龍神が審神者になる?
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――アオside――
『え、ちょ、待って待って待って?え?』
<うん、とりあえず落ち着こうか>
『いやいやいや、え?なしてそうなったん?』
俺の混乱ぷりに皆も首を傾げるが…いや俺もわけわからんよ。
<さっきも言ったけど、前から考えていたんだ>
『やからどゆことや…』
<考えていた…うん、訂正するね。アオが審神者になったら、俺の体調次第だけど、来派の三人を任せるってことになってたんだよ>
『は…?』
<もともと、三人は俺のサポートのために、俺の刀剣になってくれたんだ。
柳のとこに、山姥切さんと厚さん、そして小夜さん。俺が審神者になったら、来派を俺。
でも俺は、霊力はあるけど体が弱くて、審神者にはなれないとわかったから、役員になった。で、アオが審神者になるまで来派を俺のサポートに、アオが審神者になったら、来派をアオに、って予定だったんだ>
『なして先にそれ言わん…え、厚に小夜はそのこと知って…?』
<んー聞いてたかもしれないけど、俺の体調次第もあったからなぁ…。今日こっちに戻って仕事してる途中…夕方くらいかな。ナナシが健康診断しにきて、最初のころに比べたら落ち着いてるし、大丈夫ってなってね。愛染は鍛刀でもドロップでも出やすいから、手っ取り早く申請出そうって>
『柚兄……神や神楽に似てきてない?』
<さすがにあそこまでなりたくないかな>
笑いながら話すが柚兄…俺はまだ衝撃強いです…。
「アオさん…大丈夫…?」
「オレと小夜がどうしたんだ?」
『…厚、小夜…君ら、柚兄のとこの来派を俺に任せるって話、聞いてた…?』
「え…うん、一応…」
「大将が審神者になって、柚の体調が落ち着いていたら、とは聞いてたけど…」
『まじか…柚兄から、その話きてるの…』
それを伝えると、二人は驚いた顔をしていた。
もちろん、他の三人も。
「ちょ、大将。柚なんだよな?変わってくれるか?」
『どうぞ…』
俺は厚へ携帯を渡すと、あまりの驚きから甘いものがものすごく欲しくなり、タブレットで甘いものを注文した…。
「さんきゅ。…柚、その話をしたってことは…」
<あ、厚さん。はい、ナナシが夕刻ごろに健康診断にきたので、確認を。落ち着いてるので大丈夫だと>
「ナナシの許可が出たのか…でもそっちの俺しかいなくなるぞ?鍛刀したのか?」
<鍛刀は近いうちにする予定ですが、政府所属でも役員についていない、フリーの刀剣からも俺についてもらうつもりですよ>
「フリーの刀剣からも?大丈夫なのか?」
<一応、任務が一緒になった時は仲良くさせてもらってますね。まあ俺が訳ありの刀剣達を所持できるのは、三人までですが…。その刀剣達に、来派から引継ぎをしてもらいます。書類は既に出してるので、あとは許可が下りれば来派をそっちに任せる予定です>
俺には厚と柚兄が話してる内容が聞こえている…いや厚が近くで話してるから、たぶん俺以外もなんとなく聞こえてる、はず…。
甘いものを摂取していると、俺の目の前の景色が変わる…あ、これは…。
「アオ?」と、陸奥が心配し覗き込んでくる。
『すまん、少しボーっとしてた。厚、後でまた代わって』
「あ、わり、大将。柚、大将に戻すな」
<はい、お願いします>
『あ、ありがと。…柚兄、フリーの刀剣から柚兄が選ぶ感じ?』
<え、なんでそれ…『聞こえてた』…あぁ>
なるほどと納得した柚兄は<そうだよ>と肯定する。
『候補とか、決めてる子いるの?』
<いや、まだだよ。一応任務で仲良くさせてもらってる人に声はかけるけど>
『…柚兄、来派の件はわかった。その様子やと、来派も納得してるみたいやし』
<そうだね、もともと話してあったから>
『うん。それで、そのフリーの刀剣の件、少し待ってほしい』
<ん?>
『さっき気になるものが“視えた”から』
<!…わかった。ただ来派の方の許可が下りれば、すぐにアオの刀剣に登録するよ>
『わかった。また連絡するね』
<うん、じゃ、早く寝なよ。甘いもの摂取しすぎないように>
『はーい。おやすみー』
バレてーら…まぁそこは右から左へ流して、通話を終える。
ん-…俺の力安定してないけど…まぁいっか。
「アオ…?視えたとは…?」
『あー…その辺の説明はそのうちにするよ。それまで待っててほしい』
首を傾げる三人。
厚と小夜は知ってるけど、俺や神から話すまでは話さないだろう。
それを察したのか、三人は一応了承してくれた。
『あー…にしても…先に教えといてくれてもいいじゃん…柚兄も神も神楽も…』
「…神楽さんは、忘れてそうだね…」
「だな。でもオレ達も、まさかこんな早くになるとは思わなかった…」
『二人の様子からみて、まだ先のことだと思ってた感じか…』
「はい…柚さんの体調は、確かに落ち着いてきてるみたいですが…もっと先かと…」
「オレ達が今日大将の刀になったし、しばらく空けるかとも思ってたからな…」
『それは俺に…いや、新人審神者に…言い方悪いかもだけど、訳ありの刀剣を計5人任せることになるからか?』
「そうだな…もともとどこかの本丸出身の刀剣が、政府の刀剣として所属するってのは、理由がなんであれ訳ありに分類される」
「理由内容によっては、大丈夫な場合もあります…でも、新人の審神者に、短期間で5人となると…」
『目立つ…か。んー…これ俺が戦闘系ってバレるの時間の問題だな…まぁいいけど…』
「ええんか?」
『もーまんたい。それに神や神楽と家族ってのもそのうちバレるだろうからな。ま…俺もなめられっぱなしは嫌だから、修行するし。
あ、厚、小夜。神とこでいろいろ教わったなら、手合わせ付き合ってくれ』
「任せな!」
「はい…皆さんも、やりますか…?」
「あぁ、指導頼む」
「ほぉじゃな!戦い方が増えるんはええことじゃ」
「だな。大将、厚、小夜助。俺たちにも教えてくれ」
『りょーかい。んじゃ…うん、今日はもう休もうか。みんな風呂でさっぱりして、ゆっくり休んでくれ』
今日は解散と伝えると、各自メモッてた紙を持って「おやすみー」と部屋へ戻って行った。
と、俺はふと思い出した。
厚と小夜…内番服や戦闘着の予備は渡したけど、布団とか大丈夫か…?
一応厚の端末へ連絡を入れ、俺も軽く片付けて…。
よし。
使い終わったコップなどを持ち、私室へ戻る。
途中携帯が鳴ったから、台所にコップを置いて、確認する。
〈布団は粟田口部屋にあるし大丈夫だぜ!〉
『あ、そっか。ならよかった、と…』
よし、俺もシャワー浴びて、寝るまでにやることやろう。
にしても…まだ始めたばっかだけど、今日はなんか、すごく疲れたな…。
昨日審神者になって、陸奥を初期刀に選び、薬研を初鍛刀、そんで鍛刀で初太刀の鶴が来て…やな兄のとこで卒業兼審神者就任祝いをしてもらって、そのまま泊まらせてもらって…。
今日は政府行って、厚と小夜を神から託され…初出陣に手入れ、買い物、ごはんも作って……。
『毎日イベント日になりそー…』
まぁ…なんとかなるかな……いや、なんとかするしかない。
俺が視たあの予知…いつ実現できるかはわかんねぇけど、やりたいんだ。
だから頑張るしかねぇ。
さっとシャワーを浴び、髪も乾かして部屋へ戻る。
そういえば、こんは政府かな…途中見かけなくなったけど…。
俺専属とはいえ、こんも政府でやることあるし、無理してほしくは……いや俺が無理させてるな?
すまん、こん…ややこしい奴の専属になったばっかりに…。
明日くるかな…油揚げは毎日買い置きしておこう…と考えていると、スマホが鳴る。
開くと何件かメッセがきていた。
『えーと…風雅達に…神に、やな兄…と』
一つ一つ確認し返事をしていく。
神からは、一般から中学卒業し、審神者になった人向けの高校のような、案内について。
審神者を育成するための審神者アカデミーとは別で、高校からは専門知識を学びたい人のための通信講座や、審神者にならず役員を目指す人のための講座など、いろいろあるらしい。
あれか、通信資格みたいなやつか。
ただ時々講義を受けに行かないといけないらしいけど…。
これについてはまぁ今はいいか…?
まだ審神者に慣れたわけでもないし…気になる講座見つけたら考えよう。
で、やな兄は……さっきの来派の件、柚兄から聞いたって連絡と、心配して連絡くれたみたいだ。
まぁビックリしたけど…大丈夫って送って…。
あー…札も作っておかないと…いついるかわかんないし、いざって時にないとか笑えない…。
ありすぎってくらいあれば、困ることもないし。
……その前に、先に荷物の整理が先だな…。
荷物運んでも、整理する暇がなかったし…。
まぁあんまないけど、手前にある段ボールから少しずつ整理を始める。
あ、棚とかは持ってこなかったんだった。
明日時間取れたらタブレットで注文するかなぁ。
軽く整理し終わると、寝る用意して…煙管を取り出す。
葉を詰め、火を入れる。
ふー…っと紫煙を吐きだし、ぼーっとする。
明日はごはんと、だし巻き卵に大根おろし付けて、ほうれん草のお浸しに、みそ汁…あ、海苔も出しとくか。
あとなんかのふりかけも。
皆の好みも知って行かないとな、厚は辛いの大丈夫だけど、小夜は基本無理で、カレーだとチーズ入れたりしたら平気っと…忘れんようにメモろ…。
報告書の裏に、顕現した刀剣と順番などメモり、新しいノートにも顕現した日付などを書き………めっちゃ皆の個性とか書きたい…ノート大量買いするか…。
あとカメラにプリンターも。
カメラは実家にあったかな…確認しとこ。
考えたら楽しくなってきた…これからが更に楽しみだわ。
メモることはメモし、パソコンにスマホを繋ぎ、同期させ、日記を打ち込む。
昨日のことも打ち込み………よし。
あ、神に気になることメッセしとこ。
それもしてから、俺はやっと布団にもぐった。
目覚ましは…四時くらいでいいか…?
昔は日の出と共に起きるのが当たり前だったし…。
とりあえず、明日厚たちにも確認して……。
目を開けると、そこは暗い場所だった。
いや、黒い雲に、古そうな…今にも倒壊しそうな和風の屋敷がある…まるで本丸のような…。
周りを見てみると、今俺が居るのは庭だと気づく。
そして、少し先に柚兄と厚さん、それから来派の三人に…刀剣男士だったであろう存在。
傷だらけの刀剣男子達もたくさんいる。
よく見たら、柚兄も怪我してるし、息を乱してる。
発作…?
苦しそうにしながら、吐血なのか、口を切ったのかわからない…けど血を流しながらも、笑って立っていた。
その笑みが、悲しそうにも見えて――……。
柚兄の元へ行こうとすると、目の前が遠ざかる。
手を伸ばすのに、足を動かすのに、届かない。
遠くにやな兄や国広達が見えた。
一瞬、瞬きした間に、目の前の景色が変わる。
さっきの本丸の刀剣達かな…柚兄の刀剣になりたいと話してる。
でも柚兄が所持できる訳ありの刀剣は、今は三人まで。
そこに奏さんも話し合いに参加している。
やな兄も居て、俺も居る。
…あぁ…ここに居る刀剣の誰かが、柚兄の……。
そこまで視て、アラームの音に起こされた。
『え、ちょ、待って待って待って?え?』
<うん、とりあえず落ち着こうか>
『いやいやいや、え?なしてそうなったん?』
俺の混乱ぷりに皆も首を傾げるが…いや俺もわけわからんよ。
<さっきも言ったけど、前から考えていたんだ>
『やからどゆことや…』
<考えていた…うん、訂正するね。アオが審神者になったら、俺の体調次第だけど、来派の三人を任せるってことになってたんだよ>
『は…?』
<もともと、三人は俺のサポートのために、俺の刀剣になってくれたんだ。
柳のとこに、山姥切さんと厚さん、そして小夜さん。俺が審神者になったら、来派を俺。
でも俺は、霊力はあるけど体が弱くて、審神者にはなれないとわかったから、役員になった。で、アオが審神者になるまで来派を俺のサポートに、アオが審神者になったら、来派をアオに、って予定だったんだ>
『なして先にそれ言わん…え、厚に小夜はそのこと知って…?』
<んー聞いてたかもしれないけど、俺の体調次第もあったからなぁ…。今日こっちに戻って仕事してる途中…夕方くらいかな。ナナシが健康診断しにきて、最初のころに比べたら落ち着いてるし、大丈夫ってなってね。愛染は鍛刀でもドロップでも出やすいから、手っ取り早く申請出そうって>
『柚兄……神や神楽に似てきてない?』
<さすがにあそこまでなりたくないかな>
笑いながら話すが柚兄…俺はまだ衝撃強いです…。
「アオさん…大丈夫…?」
「オレと小夜がどうしたんだ?」
『…厚、小夜…君ら、柚兄のとこの来派を俺に任せるって話、聞いてた…?』
「え…うん、一応…」
「大将が審神者になって、柚の体調が落ち着いていたら、とは聞いてたけど…」
『まじか…柚兄から、その話きてるの…』
それを伝えると、二人は驚いた顔をしていた。
もちろん、他の三人も。
「ちょ、大将。柚なんだよな?変わってくれるか?」
『どうぞ…』
俺は厚へ携帯を渡すと、あまりの驚きから甘いものがものすごく欲しくなり、タブレットで甘いものを注文した…。
「さんきゅ。…柚、その話をしたってことは…」
<あ、厚さん。はい、ナナシが夕刻ごろに健康診断にきたので、確認を。落ち着いてるので大丈夫だと>
「ナナシの許可が出たのか…でもそっちの俺しかいなくなるぞ?鍛刀したのか?」
<鍛刀は近いうちにする予定ですが、政府所属でも役員についていない、フリーの刀剣からも俺についてもらうつもりですよ>
「フリーの刀剣からも?大丈夫なのか?」
<一応、任務が一緒になった時は仲良くさせてもらってますね。まあ俺が訳ありの刀剣達を所持できるのは、三人までですが…。その刀剣達に、来派から引継ぎをしてもらいます。書類は既に出してるので、あとは許可が下りれば来派をそっちに任せる予定です>
俺には厚と柚兄が話してる内容が聞こえている…いや厚が近くで話してるから、たぶん俺以外もなんとなく聞こえてる、はず…。
甘いものを摂取していると、俺の目の前の景色が変わる…あ、これは…。
「アオ?」と、陸奥が心配し覗き込んでくる。
『すまん、少しボーっとしてた。厚、後でまた代わって』
「あ、わり、大将。柚、大将に戻すな」
<はい、お願いします>
『あ、ありがと。…柚兄、フリーの刀剣から柚兄が選ぶ感じ?』
<え、なんでそれ…『聞こえてた』…あぁ>
なるほどと納得した柚兄は<そうだよ>と肯定する。
『候補とか、決めてる子いるの?』
<いや、まだだよ。一応任務で仲良くさせてもらってる人に声はかけるけど>
『…柚兄、来派の件はわかった。その様子やと、来派も納得してるみたいやし』
<そうだね、もともと話してあったから>
『うん。それで、そのフリーの刀剣の件、少し待ってほしい』
<ん?>
『さっき気になるものが“視えた”から』
<!…わかった。ただ来派の方の許可が下りれば、すぐにアオの刀剣に登録するよ>
『わかった。また連絡するね』
<うん、じゃ、早く寝なよ。甘いもの摂取しすぎないように>
『はーい。おやすみー』
バレてーら…まぁそこは右から左へ流して、通話を終える。
ん-…俺の力安定してないけど…まぁいっか。
「アオ…?視えたとは…?」
『あー…その辺の説明はそのうちにするよ。それまで待っててほしい』
首を傾げる三人。
厚と小夜は知ってるけど、俺や神から話すまでは話さないだろう。
それを察したのか、三人は一応了承してくれた。
『あー…にしても…先に教えといてくれてもいいじゃん…柚兄も神も神楽も…』
「…神楽さんは、忘れてそうだね…」
「だな。でもオレ達も、まさかこんな早くになるとは思わなかった…」
『二人の様子からみて、まだ先のことだと思ってた感じか…』
「はい…柚さんの体調は、確かに落ち着いてきてるみたいですが…もっと先かと…」
「オレ達が今日大将の刀になったし、しばらく空けるかとも思ってたからな…」
『それは俺に…いや、新人審神者に…言い方悪いかもだけど、訳ありの刀剣を計5人任せることになるからか?』
「そうだな…もともとどこかの本丸出身の刀剣が、政府の刀剣として所属するってのは、理由がなんであれ訳ありに分類される」
「理由内容によっては、大丈夫な場合もあります…でも、新人の審神者に、短期間で5人となると…」
『目立つ…か。んー…これ俺が戦闘系ってバレるの時間の問題だな…まぁいいけど…』
「ええんか?」
『もーまんたい。それに神や神楽と家族ってのもそのうちバレるだろうからな。ま…俺もなめられっぱなしは嫌だから、修行するし。
あ、厚、小夜。神とこでいろいろ教わったなら、手合わせ付き合ってくれ』
「任せな!」
「はい…皆さんも、やりますか…?」
「あぁ、指導頼む」
「ほぉじゃな!戦い方が増えるんはええことじゃ」
「だな。大将、厚、小夜助。俺たちにも教えてくれ」
『りょーかい。んじゃ…うん、今日はもう休もうか。みんな風呂でさっぱりして、ゆっくり休んでくれ』
今日は解散と伝えると、各自メモッてた紙を持って「おやすみー」と部屋へ戻って行った。
と、俺はふと思い出した。
厚と小夜…内番服や戦闘着の予備は渡したけど、布団とか大丈夫か…?
一応厚の端末へ連絡を入れ、俺も軽く片付けて…。
よし。
使い終わったコップなどを持ち、私室へ戻る。
途中携帯が鳴ったから、台所にコップを置いて、確認する。
〈布団は粟田口部屋にあるし大丈夫だぜ!〉
『あ、そっか。ならよかった、と…』
よし、俺もシャワー浴びて、寝るまでにやることやろう。
にしても…まだ始めたばっかだけど、今日はなんか、すごく疲れたな…。
昨日審神者になって、陸奥を初期刀に選び、薬研を初鍛刀、そんで鍛刀で初太刀の鶴が来て…やな兄のとこで卒業兼審神者就任祝いをしてもらって、そのまま泊まらせてもらって…。
今日は政府行って、厚と小夜を神から託され…初出陣に手入れ、買い物、ごはんも作って……。
『毎日イベント日になりそー…』
まぁ…なんとかなるかな……いや、なんとかするしかない。
俺が視たあの予知…いつ実現できるかはわかんねぇけど、やりたいんだ。
だから頑張るしかねぇ。
さっとシャワーを浴び、髪も乾かして部屋へ戻る。
そういえば、こんは政府かな…途中見かけなくなったけど…。
俺専属とはいえ、こんも政府でやることあるし、無理してほしくは……いや俺が無理させてるな?
すまん、こん…ややこしい奴の専属になったばっかりに…。
明日くるかな…油揚げは毎日買い置きしておこう…と考えていると、スマホが鳴る。
開くと何件かメッセがきていた。
『えーと…風雅達に…神に、やな兄…と』
一つ一つ確認し返事をしていく。
神からは、一般から中学卒業し、審神者になった人向けの高校のような、案内について。
審神者を育成するための審神者アカデミーとは別で、高校からは専門知識を学びたい人のための通信講座や、審神者にならず役員を目指す人のための講座など、いろいろあるらしい。
あれか、通信資格みたいなやつか。
ただ時々講義を受けに行かないといけないらしいけど…。
これについてはまぁ今はいいか…?
まだ審神者に慣れたわけでもないし…気になる講座見つけたら考えよう。
で、やな兄は……さっきの来派の件、柚兄から聞いたって連絡と、心配して連絡くれたみたいだ。
まぁビックリしたけど…大丈夫って送って…。
あー…札も作っておかないと…いついるかわかんないし、いざって時にないとか笑えない…。
ありすぎってくらいあれば、困ることもないし。
……その前に、先に荷物の整理が先だな…。
荷物運んでも、整理する暇がなかったし…。
まぁあんまないけど、手前にある段ボールから少しずつ整理を始める。
あ、棚とかは持ってこなかったんだった。
明日時間取れたらタブレットで注文するかなぁ。
軽く整理し終わると、寝る用意して…煙管を取り出す。
葉を詰め、火を入れる。
ふー…っと紫煙を吐きだし、ぼーっとする。
明日はごはんと、だし巻き卵に大根おろし付けて、ほうれん草のお浸しに、みそ汁…あ、海苔も出しとくか。
あとなんかのふりかけも。
皆の好みも知って行かないとな、厚は辛いの大丈夫だけど、小夜は基本無理で、カレーだとチーズ入れたりしたら平気っと…忘れんようにメモろ…。
報告書の裏に、顕現した刀剣と順番などメモり、新しいノートにも顕現した日付などを書き………めっちゃ皆の個性とか書きたい…ノート大量買いするか…。
あとカメラにプリンターも。
カメラは実家にあったかな…確認しとこ。
考えたら楽しくなってきた…これからが更に楽しみだわ。
メモることはメモし、パソコンにスマホを繋ぎ、同期させ、日記を打ち込む。
昨日のことも打ち込み………よし。
あ、神に気になることメッセしとこ。
それもしてから、俺はやっと布団にもぐった。
目覚ましは…四時くらいでいいか…?
昔は日の出と共に起きるのが当たり前だったし…。
とりあえず、明日厚たちにも確認して……。
目を開けると、そこは暗い場所だった。
いや、黒い雲に、古そうな…今にも倒壊しそうな和風の屋敷がある…まるで本丸のような…。
周りを見てみると、今俺が居るのは庭だと気づく。
そして、少し先に柚兄と厚さん、それから来派の三人に…刀剣男士だったであろう存在。
傷だらけの刀剣男子達もたくさんいる。
よく見たら、柚兄も怪我してるし、息を乱してる。
発作…?
苦しそうにしながら、吐血なのか、口を切ったのかわからない…けど血を流しながらも、笑って立っていた。
その笑みが、悲しそうにも見えて――……。
柚兄の元へ行こうとすると、目の前が遠ざかる。
手を伸ばすのに、足を動かすのに、届かない。
遠くにやな兄や国広達が見えた。
一瞬、瞬きした間に、目の前の景色が変わる。
さっきの本丸の刀剣達かな…柚兄の刀剣になりたいと話してる。
でも柚兄が所持できる訳ありの刀剣は、今は三人まで。
そこに奏さんも話し合いに参加している。
やな兄も居て、俺も居る。
…あぁ…ここに居る刀剣の誰かが、柚兄の……。
そこまで視て、アラームの音に起こされた。