4月
「楽園ってどんなところなのかしら?」
王家の庭園を散歩しながら、リゼットはシラスに聞いてみる。
穏やかな気候。草木は生い茂り果実を実らせ、色とりどりの花が咲いている。見た目だけなら、この場所も楽園といえそうだが。
「……苦しみがなく幸せに暮らせる場所のことですから」
どんなところでしょうね、とシラスの返答にリゼットは思案しているようだ。
「それなら、シラス君がいる場所がわたくしの楽園なのですわ」
そう言うとリゼットは、林檎の木から取った実をひとくち齧った。ここがエデンの園だったら追放されてますわね、と笑う。
王家の庭園を散歩しながら、リゼットはシラスに聞いてみる。
穏やかな気候。草木は生い茂り果実を実らせ、色とりどりの花が咲いている。見た目だけなら、この場所も楽園といえそうだが。
「……苦しみがなく幸せに暮らせる場所のことですから」
どんなところでしょうね、とシラスの返答にリゼットは思案しているようだ。
「それなら、シラス君がいる場所がわたくしの楽園なのですわ」
そう言うとリゼットは、林檎の木から取った実をひとくち齧った。ここがエデンの園だったら追放されてますわね、と笑う。