間から差し込む光。
 目を覚ましたシラスがカーテンを少し開けると、ひんやりとした空気に柔らかな日差し。
「……あ、さ?」
 熊のぬいぐるみ、ではなく微睡んでいるリゼットの呟きだ。
「まだ早い……寝てて大丈夫ですよ」
 朝日の温もりを感じながら、シラスはリゼットの頭を撫でた。
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