4月
春の花が咲き乱れる、光溢れる庭園。
薄紅のドレスに白いタブリエを着けた愛らしい王太女が花を摘んでいる。
冥界の王が恋した春の女神はこのような姿だろうか、と騎士団長は思う。
「花の砂糖漬けを作るのですわ。焼菓子に紅茶……シラス君のお酒にも使えますわね」
そう言って花のように笑うリゼットは、どうやら花より団子のようだ。
薄紅のドレスに白いタブリエを着けた愛らしい王太女が花を摘んでいる。
冥界の王が恋した春の女神はこのような姿だろうか、と騎士団長は思う。
「花の砂糖漬けを作るのですわ。焼菓子に紅茶……シラス君のお酒にも使えますわね」
そう言って花のように笑うリゼットは、どうやら花より団子のようだ。