龍神が審神者になる?
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
――柳side――
アオの本丸で一通りやることやって、少し遅いだろうが、万屋街へやってきた俺ら。
万屋街、意外とでかいしな…行き方教えたけど…大丈夫かねぇ…。
まあこんのすけも地図渡してたし、なんとかなるか…。
で、当の万屋街初のやつらは…。
『すげっ!広!店多い!』
「アオ!あっちに面白そうな店があるぞ!」
「こりゃすごいにゃあ…慣れるまで時間かかりそうじゃき」
と、様々?だった。
「ほんとは、おススメの店とか教えてやりてぇが…まぁ今回は、スーパーで」
『城下町感すごいのに、現代語でてきたよ…』
「見た目や雰囲気は城下町や下町だが、中身は現世っぽいとこも多いからな…メニュー決めてんのか?」
『んーなんとなくは』
「んじゃ、行くか」
俺と乱が先頭を進み、後ろにアオ達がついてくる。
その後ろでまんばが迷子防止になってくれていた。
「重いものや持ちたくない場合、頼めば本丸の木箱に送ってくれる。IDカード持ってるな?」
『うん』
「番号がわかるなら手書きでもいいが、カードがあれば楽だから、普段から持ち歩くことを勧める」
「まぁ失くしたら罰金の可能性もあるけどね!」
『洒落にならん…』
しばらく歩いてると、気になる店が多いのか、きょろきょろしていた。
鶴丸もしていたが、アオよりは静かだったな…目はきらきらしてたが。
陸奥守は初期刀だからか、道を覚えようと、こんのすけにもらったもう一つの地図を見ながら、時々まんばと話していた。
「気になるとこは今度な。急な任務が入らなきゃまた案内してやるし」
『あーやな兄、俺の教育係だもんな…普通の、日課の任務とか大丈夫なの?』
「しばらく免除。よっぽどじゃない限りはな」
「まぁ、奏や柚がそこはなんとかするだろう」
『なんか申し訳ない…』
しばらくすると、目的地のスーパーが見えてきた。
『でかっ』
「万屋街が、区画ごとに分かれてる説明はしたろ?一応、どの区画にもでかいスーパーはあるし、普通なスーパーも、八百屋などももちろんある。ここは、この区画で一番でかいスパーな」
『確か、少しは日用品も売ってるのが、このでかいスーパーなんだったよな?』
「あぁ、日用品を専門に扱う店、女性に嬉しい化粧品専門の店とかいろいろあるな」
「へぇ…アオ、何を買うんだ?」
『とりあえず、今日の晩御飯は肉がいいなぁ…朝は和食かパン…昼はまだ決まってないな』
中に入り、三つカゴが乗せれるカートに、カゴを三つ。
あとは現世にあるような、コスドコのようなカート。
『鶴、そっちの大きなカート任せる』
「かーと…これのことかい」
『そうそう。大きいものはそっちに入れるから。国広、鶴が迷子にならんよう傍に居たって』
「あぁ」
「俺は子供かい…?」
『陸奥は俺と鶴の手伝い。重かったりしたらお願い』
「まかせちょけ!」
そう役割を決め、いざ中へ…。
まず一通り、値段などを確認していくアオ。
『んー』と唸りながら、野菜コーナーへ戻り、野菜の状態を確認して入れていく。
『大根は畑にあったな…』など、ぶつぶつ言いながら選んでいく。
『あ、やな兄のおすすめの米とかある?あるなら3袋、俵なら1を鶴たちと入れてきて。俺と陸奥他見てくるから』
「あぁ、わかった」
「後でな、アオ」
『任せた!』
俺とまんば、鶴丸は米売り場へ。
おススメは自本丸のだが、ここで買うとなると…。
「この米だな。自本丸のがやっぱうまいが、スーパーで買うならこれだ」
「やっぱり、自本丸のと店のじゃ変わるかい?」
「まあな。自本丸以外の売られてる米って、だいたい現世で仕入れるもんだし…まずいわけじゃねぇけど、慣れるとなぁ」
俵タイプじゃないため、それを三袋、鶴丸とまんばがカートへ入れる。
俺はその間に、アオへ〈他に重い、でかいでいるものあるか〉とメッセを送る。
すると〈俺の好きな水、でかいやつと、手持ちサイズのやつ。何本入りかわかんねぇけど、箱で〉
ときた。
それを二人に伝え、飲料水売り場へ。
アオの好きなやつ…お、あったあった。
〈でかいやつは最大12本入り。手持ちサイズは最大で96本入り〉
〈12入を2。96入りを1〉
〈すげぇ買うな〉
〈普段水かお茶が多いし…あと厨にも置くから。あ、こっちは一通り揃えたから、レジのとこいる〉
〈わかった〉
まんばと鶴丸にそれぞれを入れてもらい、アオが居る所へ向かう。
合流し、そのまま会計をし、さすがに重いだろ…となったため、本丸へ送ってもらうことにした。
『厚たちに木箱を厨にお願いしとこ…あと、大根一本と、シソ数枚、キャベツも二玉くらい収穫頼んどこ…ついでに収穫した方がよさげなやつは収穫お願いしとこ…』
「結構買ったな…」
『いやぁ…意外と安くてつい』
店を出てゲートへ向かう途中、本屋が目に入り、アオに『寄っても大丈夫?』と確認される。
「まあ、買いもんが早く終わったしな。大丈夫だろ」
「気になる本でもあるのか?」
『まあ俺もなんだけど…』
そう言いながら、薬研に目を向ける。
そういえば、買い物中はあまり触れてなかったが、外で歩いてる間は触れていたな。
「あぁ、医療本か」
『うん、昔と現在、だいぶ違うわけだから、基礎になるような本が見てみたいって』
「ふむ…一応古本屋もあるし、中古をいろいろ扱う店もあるけど、ここでいいのか?」
『…………どっちも気になるけど、今は目の前にある本屋だって』
「そうか。まぁ古本屋とかも今度案内してやるよ。アオの好きそうなもんもあるだろうし」
『ありがとう。陸奥か鶴、薬研と代わってもらえるかい?』
「なら俺が薬研と代わろう。今の書がどういうものかわからんしな」
『ん』
アオは先に鶴丸から本体を受け取り、戻るのを見届けると、腰へ。
そして薬研を顕現する。
「すまないな、柳の旦那方。鶴丸の旦那も、ありがとな」
「気にするな。うちの薬研も、最初のころは医療本集めをよくしていたしな」
『鶴も気にするなって。驚きの本があれば教えてくれ、って』
「驚きの本って、どんなだろ…」
首を傾げる乱を連れ、本屋に入る。
後でレジ前で合流することにし、薬研は医学書の方へ。
乱もまんばからまた端末を借り、薬研と共に行く。
アオは陸奥守といろいろ見て回る。
俺とまんばは、適当に雑誌や新刊など、いろいろ見て回って行った。
――アオside――
俺と陸奥は、俺の気になるコーナーを見て回る。
けど…。
『陸奥、気になる本あったら選んでいいからな?』
「ん~…こう沢山あるとにゃあ…」
『逆に迷うか……あ、陸奥って坂本龍馬の刀だったなら、世界とかきになるんじゃね?』
「おお!世界!」
『まあ海外の…日本語に訳されてる本もあれば、そうじゃないものもあるけど…世界地図とか?』
「世界地図!?日本以外の地図があるがか!」
『うん。その図鑑ならちょうど…あ、あそこにある』
世界地図のある図鑑のとこへ行き、その図鑑を見せると、目をキラキラさせていた。
『一応人間初心者。でも、世界を夢見た坂本龍馬の刀だった陸奥がいろんな世界を知るなら、まずはこういう世界地図かな、って。特別気になる世界…海外がないなら、これが妥当じゃないかな』
「なるほどにゃあ…やけんど、ええんか?さっきもすーぱーで結構買い物しよったとこじゃし」
『大丈夫。無理なときはまた今度って言うし。一応ネット…さっき、国広が設定とかしてくれたあの箱みたいなやつ。パソコンって言うんだけど、あれでも調べたりはできる。でも、いつでも見れたら嬉しいじゃん?』
「…ほおじゃの。ありがとにゃ、アオ」
『いえいえ。んで、詳しくなったら皆にも教えてあげて。俺はふわっとしかわかんねぇし、海外の国名多くて、そういうの苦手だしな』
「おん、わかったぜよ」
カゴに陸奥の欲しい本を入れて…次に俺が向かった場所は、植物関係のコーナー。
「花でも育てるんかの?」
『景趣を変えたらそのままの季節の設定もできる、その設定せず、現世と同じ季節に設定をすれば、いろんな植物を見れる。
新しい植物見つけても、これなんだ?ってなるから、そういう図鑑と、花言葉の本やらを見ようかと』
「なるほどにゃあ」
『育てるのも悪くないけど…俺の家族のが上手いからなぁ』
数冊手に取り、見比べながら選んでいき、カゴへ入れていく。
すると、薬研と乱さんがきた。
「あ!アオさん!」
「大将、陸奥守の旦那。そっちも植物の本探しか?」
「おん。アオが図鑑や花言葉の本を選んでたんじゃよ」
『薬研たちは…あ、薬か。薬草とかの本を探しに?』
「よくわかったな」
「アオさんすごい!」
『薬研の求めてるものは医療関係。でも現代の薬は薬研の知るものでもないし、塗り薬や煎じて飲むような薬の方が馴染みもある。
そうなると、植物関係の本を見ようってなる。じゃない?』
「大将にかなわねぇな…」
「薬研の心読んだかのように当ててる…」
『薬草なぁ…現代の本でそういう系あったかな…豆知識的なものなら載ってた気がするけど…むしろ薬草系は俺の家族に聞いた方が早い気がするな…』
「アオさんの家族?」
『乱さん前来た時会わなかった?薄紫の腰くらいまでの髪に、身長高めで、だら~ってしてた…』
「あ!あの人なんだ、アオさんの家族の医療担当の人!」
『そうそう。そいつ医療にはもちろん、薬草に詳しいからさ。奏さんや、やな兄の薬研さんにいろいろ医療教えたのもそいつだし、時々政府の依頼で、政府内の医療部の指導にも行ってたはず』
「そんなに詳しい人なのか?」
『まあね。薬草関係とかも、医療も詳しく知りたいなら、そいつに大丈夫な日聞いて、柚兄にも来てもらって大丈夫か聞いとくぞ?』
「そいつあ助かるが…そのお人は忙しいんじゃないか?」
『まぁ忙しいかもだけど…大丈夫な気がする』
なんせ俺ら家族の主治医でもあり、健康診断としてよく検査しにマンションにも来てたし。
てか、基本俺ら優先な人でもあり、そういう家族だからな。
「薬草関係はそのアオの家族の人に任せるとして、薬研は他に気になるもん見つけたがか?」
「まあいろいろ興味深いものはたくさんあったが…ありすぎてな」
「それで一度、薬草関係の本探してみようってなって、ここにきたんだよ」
『ふむ…その薬研の気になる本見に行ってみるか。あ、陸奥も他にもあったらいいなよ』
「わかったぜよ」
仲良く四人で医療コーナーへ行き、薬研の気になる本数冊を見せてもらう。
『えーと…用語集、辞典に…人体の図鑑に、簡単な怪我の治療法…んー……』
「どれに絞るか迷っちまってな」
『ん?一冊だけにするかってこと?』
「あぁ、いろいろ気になる本大将に買ってもらってたら、悪いしな」
『え、余裕あるうちは大丈夫だし、俺の元の貯金もまだまだあるから大丈夫なんだけど………あ、そだ』
俺はスマホを取り出し、薬研の気になる本を写メる。
それをさっき話してた主治医に送り、メッセも送る。
『今さっき話した家族に連絡入れたから、少し待ってみて、返事がすぐこないようなら全部買う』
「「「え」」」
『で、何かアドバイス…助言もらえたら、その本を買う。それでいこう』
「いや、大将…それでいいのか…」
「アオ、大丈夫なんか…?」
『もーまんたい。大丈夫』
その返事待ちの間に、他の本や雑誌を見て回る。
雑誌コーナーで、陸奥は戦艦や世界、いろんな国のことが書かれてる雑誌を見ていたり、薬研もやはり医療関係は見ていたが、歴史ものも見ていた。
乱さんは、やっぱりオシャレ好きみたいで、そういう雑誌を見ていた。
『乱さんは、やな兄に現代の服とか買ってもらったり、なにかオシャレするもの買ってもらったことある?』
「うん!現世に行くときは一応今の時代の服着てるし、可愛いパジャマとか、あとリボンとか!」
『へぇ。じゃあ同じオシャレ好きな加州さんも?』
「うん、加州さんは爪紅が多いかな~。現世に行く服は、みんな最低二着くらいは持ってるよ!」
『マニュキュアとかデコったり好きそう…現世に行く回数多い?』
「んー…任務の数はそこまでかな?どちらかというと、戦闘系とブラックの方が多いよ。でも現世はたまに任務外で行くこともあるよ、ほら、アオさんたちの実家に行ったりとか!」
『あー…なるほど。てか任務外でも行けるんだね、帰省の際は申請出してるって聞いたけど』
「長期の帰省は申請いるけど、一日だけとかなら申請しなくても、柚さんやこんのすけに伝えておけば大丈夫なんだ!」
『なるほど……ん?』
ちょうどスマホが鳴り、メッセの通知を知らせる。
『返事きたぞ、薬研』
「なんだって?」
『えーと……………
〈医療系は俺が直接教えるから、難しいやつとか買わなくても大丈夫。
簡単な治療の本は、本丸に一冊は最低あればいいんじゃないか?主に覚えてもらうやつは薬研だから、用語や辞典は持っててもいいだろうな。
あと人体の図鑑も、子供用とかあるが、もし本丸に書庫を作るなら、最初は簡単なやつと、詳しい図鑑を置いといたらいい。見たくない奴、怖がる奴もいるだろうしな、短刀はとくに。書庫を作るかどうかで、本を増やすなりすればいい。
あと薬研に伝えとけ、薬研を筆頭に医療は覚えてもらうが、他に覚えれそうな奴と、助手になりそうなやつ探しとけって。
で、お前の方がいったん落ち着いたら、医療の指導しに行くから、柚や柳と時間の調整しとけよ。
指導までにお前が深い怪我を負ったら、奏に連絡しろ、奏も医療の心得あるし、そこの薬研もそうだからな〉………長い…』
「他に覚えれそうなやつや、助手か…」
「難しいよね…簡単な手当てくらいなら、ボクも山姥切さんもできるし、包帯巻くの上手い人や、注射が上手い人も居るし…」
『んー…その辺は、厚と小夜にも意見聞きながら、今後来る子次第で決めようか。今すぐ指導されるわけじゃないしね』
俺は長ったらしい本文を読み終えると、薬研の気になってた本全部と、俺自身が気になった本もカゴに入れる。
「結局全部になったのぉ」
「すまん、大将…」
『いいの。それに、柚兄も言ってたしマニュアル本にも書いてたけど。本丸で必要なものは、物によるけど、経費として処理してくれるって。
俺みたいな個人的に欲しいものはダメだけど、薬研の欲しいものや陸奥の欲しいものは、本丸の知識にしたいって理由で経費としていけるかもだし』
そう言いながら、さっき見てた気になる雑誌もいくつかカゴへ。
あと個人的に欲しかった奴もいくつか…お、ここ文具ある!
文具コーナーへ行って、いろいろ見て回る。
俺自身が使う文房具はあるけど…本丸用にいくつかボールペンと鉛筆、消しゴムなどもカゴに入れ…こんくらいかな。
薬研用にノートとかも買いたいけど、実際に使わせて使い心地良さげなものとか選んでやりたいし、今度文房具店に行こう。
『よし、そろそろレジに行くか』
「あ、じゃあ主さんにはボクから連絡しておくから、アオさんお会計してきたらいいよ!」
『んじゃ、乱さんお願い』
そういうとレジへ向かおうとすると、陸奥がカゴを持ってくれた。
『ありがとう』と伝えると、「なんちゃあない」と言ってくれた。
会計してもらった本も本丸へ送ってもうことにしてると、やな兄と国広と合流する。
「また大量に買ったな…」
『気になる本がいっぱいなんでーす』
「だが医療系は経費でいけるだろうから、問題ないだろう」
「まあな」
さてさて、長い一日だった気がする…が、まだ終わってないもんなぁ…。
帰ったら晩御飯に今日の報告書に…いろいろしないとな。
ゲートにつくと、やな兄は「んー…」と軽く伸びていた。
「さて…時間的に今日は終了な。俺らはこのまま本丸へ行くから、お前らも帰れよ」
『ん、やな兄ありがとう。乱さんも国広もありがとうね』
「問題ない」
「楽しかったしね!アオさん、ハンドクリームの感想みんなにも聞いとくね!」
『ありがとう』
「一通りの、一般の審神者がすることは今日で全部だ。まだやってないものもあるが、その辺は厚と小夜が教えれば問題ないだろうし」
『明日からは?』
「一応普通の審神者業務をこなしてもらうのと、あとは柚と相談して連絡いれるわ」
『了解』
「んじゃ、またな」
そういって、やな兄達は帰って行った。
『よし。俺らも帰るか…晩御飯作ったりしないとなー』
「ほおじゃの。わしらもこれから覚えていかないかんもんあるしの」
「だな。厚たちにもいろいろ教えてもらわないとだし、帰ろうぜ」
そういうことで、今日の研修終わり。
さ、新しい家に帰ろう。
アオの本丸で一通りやることやって、少し遅いだろうが、万屋街へやってきた俺ら。
万屋街、意外とでかいしな…行き方教えたけど…大丈夫かねぇ…。
まあこんのすけも地図渡してたし、なんとかなるか…。
で、当の万屋街初のやつらは…。
『すげっ!広!店多い!』
「アオ!あっちに面白そうな店があるぞ!」
「こりゃすごいにゃあ…慣れるまで時間かかりそうじゃき」
と、様々?だった。
「ほんとは、おススメの店とか教えてやりてぇが…まぁ今回は、スーパーで」
『城下町感すごいのに、現代語でてきたよ…』
「見た目や雰囲気は城下町や下町だが、中身は現世っぽいとこも多いからな…メニュー決めてんのか?」
『んーなんとなくは』
「んじゃ、行くか」
俺と乱が先頭を進み、後ろにアオ達がついてくる。
その後ろでまんばが迷子防止になってくれていた。
「重いものや持ちたくない場合、頼めば本丸の木箱に送ってくれる。IDカード持ってるな?」
『うん』
「番号がわかるなら手書きでもいいが、カードがあれば楽だから、普段から持ち歩くことを勧める」
「まぁ失くしたら罰金の可能性もあるけどね!」
『洒落にならん…』
しばらく歩いてると、気になる店が多いのか、きょろきょろしていた。
鶴丸もしていたが、アオよりは静かだったな…目はきらきらしてたが。
陸奥守は初期刀だからか、道を覚えようと、こんのすけにもらったもう一つの地図を見ながら、時々まんばと話していた。
「気になるとこは今度な。急な任務が入らなきゃまた案内してやるし」
『あーやな兄、俺の教育係だもんな…普通の、日課の任務とか大丈夫なの?』
「しばらく免除。よっぽどじゃない限りはな」
「まぁ、奏や柚がそこはなんとかするだろう」
『なんか申し訳ない…』
しばらくすると、目的地のスーパーが見えてきた。
『でかっ』
「万屋街が、区画ごとに分かれてる説明はしたろ?一応、どの区画にもでかいスーパーはあるし、普通なスーパーも、八百屋などももちろんある。ここは、この区画で一番でかいスパーな」
『確か、少しは日用品も売ってるのが、このでかいスーパーなんだったよな?』
「あぁ、日用品を専門に扱う店、女性に嬉しい化粧品専門の店とかいろいろあるな」
「へぇ…アオ、何を買うんだ?」
『とりあえず、今日の晩御飯は肉がいいなぁ…朝は和食かパン…昼はまだ決まってないな』
中に入り、三つカゴが乗せれるカートに、カゴを三つ。
あとは現世にあるような、コスドコのようなカート。
『鶴、そっちの大きなカート任せる』
「かーと…これのことかい」
『そうそう。大きいものはそっちに入れるから。国広、鶴が迷子にならんよう傍に居たって』
「あぁ」
「俺は子供かい…?」
『陸奥は俺と鶴の手伝い。重かったりしたらお願い』
「まかせちょけ!」
そう役割を決め、いざ中へ…。
まず一通り、値段などを確認していくアオ。
『んー』と唸りながら、野菜コーナーへ戻り、野菜の状態を確認して入れていく。
『大根は畑にあったな…』など、ぶつぶつ言いながら選んでいく。
『あ、やな兄のおすすめの米とかある?あるなら3袋、俵なら1を鶴たちと入れてきて。俺と陸奥他見てくるから』
「あぁ、わかった」
「後でな、アオ」
『任せた!』
俺とまんば、鶴丸は米売り場へ。
おススメは自本丸のだが、ここで買うとなると…。
「この米だな。自本丸のがやっぱうまいが、スーパーで買うならこれだ」
「やっぱり、自本丸のと店のじゃ変わるかい?」
「まあな。自本丸以外の売られてる米って、だいたい現世で仕入れるもんだし…まずいわけじゃねぇけど、慣れるとなぁ」
俵タイプじゃないため、それを三袋、鶴丸とまんばがカートへ入れる。
俺はその間に、アオへ〈他に重い、でかいでいるものあるか〉とメッセを送る。
すると〈俺の好きな水、でかいやつと、手持ちサイズのやつ。何本入りかわかんねぇけど、箱で〉
ときた。
それを二人に伝え、飲料水売り場へ。
アオの好きなやつ…お、あったあった。
〈でかいやつは最大12本入り。手持ちサイズは最大で96本入り〉
〈12入を2。96入りを1〉
〈すげぇ買うな〉
〈普段水かお茶が多いし…あと厨にも置くから。あ、こっちは一通り揃えたから、レジのとこいる〉
〈わかった〉
まんばと鶴丸にそれぞれを入れてもらい、アオが居る所へ向かう。
合流し、そのまま会計をし、さすがに重いだろ…となったため、本丸へ送ってもらうことにした。
『厚たちに木箱を厨にお願いしとこ…あと、大根一本と、シソ数枚、キャベツも二玉くらい収穫頼んどこ…ついでに収穫した方がよさげなやつは収穫お願いしとこ…』
「結構買ったな…」
『いやぁ…意外と安くてつい』
店を出てゲートへ向かう途中、本屋が目に入り、アオに『寄っても大丈夫?』と確認される。
「まあ、買いもんが早く終わったしな。大丈夫だろ」
「気になる本でもあるのか?」
『まあ俺もなんだけど…』
そう言いながら、薬研に目を向ける。
そういえば、買い物中はあまり触れてなかったが、外で歩いてる間は触れていたな。
「あぁ、医療本か」
『うん、昔と現在、だいぶ違うわけだから、基礎になるような本が見てみたいって』
「ふむ…一応古本屋もあるし、中古をいろいろ扱う店もあるけど、ここでいいのか?」
『…………どっちも気になるけど、今は目の前にある本屋だって』
「そうか。まぁ古本屋とかも今度案内してやるよ。アオの好きそうなもんもあるだろうし」
『ありがとう。陸奥か鶴、薬研と代わってもらえるかい?』
「なら俺が薬研と代わろう。今の書がどういうものかわからんしな」
『ん』
アオは先に鶴丸から本体を受け取り、戻るのを見届けると、腰へ。
そして薬研を顕現する。
「すまないな、柳の旦那方。鶴丸の旦那も、ありがとな」
「気にするな。うちの薬研も、最初のころは医療本集めをよくしていたしな」
『鶴も気にするなって。驚きの本があれば教えてくれ、って』
「驚きの本って、どんなだろ…」
首を傾げる乱を連れ、本屋に入る。
後でレジ前で合流することにし、薬研は医学書の方へ。
乱もまんばからまた端末を借り、薬研と共に行く。
アオは陸奥守といろいろ見て回る。
俺とまんばは、適当に雑誌や新刊など、いろいろ見て回って行った。
――アオside――
俺と陸奥は、俺の気になるコーナーを見て回る。
けど…。
『陸奥、気になる本あったら選んでいいからな?』
「ん~…こう沢山あるとにゃあ…」
『逆に迷うか……あ、陸奥って坂本龍馬の刀だったなら、世界とかきになるんじゃね?』
「おお!世界!」
『まあ海外の…日本語に訳されてる本もあれば、そうじゃないものもあるけど…世界地図とか?』
「世界地図!?日本以外の地図があるがか!」
『うん。その図鑑ならちょうど…あ、あそこにある』
世界地図のある図鑑のとこへ行き、その図鑑を見せると、目をキラキラさせていた。
『一応人間初心者。でも、世界を夢見た坂本龍馬の刀だった陸奥がいろんな世界を知るなら、まずはこういう世界地図かな、って。特別気になる世界…海外がないなら、これが妥当じゃないかな』
「なるほどにゃあ…やけんど、ええんか?さっきもすーぱーで結構買い物しよったとこじゃし」
『大丈夫。無理なときはまた今度って言うし。一応ネット…さっき、国広が設定とかしてくれたあの箱みたいなやつ。パソコンって言うんだけど、あれでも調べたりはできる。でも、いつでも見れたら嬉しいじゃん?』
「…ほおじゃの。ありがとにゃ、アオ」
『いえいえ。んで、詳しくなったら皆にも教えてあげて。俺はふわっとしかわかんねぇし、海外の国名多くて、そういうの苦手だしな』
「おん、わかったぜよ」
カゴに陸奥の欲しい本を入れて…次に俺が向かった場所は、植物関係のコーナー。
「花でも育てるんかの?」
『景趣を変えたらそのままの季節の設定もできる、その設定せず、現世と同じ季節に設定をすれば、いろんな植物を見れる。
新しい植物見つけても、これなんだ?ってなるから、そういう図鑑と、花言葉の本やらを見ようかと』
「なるほどにゃあ」
『育てるのも悪くないけど…俺の家族のが上手いからなぁ』
数冊手に取り、見比べながら選んでいき、カゴへ入れていく。
すると、薬研と乱さんがきた。
「あ!アオさん!」
「大将、陸奥守の旦那。そっちも植物の本探しか?」
「おん。アオが図鑑や花言葉の本を選んでたんじゃよ」
『薬研たちは…あ、薬か。薬草とかの本を探しに?』
「よくわかったな」
「アオさんすごい!」
『薬研の求めてるものは医療関係。でも現代の薬は薬研の知るものでもないし、塗り薬や煎じて飲むような薬の方が馴染みもある。
そうなると、植物関係の本を見ようってなる。じゃない?』
「大将にかなわねぇな…」
「薬研の心読んだかのように当ててる…」
『薬草なぁ…現代の本でそういう系あったかな…豆知識的なものなら載ってた気がするけど…むしろ薬草系は俺の家族に聞いた方が早い気がするな…』
「アオさんの家族?」
『乱さん前来た時会わなかった?薄紫の腰くらいまでの髪に、身長高めで、だら~ってしてた…』
「あ!あの人なんだ、アオさんの家族の医療担当の人!」
『そうそう。そいつ医療にはもちろん、薬草に詳しいからさ。奏さんや、やな兄の薬研さんにいろいろ医療教えたのもそいつだし、時々政府の依頼で、政府内の医療部の指導にも行ってたはず』
「そんなに詳しい人なのか?」
『まあね。薬草関係とかも、医療も詳しく知りたいなら、そいつに大丈夫な日聞いて、柚兄にも来てもらって大丈夫か聞いとくぞ?』
「そいつあ助かるが…そのお人は忙しいんじゃないか?」
『まぁ忙しいかもだけど…大丈夫な気がする』
なんせ俺ら家族の主治医でもあり、健康診断としてよく検査しにマンションにも来てたし。
てか、基本俺ら優先な人でもあり、そういう家族だからな。
「薬草関係はそのアオの家族の人に任せるとして、薬研は他に気になるもん見つけたがか?」
「まあいろいろ興味深いものはたくさんあったが…ありすぎてな」
「それで一度、薬草関係の本探してみようってなって、ここにきたんだよ」
『ふむ…その薬研の気になる本見に行ってみるか。あ、陸奥も他にもあったらいいなよ』
「わかったぜよ」
仲良く四人で医療コーナーへ行き、薬研の気になる本数冊を見せてもらう。
『えーと…用語集、辞典に…人体の図鑑に、簡単な怪我の治療法…んー……』
「どれに絞るか迷っちまってな」
『ん?一冊だけにするかってこと?』
「あぁ、いろいろ気になる本大将に買ってもらってたら、悪いしな」
『え、余裕あるうちは大丈夫だし、俺の元の貯金もまだまだあるから大丈夫なんだけど………あ、そだ』
俺はスマホを取り出し、薬研の気になる本を写メる。
それをさっき話してた主治医に送り、メッセも送る。
『今さっき話した家族に連絡入れたから、少し待ってみて、返事がすぐこないようなら全部買う』
「「「え」」」
『で、何かアドバイス…助言もらえたら、その本を買う。それでいこう』
「いや、大将…それでいいのか…」
「アオ、大丈夫なんか…?」
『もーまんたい。大丈夫』
その返事待ちの間に、他の本や雑誌を見て回る。
雑誌コーナーで、陸奥は戦艦や世界、いろんな国のことが書かれてる雑誌を見ていたり、薬研もやはり医療関係は見ていたが、歴史ものも見ていた。
乱さんは、やっぱりオシャレ好きみたいで、そういう雑誌を見ていた。
『乱さんは、やな兄に現代の服とか買ってもらったり、なにかオシャレするもの買ってもらったことある?』
「うん!現世に行くときは一応今の時代の服着てるし、可愛いパジャマとか、あとリボンとか!」
『へぇ。じゃあ同じオシャレ好きな加州さんも?』
「うん、加州さんは爪紅が多いかな~。現世に行く服は、みんな最低二着くらいは持ってるよ!」
『マニュキュアとかデコったり好きそう…現世に行く回数多い?』
「んー…任務の数はそこまでかな?どちらかというと、戦闘系とブラックの方が多いよ。でも現世はたまに任務外で行くこともあるよ、ほら、アオさんたちの実家に行ったりとか!」
『あー…なるほど。てか任務外でも行けるんだね、帰省の際は申請出してるって聞いたけど』
「長期の帰省は申請いるけど、一日だけとかなら申請しなくても、柚さんやこんのすけに伝えておけば大丈夫なんだ!」
『なるほど……ん?』
ちょうどスマホが鳴り、メッセの通知を知らせる。
『返事きたぞ、薬研』
「なんだって?」
『えーと……………
〈医療系は俺が直接教えるから、難しいやつとか買わなくても大丈夫。
簡単な治療の本は、本丸に一冊は最低あればいいんじゃないか?主に覚えてもらうやつは薬研だから、用語や辞典は持っててもいいだろうな。
あと人体の図鑑も、子供用とかあるが、もし本丸に書庫を作るなら、最初は簡単なやつと、詳しい図鑑を置いといたらいい。見たくない奴、怖がる奴もいるだろうしな、短刀はとくに。書庫を作るかどうかで、本を増やすなりすればいい。
あと薬研に伝えとけ、薬研を筆頭に医療は覚えてもらうが、他に覚えれそうな奴と、助手になりそうなやつ探しとけって。
で、お前の方がいったん落ち着いたら、医療の指導しに行くから、柚や柳と時間の調整しとけよ。
指導までにお前が深い怪我を負ったら、奏に連絡しろ、奏も医療の心得あるし、そこの薬研もそうだからな〉………長い…』
「他に覚えれそうなやつや、助手か…」
「難しいよね…簡単な手当てくらいなら、ボクも山姥切さんもできるし、包帯巻くの上手い人や、注射が上手い人も居るし…」
『んー…その辺は、厚と小夜にも意見聞きながら、今後来る子次第で決めようか。今すぐ指導されるわけじゃないしね』
俺は長ったらしい本文を読み終えると、薬研の気になってた本全部と、俺自身が気になった本もカゴに入れる。
「結局全部になったのぉ」
「すまん、大将…」
『いいの。それに、柚兄も言ってたしマニュアル本にも書いてたけど。本丸で必要なものは、物によるけど、経費として処理してくれるって。
俺みたいな個人的に欲しいものはダメだけど、薬研の欲しいものや陸奥の欲しいものは、本丸の知識にしたいって理由で経費としていけるかもだし』
そう言いながら、さっき見てた気になる雑誌もいくつかカゴへ。
あと個人的に欲しかった奴もいくつか…お、ここ文具ある!
文具コーナーへ行って、いろいろ見て回る。
俺自身が使う文房具はあるけど…本丸用にいくつかボールペンと鉛筆、消しゴムなどもカゴに入れ…こんくらいかな。
薬研用にノートとかも買いたいけど、実際に使わせて使い心地良さげなものとか選んでやりたいし、今度文房具店に行こう。
『よし、そろそろレジに行くか』
「あ、じゃあ主さんにはボクから連絡しておくから、アオさんお会計してきたらいいよ!」
『んじゃ、乱さんお願い』
そういうとレジへ向かおうとすると、陸奥がカゴを持ってくれた。
『ありがとう』と伝えると、「なんちゃあない」と言ってくれた。
会計してもらった本も本丸へ送ってもうことにしてると、やな兄と国広と合流する。
「また大量に買ったな…」
『気になる本がいっぱいなんでーす』
「だが医療系は経費でいけるだろうから、問題ないだろう」
「まあな」
さてさて、長い一日だった気がする…が、まだ終わってないもんなぁ…。
帰ったら晩御飯に今日の報告書に…いろいろしないとな。
ゲートにつくと、やな兄は「んー…」と軽く伸びていた。
「さて…時間的に今日は終了な。俺らはこのまま本丸へ行くから、お前らも帰れよ」
『ん、やな兄ありがとう。乱さんも国広もありがとうね』
「問題ない」
「楽しかったしね!アオさん、ハンドクリームの感想みんなにも聞いとくね!」
『ありがとう』
「一通りの、一般の審神者がすることは今日で全部だ。まだやってないものもあるが、その辺は厚と小夜が教えれば問題ないだろうし」
『明日からは?』
「一応普通の審神者業務をこなしてもらうのと、あとは柚と相談して連絡いれるわ」
『了解』
「んじゃ、またな」
そういって、やな兄達は帰って行った。
『よし。俺らも帰るか…晩御飯作ったりしないとなー』
「ほおじゃの。わしらもこれから覚えていかないかんもんあるしの」
「だな。厚たちにもいろいろ教えてもらわないとだし、帰ろうぜ」
そういうことで、今日の研修終わり。
さ、新しい家に帰ろう。