龍神が審神者になりました?
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――アオside――
夏先輩の引っ越しを昨日の間に終わらせ、今日は陽の引っ越し。
俺とやな兄、夏先輩は陽の本丸へ。
刀剣達と挨拶、しかも俺が陽を助けたことで、ものすごく感謝された。
陽以外は引っ越し準備できてるらしく、順番に荷物を運び出す。
陽の準備は俺が手伝うことに。
『陽、こっちの棚の箱に入れたぞ』
「ありがとう、アオ」
『服はここの箪笥だけ?』
「はい、お願いします」
『あいよ』
そうして手分けして片付けていくと、あっという間に終わる。
持っていきたい家具は大きな刀剣達が運んでくれた。
箱の分も、皆で手分けして運び込み、引っ越しは終わり。
元の本丸は解体したりするらしいが、しばらくは放置されるらしい。
新しい本丸は前とほぼ同じ作りをしてるらしい。
神ができるだけ再現するよう式神に言ったらしい。
陽は気にしてなかったが。
荷物の整理もして、夕方前には終わると、こんのすけがやってきた。
「アオ様、お疲れ様でした。陽さん、夏さんも急な引っ越し申し訳ありません、ありがとうございます」
『こん』
「いえいえ、私のせいでご迷惑をかけて申し訳ないくらいです…」
「まさか人にも狙われることになるなんてな…」
「意味が違うと思うけど…こんのすけ、どうしたんだ?」
「はい、少し説明をしにです。まず、陽さん、夏さん、柳さん、アオ様の本丸は、お互い歩いて30~40分の距離にあります。ゲートでの移動も徒歩でもできますので。
また、アオ様の本丸を拠点に、結界を大きく張りました。なのでそう簡単には、敵にも味方にも見つからないだろうと」
『あ、こないだ俺のとこに来てたのはそういうことか』
「はい。あと皆様、九重さんや戦闘系の審神者様、役員以外のご友人はいますか?」
「あー居るけど…」
「私も…」
「まぁいるな」
『俺はここちゃん以外いないなぁ』
「本丸を行き来するほどの仲のご友人から、信用できるかたのみなら、居場所を伝えても構わないそうです。ただし、しばらくは政府で特別許可書が発行されますので、それを持参、また通行履歴も確認をしばらく行うとのこと」
「息つまりそうだな…」
「申し訳ありません。陽さんは、とくに神さんも夜桜組の皆さんも気にしておられました」
『俺らは知ってるからね、昔を』
「なので、皆さんとの行き来は、自由に行っていいとのことです。普段の行き方で問題ないですが、いつもは出迎えたり、許可をしての入場だったと思いますが、勝手口として移動できるようになりました」
『勝手口?』
「それ、親族とかじゃないと使えない制度だろ?」
『え、そんなんあったの』
「俺はいつもちゃんと玄関前に行くようにしてたからなぁ」
「それが、アオや柳さんの本丸でもできるようになるということですか?」
「左様でございます。あまり息抜きにはならないだろうけど、せめてな、と神様が」
昔の珱を知るからこその措置ね。
神も分かってる。
「万屋街へは、陽さんと刀剣だけで行くのはしばらく控えてほしいとのこと。行くときは柳さん、夏さん、アオ様の誰かを連れ、決して離れない様にとのことです。夏さんは一人でも大丈夫ですが」
「まぁ狙われてるの陽だしな…」
「私はかまいません。外出禁止よりはいいですし」
まあ確かに。
外出禁止より、俺らと出かけれるだけマシだな。
『こん、厚たちにさにちゃん調べてもらって、見せてもらったけど、俺らも個人での外出は控えた方がいいか?』
「…アオさんに関しましては、陽さんと同じく、柳さんや夏さんと一緒にがいいそうです。ですがあの日、あの場で見せた霊力量もありますから、問題ないかも?と」
「微妙なとこなんだな…」
「まぁ、もしかしたらこの先も一緒に居る事のが多いなら、アオも陽も俺らと行動のがいいんじゃない?アオの霊力は確かに凄い、けど、それを恐怖や危険と取らずに、ただ霊力高いからお近づきになりたい危機感も霊力の凄さもわからないバカには意味ないからね」
『夏先輩実は毒舌…?』
「そんなことないぞ?」
「時々だな」
「あはは…」
「あの日のことはまだ調査中なので、なにか分かればお知らせします。演練場はすでに再開されてますので、陽さんとアオさんは、でかける時と同じく、柳さんや夏さんと行動お願いします」
『わかった』
「わかりました」
「では、僕は政府へ戻ります。アオ様、なにかあればいつでも呼んでください」
『ありがとう、こんもいつでも帰って来い。油揚げ用意しとくから』
「はぐううう」と嬉しそうにするこん。
そのまま戻っていき、俺らも解散ということになった。
引っ越しからあっという間に数日後。
え、早い?
陽との愛の語らいしかできないけど?
まああれから、俺らは単独行動を控え、常に誰かと行動をするようになった。
陽に俺の組紐渡してはいるけど、それだけじゃ間に合わない時もあるからだ。
まぁけど…あの日から俺ら目立ってるから、特に審神者の集まる演練場では注目がすごい。
万屋街もそれなりに。
何かあればやな兄と夏先輩が俺らを守るように片付けた。
俺と陽の時は、俺の霊力にビビってるやつもいるので、あまり近づいてこないみたい。
陽と出かけるときはわざと霊力漏れさせてるからねぇ。
で、今日はあの日、演練場に居た戦闘系の人らと顔合わせ、更に今分かってることを説明してくれるらしいけど…。
「神楽ー起きろー」
「神やひなの次はこいつかい…」
「疲れてるんですよ…」
そう、集合を言われた大会議室に居た神楽。
けど爆睡中です。
『神らもくるならそれまで寝かせれば?』
「それがいいですね」
「まぁ集合より早くきたしな俺ら」
今日の刀剣は、あの日居た部隊から、2~3人までの許可をもらってるため、俺のとこからは鶴、明石、厚です。
でも懐は数えられないため、薬研と小夜もこっそりいます。
一応神には先に伝えてあります(きりっ)
やな兄のところは、国広、乱さん、岩融さん。
気配からして、懐に太鼓鐘さんを入れてるな。
夏先輩のところは、次郎さん、和泉守さん、日本号さん。
懐に後藤さんかな。
陽はあの日、夏先輩の観戦(見学)に来てたらしいのだが、受付で今日は見学できないと聞いて、他の演練を観戦してたらしい。
だからあの日連れてた刀剣は、歌仙さん、三日月さんだけだったらしい。
のんびりのんびりしてると、何人かやってきた。
「あ、夏、柳!」
「やほー」
「夏、柳、早いですね」
「あぁ、早くきすぎたんだ」
「あの日上に居たの、三人だけか?」
「そうですね、ちょうど俺らが居ましたね」
「陽ちゃんも久しぶり?」
「あの日大変だったね~」
「はい…皆さんも無事でよかったです」
「んで、そっちの子は噂の新人ですか?」
『また噂…』
「俺と柚の末っ子」
『アオと言います。審神者としても戦闘系としても新米です』
「よろしく、俺はナギといいます」
「私は桃花って言うの!ももちゃんって呼んで!」
「あ、この人オカマなんで」
「ちょっと!いきなりバラさないでよ~!」
「あ、俺はナオでーす。よろしくね」
キャラが濃いのか薄いのか、いや濃いな?
皆さん濃いな?
『えと、ナギ先輩に桃先輩にナオ先輩ですね、よろしくです』
「「「ちょっとほんとに柳と柚の兄弟?」」」
「失礼な」
「いや柚はともかく、お前の兄弟かは疑うくらいいい子だぞ、うん」
『?やな兄、そんなに皆さんに失礼なの?』
「年齢がわかんなかったし、俺のがデカかったから年下と初対面で思ったな」
『あぁ、やな兄身長昔から高い方だったもんね…』
「俺らも成長したけどねー」
「柳とはそんなに歳変わらないですよ」
「そうよそうよ!一つ二つ三つ私たちのが上よ!」
『それ結局いくつ差…まぁやな兄だしなぁ…うん』
「それで納得なんですね、アオ…」
『てか桃先輩オカマ?嘘でしょ。めっっちゃ女性じゃん。体格いいけどスポーツしてましたって言えばわからんくらいだし』
「なんていいこ…!」
そんな俺にとってはギャグみたいな出会いから数分、神たちがきた。
「うわ、けっこういるな…大会議室にしといてよかったぜ…」
「そうだなー…て、神楽寝てんじゃん」
「連絡つかねぇから予想はしてたけど、ガッツリだな」
「アオ、起こしてくれ」
『また俺かい』
ため息をつきながらも殺気を神楽に向けると、ガバッと起き上がり武器を構える。
『おはよう』
「っ…あれ…アオ?」
『うん、ごめん、起こすのに殺気向けた』
「あー…なるほどー…」
「え、神楽の起こし方こんなの?」
「めんどくさいからさっさとな」
「俺もやられたわ…」
「ひなさんもですか…」
とわちゃわちゃしたが、皆適当に席に着き、報告会?が開かれる。
「さて、あの日のことで分かったこと、先ずは内通者らしき人物を拘束した」
「あの時メイン制御室を占拠したやつか?」
「いや、あの職員は操られてて意識もなかったらしい。むしろここ数日の記憶もないそうだ」
「じゃあ別の奴?」
「そう、怪しい動きのやついないか防犯カメラ全部調べてたら、役員と審神者が怪しくてな」
「審神者もなの?」
「あぁ、調べたら親子で、家族ぐるみで時間遡行軍と繋がりありそうなんだよな」
『えー…』
「まぁ、その辺は今も調べてるが、とりあえず、はっきりするまで、審神者の方は本丸停止、刀剣達には申し訳ないが、本丸待機を言い渡してる」
『その役員は何か話したの?』
「青ざめてて話せないんだよなぁ…審神者も同じく」
「最初からそんなことしなきゃよかったのにねー」
「…あの襲撃、誰かを狙ってですか?」
「そこも話さないからなんとも。特定の誰かなのか、審神者が集まるからなのか、それとも戦闘系潰しなのか…」
「なんだ、分かってるっていっても、拘束したその役員と審神者のことだけか…」
え、じゃあ話はこれで終わり?
早くない?
「まあそうなんだけど、メインはお前らの顔合わせでもあるから」
「それなら、さっき自己紹介も済ませましたが」
「いや、お前らにもアオのこと話しとこうと思ってな」
『すげぇ増えるね』
「こいつらは大丈夫だからな」
『その心は?』
「こいつらもちょい訳あり」
ということで、俺の正体をナギ先輩、ナオ先輩、桃先輩にも話す神とヒナ兄。
訳ありというくらいだから、最初は大丈夫そうだったけど、俺と陽の話になるとお腹いっぱいの顔でした。
「アオが龍神…」
「何度も転生し、力も強くて…」
「陽ちゃんも転生者で、アオちゃんと昔馴染み…」
『大丈夫?先輩たち』
「「「想像以上すぎて…」」」
『なんかすみません』
「あ、ははは…」
「まぁ気持ちは分かる…俺もお腹いっぱいだったし…」
『神ー甘味ー』
「はいはい…柚と奏が来るから持ってきてくれるだろ。さっき連絡あったし」
「じゃあ二人が来るまで休憩にしようぜ、煙草吸いたいし」
「だな」
そういうと煙草吸う組は窓際へ。
俺も吸いたいけど我慢。
「アオ、怪我はあれからどうですか?」
『もう大丈夫、ありがと陽』
「陽のおかげでアオもピンピンしてるぜ?」
「まぁ出陣はまだダメと皆に止められとりますがなぁ」
『元気なんにね』
「つか大将は元気すぎるんだよ…修行もこっそりして歌仙に怒られてたな」
『解せん』
「仕方ないだろ、皆に心配かけたんだ。もうちょい我慢しな」
「あぁ、あの日陽ちゃん庇ってたのアオちゃんだったわね」
「遠目だったけど、早かったですよね」
「アオは早いからなぁ…九重と張り合るかもな」
『ん?ここちゃん早いの?』
「それなりには」
「あ、陽、お前あの日弓矢持ってなったのか?」
「あ、いえ…持ってたんですが、弓を壊されてしまい…」
「それで薙刀だけだったのか」
「はい…」
「風蝶に頼むか、政府のだと脆いからな」
『今風蝶にお願いの連絡しました』
「「「「「早いわ」」」」」
『愛しの陽ちゃんのためならば!』
「アオ…」
そうこう話してると、柚兄と奏さんが段ボールを持って現れた。
段ボール?
「段ボール??」
「アオも居るので、万屋街の美味しいお店の大量注文しました」
「あとお茶ですね」
『おお…!』
段ボールから出てきたのは一口大の大福沢山。
お茶はペットボトルだけど、十分。
いただきまーす!と食べだす。
うまぁ…。
でもこの味……でも万屋街の美味しい店って言うし…。
「んじゃ、食べながら次はこいつらの話しな」
『あ、なんか訳ありなんだっけ』
「そう。三人はアカデミーのころからの同期でな、見てわかるように仲がいい」
『ふむ』
「で、桃は前世審神者。ナギは陰陽師の末裔。ナオは審神者一家」
『ちょっと待った桃先輩転生者?』
「そうなの!でも全部を覚えてるわけじゃないの。前世は戦闘系審神者がまだなくてね、でも私は武道をしてたから戦えた。でも本丸を襲撃されて…転生して、今の私が居るの」
『わー転生者仲間!しかも美人!』
「やだぁ!嬉しいわ!」
「人たらしも健在だな…」
『ん?陰陽師の末裔………俺が知ってるの、花開院だけだけど…』
「あ、そうです。知ってるんですね」
『まっじか!ゆらの子孫か!』
「え、28代目の名前…もしかして、28代目とも会ったことが?」
「ゆらとも一緒に戦ったもんなぁ」
『うんうん、そっか、ゆらの子孫…あ、もしかして破軍使いですか?』
「破軍もご存じなのですか…はい、俺は破軍を使えます」
『てことは…ひで兄やゆらにまた会える…!』
「ひで…?」
「13代目花開院秀元な」
「13代目とも!?」
「あ、秀元様は私が生きてた時にお世話になりました」
「陽もですか…」
うわーうわー!
嬉しい!
ゆらの子孫が居る!
「で、ナオは審神者一家なんだが、ナオが特殊すぎて家を追い出された」
『今さらっと言ったぞ』
「簡潔にいっただけな」
『特殊すぎるとは?』
「霊力の高さもだが、まあ目がいいんだよ」
『目?』
「俺人の魂とか縁が見えるんだー」
『わぉ仲間』
「アオも見えるの?」
『今はまだはっきり見れないけど、もともと見える人ですよー』
「アオとの共通点多いな…」
「あぁ、だからこいつら紹介しとこうと思ったんだ」
『なるほどーてかナギ先輩、敬語いらないですよ?癖なら仕方ないですが』
「あぁ、まぁ癖でもありますが…龍神様で人生の先輩のようなアオですから、呼び捨てにはできるんですが、つい…」
「というか、アオちゃんこそ敬語なしでいいわよ?普通にしてほしいわ」
『あ、いいんですか?』
「むしろその方が助かりま…助かるかな」
『じゃあお言葉に甘えて』
もぐもぐとお茶と大福を食べながら、気になることを聞いてみた。
『ナオ先輩の魂が見える例は初耳なんだけど、どう見えるん?』
「んん-…魂が見えるっちゃ見えるけど、どちらかというと、」
「その魂の感じで人の死を分かってしまうこと、かな」と言われたのだった。
夏先輩の引っ越しを昨日の間に終わらせ、今日は陽の引っ越し。
俺とやな兄、夏先輩は陽の本丸へ。
刀剣達と挨拶、しかも俺が陽を助けたことで、ものすごく感謝された。
陽以外は引っ越し準備できてるらしく、順番に荷物を運び出す。
陽の準備は俺が手伝うことに。
『陽、こっちの棚の箱に入れたぞ』
「ありがとう、アオ」
『服はここの箪笥だけ?』
「はい、お願いします」
『あいよ』
そうして手分けして片付けていくと、あっという間に終わる。
持っていきたい家具は大きな刀剣達が運んでくれた。
箱の分も、皆で手分けして運び込み、引っ越しは終わり。
元の本丸は解体したりするらしいが、しばらくは放置されるらしい。
新しい本丸は前とほぼ同じ作りをしてるらしい。
神ができるだけ再現するよう式神に言ったらしい。
陽は気にしてなかったが。
荷物の整理もして、夕方前には終わると、こんのすけがやってきた。
「アオ様、お疲れ様でした。陽さん、夏さんも急な引っ越し申し訳ありません、ありがとうございます」
『こん』
「いえいえ、私のせいでご迷惑をかけて申し訳ないくらいです…」
「まさか人にも狙われることになるなんてな…」
「意味が違うと思うけど…こんのすけ、どうしたんだ?」
「はい、少し説明をしにです。まず、陽さん、夏さん、柳さん、アオ様の本丸は、お互い歩いて30~40分の距離にあります。ゲートでの移動も徒歩でもできますので。
また、アオ様の本丸を拠点に、結界を大きく張りました。なのでそう簡単には、敵にも味方にも見つからないだろうと」
『あ、こないだ俺のとこに来てたのはそういうことか』
「はい。あと皆様、九重さんや戦闘系の審神者様、役員以外のご友人はいますか?」
「あー居るけど…」
「私も…」
「まぁいるな」
『俺はここちゃん以外いないなぁ』
「本丸を行き来するほどの仲のご友人から、信用できるかたのみなら、居場所を伝えても構わないそうです。ただし、しばらくは政府で特別許可書が発行されますので、それを持参、また通行履歴も確認をしばらく行うとのこと」
「息つまりそうだな…」
「申し訳ありません。陽さんは、とくに神さんも夜桜組の皆さんも気にしておられました」
『俺らは知ってるからね、昔を』
「なので、皆さんとの行き来は、自由に行っていいとのことです。普段の行き方で問題ないですが、いつもは出迎えたり、許可をしての入場だったと思いますが、勝手口として移動できるようになりました」
『勝手口?』
「それ、親族とかじゃないと使えない制度だろ?」
『え、そんなんあったの』
「俺はいつもちゃんと玄関前に行くようにしてたからなぁ」
「それが、アオや柳さんの本丸でもできるようになるということですか?」
「左様でございます。あまり息抜きにはならないだろうけど、せめてな、と神様が」
昔の珱を知るからこその措置ね。
神も分かってる。
「万屋街へは、陽さんと刀剣だけで行くのはしばらく控えてほしいとのこと。行くときは柳さん、夏さん、アオ様の誰かを連れ、決して離れない様にとのことです。夏さんは一人でも大丈夫ですが」
「まぁ狙われてるの陽だしな…」
「私はかまいません。外出禁止よりはいいですし」
まあ確かに。
外出禁止より、俺らと出かけれるだけマシだな。
『こん、厚たちにさにちゃん調べてもらって、見せてもらったけど、俺らも個人での外出は控えた方がいいか?』
「…アオさんに関しましては、陽さんと同じく、柳さんや夏さんと一緒にがいいそうです。ですがあの日、あの場で見せた霊力量もありますから、問題ないかも?と」
「微妙なとこなんだな…」
「まぁ、もしかしたらこの先も一緒に居る事のが多いなら、アオも陽も俺らと行動のがいいんじゃない?アオの霊力は確かに凄い、けど、それを恐怖や危険と取らずに、ただ霊力高いからお近づきになりたい危機感も霊力の凄さもわからないバカには意味ないからね」
『夏先輩実は毒舌…?』
「そんなことないぞ?」
「時々だな」
「あはは…」
「あの日のことはまだ調査中なので、なにか分かればお知らせします。演練場はすでに再開されてますので、陽さんとアオさんは、でかける時と同じく、柳さんや夏さんと行動お願いします」
『わかった』
「わかりました」
「では、僕は政府へ戻ります。アオ様、なにかあればいつでも呼んでください」
『ありがとう、こんもいつでも帰って来い。油揚げ用意しとくから』
「はぐううう」と嬉しそうにするこん。
そのまま戻っていき、俺らも解散ということになった。
引っ越しからあっという間に数日後。
え、早い?
陽との愛の語らいしかできないけど?
まああれから、俺らは単独行動を控え、常に誰かと行動をするようになった。
陽に俺の組紐渡してはいるけど、それだけじゃ間に合わない時もあるからだ。
まぁけど…あの日から俺ら目立ってるから、特に審神者の集まる演練場では注目がすごい。
万屋街もそれなりに。
何かあればやな兄と夏先輩が俺らを守るように片付けた。
俺と陽の時は、俺の霊力にビビってるやつもいるので、あまり近づいてこないみたい。
陽と出かけるときはわざと霊力漏れさせてるからねぇ。
で、今日はあの日、演練場に居た戦闘系の人らと顔合わせ、更に今分かってることを説明してくれるらしいけど…。
「神楽ー起きろー」
「神やひなの次はこいつかい…」
「疲れてるんですよ…」
そう、集合を言われた大会議室に居た神楽。
けど爆睡中です。
『神らもくるならそれまで寝かせれば?』
「それがいいですね」
「まぁ集合より早くきたしな俺ら」
今日の刀剣は、あの日居た部隊から、2~3人までの許可をもらってるため、俺のとこからは鶴、明石、厚です。
でも懐は数えられないため、薬研と小夜もこっそりいます。
一応神には先に伝えてあります(きりっ)
やな兄のところは、国広、乱さん、岩融さん。
気配からして、懐に太鼓鐘さんを入れてるな。
夏先輩のところは、次郎さん、和泉守さん、日本号さん。
懐に後藤さんかな。
陽はあの日、夏先輩の観戦(見学)に来てたらしいのだが、受付で今日は見学できないと聞いて、他の演練を観戦してたらしい。
だからあの日連れてた刀剣は、歌仙さん、三日月さんだけだったらしい。
のんびりのんびりしてると、何人かやってきた。
「あ、夏、柳!」
「やほー」
「夏、柳、早いですね」
「あぁ、早くきすぎたんだ」
「あの日上に居たの、三人だけか?」
「そうですね、ちょうど俺らが居ましたね」
「陽ちゃんも久しぶり?」
「あの日大変だったね~」
「はい…皆さんも無事でよかったです」
「んで、そっちの子は噂の新人ですか?」
『また噂…』
「俺と柚の末っ子」
『アオと言います。審神者としても戦闘系としても新米です』
「よろしく、俺はナギといいます」
「私は桃花って言うの!ももちゃんって呼んで!」
「あ、この人オカマなんで」
「ちょっと!いきなりバラさないでよ~!」
「あ、俺はナオでーす。よろしくね」
キャラが濃いのか薄いのか、いや濃いな?
皆さん濃いな?
『えと、ナギ先輩に桃先輩にナオ先輩ですね、よろしくです』
「「「ちょっとほんとに柳と柚の兄弟?」」」
「失礼な」
「いや柚はともかく、お前の兄弟かは疑うくらいいい子だぞ、うん」
『?やな兄、そんなに皆さんに失礼なの?』
「年齢がわかんなかったし、俺のがデカかったから年下と初対面で思ったな」
『あぁ、やな兄身長昔から高い方だったもんね…』
「俺らも成長したけどねー」
「柳とはそんなに歳変わらないですよ」
「そうよそうよ!一つ二つ三つ私たちのが上よ!」
『それ結局いくつ差…まぁやな兄だしなぁ…うん』
「それで納得なんですね、アオ…」
『てか桃先輩オカマ?嘘でしょ。めっっちゃ女性じゃん。体格いいけどスポーツしてましたって言えばわからんくらいだし』
「なんていいこ…!」
そんな俺にとってはギャグみたいな出会いから数分、神たちがきた。
「うわ、けっこういるな…大会議室にしといてよかったぜ…」
「そうだなー…て、神楽寝てんじゃん」
「連絡つかねぇから予想はしてたけど、ガッツリだな」
「アオ、起こしてくれ」
『また俺かい』
ため息をつきながらも殺気を神楽に向けると、ガバッと起き上がり武器を構える。
『おはよう』
「っ…あれ…アオ?」
『うん、ごめん、起こすのに殺気向けた』
「あー…なるほどー…」
「え、神楽の起こし方こんなの?」
「めんどくさいからさっさとな」
「俺もやられたわ…」
「ひなさんもですか…」
とわちゃわちゃしたが、皆適当に席に着き、報告会?が開かれる。
「さて、あの日のことで分かったこと、先ずは内通者らしき人物を拘束した」
「あの時メイン制御室を占拠したやつか?」
「いや、あの職員は操られてて意識もなかったらしい。むしろここ数日の記憶もないそうだ」
「じゃあ別の奴?」
「そう、怪しい動きのやついないか防犯カメラ全部調べてたら、役員と審神者が怪しくてな」
「審神者もなの?」
「あぁ、調べたら親子で、家族ぐるみで時間遡行軍と繋がりありそうなんだよな」
『えー…』
「まぁ、その辺は今も調べてるが、とりあえず、はっきりするまで、審神者の方は本丸停止、刀剣達には申し訳ないが、本丸待機を言い渡してる」
『その役員は何か話したの?』
「青ざめてて話せないんだよなぁ…審神者も同じく」
「最初からそんなことしなきゃよかったのにねー」
「…あの襲撃、誰かを狙ってですか?」
「そこも話さないからなんとも。特定の誰かなのか、審神者が集まるからなのか、それとも戦闘系潰しなのか…」
「なんだ、分かってるっていっても、拘束したその役員と審神者のことだけか…」
え、じゃあ話はこれで終わり?
早くない?
「まあそうなんだけど、メインはお前らの顔合わせでもあるから」
「それなら、さっき自己紹介も済ませましたが」
「いや、お前らにもアオのこと話しとこうと思ってな」
『すげぇ増えるね』
「こいつらは大丈夫だからな」
『その心は?』
「こいつらもちょい訳あり」
ということで、俺の正体をナギ先輩、ナオ先輩、桃先輩にも話す神とヒナ兄。
訳ありというくらいだから、最初は大丈夫そうだったけど、俺と陽の話になるとお腹いっぱいの顔でした。
「アオが龍神…」
「何度も転生し、力も強くて…」
「陽ちゃんも転生者で、アオちゃんと昔馴染み…」
『大丈夫?先輩たち』
「「「想像以上すぎて…」」」
『なんかすみません』
「あ、ははは…」
「まぁ気持ちは分かる…俺もお腹いっぱいだったし…」
『神ー甘味ー』
「はいはい…柚と奏が来るから持ってきてくれるだろ。さっき連絡あったし」
「じゃあ二人が来るまで休憩にしようぜ、煙草吸いたいし」
「だな」
そういうと煙草吸う組は窓際へ。
俺も吸いたいけど我慢。
「アオ、怪我はあれからどうですか?」
『もう大丈夫、ありがと陽』
「陽のおかげでアオもピンピンしてるぜ?」
「まぁ出陣はまだダメと皆に止められとりますがなぁ」
『元気なんにね』
「つか大将は元気すぎるんだよ…修行もこっそりして歌仙に怒られてたな」
『解せん』
「仕方ないだろ、皆に心配かけたんだ。もうちょい我慢しな」
「あぁ、あの日陽ちゃん庇ってたのアオちゃんだったわね」
「遠目だったけど、早かったですよね」
「アオは早いからなぁ…九重と張り合るかもな」
『ん?ここちゃん早いの?』
「それなりには」
「あ、陽、お前あの日弓矢持ってなったのか?」
「あ、いえ…持ってたんですが、弓を壊されてしまい…」
「それで薙刀だけだったのか」
「はい…」
「風蝶に頼むか、政府のだと脆いからな」
『今風蝶にお願いの連絡しました』
「「「「「早いわ」」」」」
『愛しの陽ちゃんのためならば!』
「アオ…」
そうこう話してると、柚兄と奏さんが段ボールを持って現れた。
段ボール?
「段ボール??」
「アオも居るので、万屋街の美味しいお店の大量注文しました」
「あとお茶ですね」
『おお…!』
段ボールから出てきたのは一口大の大福沢山。
お茶はペットボトルだけど、十分。
いただきまーす!と食べだす。
うまぁ…。
でもこの味……でも万屋街の美味しい店って言うし…。
「んじゃ、食べながら次はこいつらの話しな」
『あ、なんか訳ありなんだっけ』
「そう。三人はアカデミーのころからの同期でな、見てわかるように仲がいい」
『ふむ』
「で、桃は前世審神者。ナギは陰陽師の末裔。ナオは審神者一家」
『ちょっと待った桃先輩転生者?』
「そうなの!でも全部を覚えてるわけじゃないの。前世は戦闘系審神者がまだなくてね、でも私は武道をしてたから戦えた。でも本丸を襲撃されて…転生して、今の私が居るの」
『わー転生者仲間!しかも美人!』
「やだぁ!嬉しいわ!」
「人たらしも健在だな…」
『ん?陰陽師の末裔………俺が知ってるの、花開院だけだけど…』
「あ、そうです。知ってるんですね」
『まっじか!ゆらの子孫か!』
「え、28代目の名前…もしかして、28代目とも会ったことが?」
「ゆらとも一緒に戦ったもんなぁ」
『うんうん、そっか、ゆらの子孫…あ、もしかして破軍使いですか?』
「破軍もご存じなのですか…はい、俺は破軍を使えます」
『てことは…ひで兄やゆらにまた会える…!』
「ひで…?」
「13代目花開院秀元な」
「13代目とも!?」
「あ、秀元様は私が生きてた時にお世話になりました」
「陽もですか…」
うわーうわー!
嬉しい!
ゆらの子孫が居る!
「で、ナオは審神者一家なんだが、ナオが特殊すぎて家を追い出された」
『今さらっと言ったぞ』
「簡潔にいっただけな」
『特殊すぎるとは?』
「霊力の高さもだが、まあ目がいいんだよ」
『目?』
「俺人の魂とか縁が見えるんだー」
『わぉ仲間』
「アオも見えるの?」
『今はまだはっきり見れないけど、もともと見える人ですよー』
「アオとの共通点多いな…」
「あぁ、だからこいつら紹介しとこうと思ったんだ」
『なるほどーてかナギ先輩、敬語いらないですよ?癖なら仕方ないですが』
「あぁ、まぁ癖でもありますが…龍神様で人生の先輩のようなアオですから、呼び捨てにはできるんですが、つい…」
「というか、アオちゃんこそ敬語なしでいいわよ?普通にしてほしいわ」
『あ、いいんですか?』
「むしろその方が助かりま…助かるかな」
『じゃあお言葉に甘えて』
もぐもぐとお茶と大福を食べながら、気になることを聞いてみた。
『ナオ先輩の魂が見える例は初耳なんだけど、どう見えるん?』
「んん-…魂が見えるっちゃ見えるけど、どちらかというと、」
「その魂の感じで人の死を分かってしまうこと、かな」と言われたのだった。