龍神が審神者になる?
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――柳side――
柚と蛍丸を見送り、厨に戻ると、風呂場の確認に行っていた乱が戻ってきていた。
「あ、主さん!おかえりなさい!」
「おう。風呂場どうだった?足りないものはあったか?」
「ううん。最初の本丸と同じだったから、大丈夫だったよ!タオルはアオさんが木箱から出さないといけないから、厚と小夜が木箱とタブレット持ってきてくれたの!」
『マジか。乱さん、ありがとう。厚も小夜も、取りに行ってくれてありがとう』
「いいってことよ!」
「はい…アオさん、タオルは大と小…多めに用意しといた方がいいと思う…」
「確かにな。刀剣の増えるスピードにもよるが、足りないより余るくらいあった方がいいからな」
『タオルって何かと便利やもんね…』
小夜からタブレットを受け取り、タオルを大と小それぞれを注文するアオ。
そして木箱から出てきたタオル…大量にあった。
「いや、足りないより余るくらいあった方がいいとは言ったがな…」
「多いにゃあ」
「どれだけ注文したんだ…」
『えーと、大と小、それぞれ30枚くらいかな?』
「……いや、うん…足りないよりマシだな、うん…」
「柳様…現実を見ましょう…」
こんのすけに言われるが…お前も遠い目してるぞ…。
ため息をつきながら、それぞれ一枚ずつをセットにし、乱と薬研、陸奥守と鶴丸へ渡す。
「じゃ、乱、こいつらに教えてきてくれ。その間に刀装のことや畑のこと教えとくから」
「はーい!」
『乱さん、三人をよろしく。ちゃんとシャンプーとか使わない刀剣も出てきそうだし、徹底的に教えてやって』
「もちろん!こっちの厚や薬研も石鹸で済ませちゃって、それを新しく来た刀剣に教えては、朝の寝癖が酷い人も居るから、任せて!」
『…厚、君も石鹼で頭から全身洗う人かい?』
「前はそうしてたけど、神さんに止められてからはシャンプー使ってるぜ?」
『うちの厚いい子…優秀…』
神に言われてやめたのか、厚…俺のとこの厚は今でも石鹸使ってるぞ……まぁ、新しくきた奴に教える時は、ちゃんとシャンプー教えてるみたいだけど。
乱に三人を任せ、俺らは畑へ向かいながら刀装について話す。
「刀装の作成は、刀剣男士が行うもの、ってのは覚えてるな?」
『うん、審神者は刀装を作ることができない、そのため刀剣男士に、必要な資源を渡し、並、上、特上のどれかを作ってもらう、やっけ?』
「そう。ただどの刀装ができるか、並、上、特上、どれができるかは、運任せだな。まあこの割合だとこれが出やすいっていうレシピはあるが、必ずこの刀装が出る、ってことはない」
「失敗もあるからな…」
『あらら…じゃあ審神者は見とく感じ?』
「まあ見ててもいいが、刀装作るたんびに見てても仕方ないからな。これは刀剣達に任せて構わない」
「刀剣が勝手に、ほいほい刀装作って、資源が足りないってなったら困るから、こまめに資源の確認しといた方がいいぜ」
「余裕ができたら、作り置きをするといいよ…」
『なるほど…んー…じゃあ刀装は、厚と小夜を筆頭に、みんなに教えてくれ』
「わかった」と返事をする二人。
俺は思い出したことを説明する。
「霊力量によっては、確かに審神者は傍に居なくても問題ない。だが平均より下の審神者は、傍で見守る方がいいな。
疲れる刀剣も居るし、審神者の霊力が傍に感じれると、回復も早いだろうからな」
『なるほ…俺の場合は前者で問題なさそうってことだよな?』
「左様でございます」
「あ…アオさん、畑だよ…」
小夜に言われ、見えてきた畑を見るアオ。
「おお…意外と大きい…」と感想を漏らしている。
そのうち、これよりもっとでかくなるけどな…。
「畑は、植えるものによるけど、だいたい2~3日で収穫できるシステムになってるぜ!」
『近未来ヤバいな…現世でも時間かかるんに…』
「まぁ…俺も最初は驚いた…慣れって怖ぇな…」
「お米も作れる、けど…現世にあるような機械がないと、しんどいかも…時間も、現世よりは短いけど、直ぐには収穫できないので…」
「あとは季節ものかなー…それによっては時間かかったりもするし」
『うちの厚と小夜がめっちゃ頼りになる…いろいろタイミングとかご指導願います…』
「もちろんだって!大将!」
「はい…」
「厚と小夜が居るなら、馬が来ても大丈夫そうだな」
『馬??』
アオがまんばの「馬」発言に反応し、首をかしげる。
それに対し二人も「任せろ」という風に、厚は二かっと、小夜は小さく微笑む。
「馬は、任務を熟していくと、報酬として政府から配布される。世話はもちろん、各本丸。だが戦場では、足の速さもある分いい戦力にもなる」
『へぇ…馬かぁ…』
「アオさんは、馬、大丈夫…?」
『たぶん平気。虎とか狼とか鳥とかにも乗るくらいだし』
それはもはや平気なんじゃ…?と三人の顔が物語っていた。
まぁ夜桜組のガイ達で慣れてたらなぁ…(遠い目)
そのまま畑を軽く回り、今後必要になるものをタブレットとスマホへメモしていくアオ。
その際、厚と小夜とも連絡先を交換し、俺も交換する。
もう一つ端末、今乱が持ってる端末の連絡先も教えておいて…乱にも連絡しといて…と。
『んー…戦装束と内番服、寝巻…予備に何個か用意しといた方がいいか…幸い政府の取り扱いの方だし、お金もかからないみたいだし』
「そうだな。洗濯が間に合わなかったり、乾かなかった場合も考えれば用意しといた方がいいぞ」
「あと、アオも必要なものがあれば注文しとけ。お前はSanizonの方が多いだろうが…」
『ん、一応マンションのは持ってきてるけど…屋敷のは必要なら送ってもらう事にしたから、持ってこなかったし…』
「あぁ…それで荷物が必要最低限くらいしかなかったわけか」
「道理で少ないと思うわけだな」
本丸へ戻りながら悩んでるアオ、その時乱からメッセが届く。
〈主さん!こっち終わったよ!ドライヤーの使い方も教えたけど、やっぱり、ボクや加州さんが来たら手入れ用のもの欲しがると思う><〉
だろうな…ちゃんと手入れしてるやつは欲しがるだろうなぁ…。
アオにメッセの内容を見せると『わかった。そのうち用意する、ありがとう乱さん』と伝えてくれと言われ、そのまま伝える。
「だいたいはこれくらいか…?まぁ厚と小夜が筆頭に教えれるだろうけど…」
「さすがにオレ達でもわかんねぇことは、こんのすけや柳、柚に連絡するさ」
「ん?柚の連絡先知ってるのか?」
「ボクたちは、神さんの刀剣として政府で働いてましたが…主に、戦闘系の部署と、ブラック本丸対策課…そこをめいんに働いてたので、だいたいの連絡先は、わかります…」
「しかも柚の旦那、今はだいぶマシになったけど、役員なりたてはよく倒れてたしな…柚の旦那のオレがくるまで、来派がもちろんサポートしてたけど、忙しい時はオレらもサポート回ってたからな」
「なら、厚、小夜。お前たちはパソコンに強いのか?」
「ボクは、調べたり、軽く打つくらいなら…」
「オレもそれくらいかな…スピードなら、俺のが上くらい…あと小夜は、戦闘の任務がない時は、さにちゃんとか見て、ブラック本丸対策課の手伝いもしていたな」
「うん…ボクより出来る人はいっぱいいたんだけどね…厚は、通報があった内容が本当かどうかの、確認とか…」
『ハイスペックな二人…』
「でも…正直自信はないから…山姥切さんが、時々教えに来てくれたら、助かります…」
「…主、どこまで教えていいと思う?」
「二人がどこまで覚えれるかによるからな…まぁ、一応教えれるとこまで教えていいだろ。今後戦闘系していく上で情報は大事だからな」
「わかった」
話に区切りがつき、ちょうど本丸についた時、こんのすけから爆弾が落とされた。
「あ…あの、柳様、アオ様…」
「『ん?』」
「実は…その戦闘系なのですが…仮から、候補者になってまして…」
「は?」
『ん?候補者?奏さん、登録したんじゃなかったけ?』
「ボクもすでに登録してるとばかり…先程連絡がきまして…。
いろいろ条件はクリアしているのですが、まだ時間圧に耐えられるかが分かっていないため、と…」
それからこんのすけは、奏さんと柚の会話の報告を続けた。
〈それに、登録してしまえば、情報として他の役員にも連絡が回ります。
審神者を始めたばかりのアオさんの噂が出回れば、負担が大きくなると思いますので…〉
〈ですね…昨日始めたばかりなのに、不安や心配を与えることは、俺としても嫌ですし…教育係が柳ということは、もう知られてますか?〉
〈今のところはまだですが、時間の問題でしょうね。
柳が見習い受け入れ…教育係になったと知れ渡れば、アオさんが戦闘系審神者である証明にもなります…少しでも負担にならないよう、こちらで時間稼ぎをするしかないです〉
「…とのことです…」
「奏なりの配慮というわけか…」
「確かに…柳さんやアオさんに取り入る、もしくは苦情を言う人が出てくるのも時間の問題…」
「その時間を稼ぐために、せめて候補にした、というわけだな」
「喧嘩売ってくる奴がいるなら買うけどな、高く買うわ」
『やな兄、ヤンキー兄でてるでてる』
「人の兄弟に手を出すもんなら…本丸やら役所潰すか…」
『ほんまにやりそうだからダメ、やるなら神の許可得てからで』
「それでいいのか、アオ…」という複雑な顔をする三人と一匹だった。
一度アオと厚、小夜とこんのすけと別れ、風呂上がりの乱達と合流する。
「あ!主さん!おかえりなさい!」
「おう、乱ありがとな」
「大将や厚、小夜助は?」
「必要なものを取り出すため、私室にタブレットと睨めっこしに行ったぞ」
「必要なもん?まだあるがか?」
「予備の内番服とかな。…ん?」
と、アオからメッセが来る。
〈やな兄、シャワー浴びれてないし、軽く浴びてきたら?俺の私室の使って構わないし、煙草も吸いたいでしょ。その時国広も来るなら、パソコン先に二つ購入したから、俺の私室用の設定お願いしたい。もう一つは、置く場所決めたらお願いしたいから、今は大丈夫だろうけど〉
「…あー…こりゃ一応全員で行くか…」
「主さん、どこか行くの?」
「アオの部屋。まんばに、アオの部屋用のパソコンの設定お願いしたいってよ。あと俺は一服とシャワーだな」
「え、主さん、入ってなかったの?」
「時間なかったからな。軽く浴びてきたら、とよ。ついでに小夜と厚は、軽くパソコンの扱いはできるそうだが、不安だからまんばに教えてもらいたいってさっき言ってたし…陸奥守も気になるだろ?」
「ほぉじゃの!見たことないあの箱は気になるぜよ!」
「で、全員で行く、それらが早く終われば、軽く万屋街にも案内する」
そう説明しながらアオの部屋へ行くと、聞いた通り、パソコン(デスクトップ)が二つと、各々の戦装束、内番服、寝巻の予備が3セットくらいあった。
ついでに灰皿、煙管用と普通のも。
「……お前、どんだけ金持ってんだよ…そのパソコン、最新式じゃねぇか…」
『まぁもともとの貯金もあったけど、卒業祝いと、審神者就任祝いで、家族から結構もらった。必要なもん買えばいいって。
とくに神楽と神から』
「神楽は予想ついてたが…神もか…」
『あ、陸奥たち。自分の装束、内番服、寝巻、自分の部屋に置いてきなー。やな兄はシャワーに一服ね、タオルは浴室に直してるから使って。
あ、国広、勝手に話進めたけど、設定できる…?』
「あぁ、それも覚えたからな。他も覚えたが、それは覚えれる奴に教えていく」
「はぁ…まんば、任せた」
「あ!厚も小夜も陸奥守さんも、パソコン覚えたいんだよね?ボクらで服を運んでおくよ!」
「え、でも…」
「気にするな。お前達が筆頭に覚えてくれたら、俺たちにも教えれるだろう?これくらい任せてくれ」
「そうだぜ、厚。小夜助のは一旦粟田口部屋に置いておくな」
「悪いな…」
「気にするな、そっちは任せるぜ」
それを一服しながら見届けた後、俺はシャワーを借りに行く。
浴室内のものを見て、少し驚く。
あいつ、一応髪の手入れしてんだな…。
柚と蛍丸を見送り、厨に戻ると、風呂場の確認に行っていた乱が戻ってきていた。
「あ、主さん!おかえりなさい!」
「おう。風呂場どうだった?足りないものはあったか?」
「ううん。最初の本丸と同じだったから、大丈夫だったよ!タオルはアオさんが木箱から出さないといけないから、厚と小夜が木箱とタブレット持ってきてくれたの!」
『マジか。乱さん、ありがとう。厚も小夜も、取りに行ってくれてありがとう』
「いいってことよ!」
「はい…アオさん、タオルは大と小…多めに用意しといた方がいいと思う…」
「確かにな。刀剣の増えるスピードにもよるが、足りないより余るくらいあった方がいいからな」
『タオルって何かと便利やもんね…』
小夜からタブレットを受け取り、タオルを大と小それぞれを注文するアオ。
そして木箱から出てきたタオル…大量にあった。
「いや、足りないより余るくらいあった方がいいとは言ったがな…」
「多いにゃあ」
「どれだけ注文したんだ…」
『えーと、大と小、それぞれ30枚くらいかな?』
「……いや、うん…足りないよりマシだな、うん…」
「柳様…現実を見ましょう…」
こんのすけに言われるが…お前も遠い目してるぞ…。
ため息をつきながら、それぞれ一枚ずつをセットにし、乱と薬研、陸奥守と鶴丸へ渡す。
「じゃ、乱、こいつらに教えてきてくれ。その間に刀装のことや畑のこと教えとくから」
「はーい!」
『乱さん、三人をよろしく。ちゃんとシャンプーとか使わない刀剣も出てきそうだし、徹底的に教えてやって』
「もちろん!こっちの厚や薬研も石鹸で済ませちゃって、それを新しく来た刀剣に教えては、朝の寝癖が酷い人も居るから、任せて!」
『…厚、君も石鹼で頭から全身洗う人かい?』
「前はそうしてたけど、神さんに止められてからはシャンプー使ってるぜ?」
『うちの厚いい子…優秀…』
神に言われてやめたのか、厚…俺のとこの厚は今でも石鹸使ってるぞ……まぁ、新しくきた奴に教える時は、ちゃんとシャンプー教えてるみたいだけど。
乱に三人を任せ、俺らは畑へ向かいながら刀装について話す。
「刀装の作成は、刀剣男士が行うもの、ってのは覚えてるな?」
『うん、審神者は刀装を作ることができない、そのため刀剣男士に、必要な資源を渡し、並、上、特上のどれかを作ってもらう、やっけ?』
「そう。ただどの刀装ができるか、並、上、特上、どれができるかは、運任せだな。まあこの割合だとこれが出やすいっていうレシピはあるが、必ずこの刀装が出る、ってことはない」
「失敗もあるからな…」
『あらら…じゃあ審神者は見とく感じ?』
「まあ見ててもいいが、刀装作るたんびに見てても仕方ないからな。これは刀剣達に任せて構わない」
「刀剣が勝手に、ほいほい刀装作って、資源が足りないってなったら困るから、こまめに資源の確認しといた方がいいぜ」
「余裕ができたら、作り置きをするといいよ…」
『なるほど…んー…じゃあ刀装は、厚と小夜を筆頭に、みんなに教えてくれ』
「わかった」と返事をする二人。
俺は思い出したことを説明する。
「霊力量によっては、確かに審神者は傍に居なくても問題ない。だが平均より下の審神者は、傍で見守る方がいいな。
疲れる刀剣も居るし、審神者の霊力が傍に感じれると、回復も早いだろうからな」
『なるほ…俺の場合は前者で問題なさそうってことだよな?』
「左様でございます」
「あ…アオさん、畑だよ…」
小夜に言われ、見えてきた畑を見るアオ。
「おお…意外と大きい…」と感想を漏らしている。
そのうち、これよりもっとでかくなるけどな…。
「畑は、植えるものによるけど、だいたい2~3日で収穫できるシステムになってるぜ!」
『近未来ヤバいな…現世でも時間かかるんに…』
「まぁ…俺も最初は驚いた…慣れって怖ぇな…」
「お米も作れる、けど…現世にあるような機械がないと、しんどいかも…時間も、現世よりは短いけど、直ぐには収穫できないので…」
「あとは季節ものかなー…それによっては時間かかったりもするし」
『うちの厚と小夜がめっちゃ頼りになる…いろいろタイミングとかご指導願います…』
「もちろんだって!大将!」
「はい…」
「厚と小夜が居るなら、馬が来ても大丈夫そうだな」
『馬??』
アオがまんばの「馬」発言に反応し、首をかしげる。
それに対し二人も「任せろ」という風に、厚は二かっと、小夜は小さく微笑む。
「馬は、任務を熟していくと、報酬として政府から配布される。世話はもちろん、各本丸。だが戦場では、足の速さもある分いい戦力にもなる」
『へぇ…馬かぁ…』
「アオさんは、馬、大丈夫…?」
『たぶん平気。虎とか狼とか鳥とかにも乗るくらいだし』
それはもはや平気なんじゃ…?と三人の顔が物語っていた。
まぁ夜桜組のガイ達で慣れてたらなぁ…(遠い目)
そのまま畑を軽く回り、今後必要になるものをタブレットとスマホへメモしていくアオ。
その際、厚と小夜とも連絡先を交換し、俺も交換する。
もう一つ端末、今乱が持ってる端末の連絡先も教えておいて…乱にも連絡しといて…と。
『んー…戦装束と内番服、寝巻…予備に何個か用意しといた方がいいか…幸い政府の取り扱いの方だし、お金もかからないみたいだし』
「そうだな。洗濯が間に合わなかったり、乾かなかった場合も考えれば用意しといた方がいいぞ」
「あと、アオも必要なものがあれば注文しとけ。お前はSanizonの方が多いだろうが…」
『ん、一応マンションのは持ってきてるけど…屋敷のは必要なら送ってもらう事にしたから、持ってこなかったし…』
「あぁ…それで荷物が必要最低限くらいしかなかったわけか」
「道理で少ないと思うわけだな」
本丸へ戻りながら悩んでるアオ、その時乱からメッセが届く。
〈主さん!こっち終わったよ!ドライヤーの使い方も教えたけど、やっぱり、ボクや加州さんが来たら手入れ用のもの欲しがると思う><〉
だろうな…ちゃんと手入れしてるやつは欲しがるだろうなぁ…。
アオにメッセの内容を見せると『わかった。そのうち用意する、ありがとう乱さん』と伝えてくれと言われ、そのまま伝える。
「だいたいはこれくらいか…?まぁ厚と小夜が筆頭に教えれるだろうけど…」
「さすがにオレ達でもわかんねぇことは、こんのすけや柳、柚に連絡するさ」
「ん?柚の連絡先知ってるのか?」
「ボクたちは、神さんの刀剣として政府で働いてましたが…主に、戦闘系の部署と、ブラック本丸対策課…そこをめいんに働いてたので、だいたいの連絡先は、わかります…」
「しかも柚の旦那、今はだいぶマシになったけど、役員なりたてはよく倒れてたしな…柚の旦那のオレがくるまで、来派がもちろんサポートしてたけど、忙しい時はオレらもサポート回ってたからな」
「なら、厚、小夜。お前たちはパソコンに強いのか?」
「ボクは、調べたり、軽く打つくらいなら…」
「オレもそれくらいかな…スピードなら、俺のが上くらい…あと小夜は、戦闘の任務がない時は、さにちゃんとか見て、ブラック本丸対策課の手伝いもしていたな」
「うん…ボクより出来る人はいっぱいいたんだけどね…厚は、通報があった内容が本当かどうかの、確認とか…」
『ハイスペックな二人…』
「でも…正直自信はないから…山姥切さんが、時々教えに来てくれたら、助かります…」
「…主、どこまで教えていいと思う?」
「二人がどこまで覚えれるかによるからな…まぁ、一応教えれるとこまで教えていいだろ。今後戦闘系していく上で情報は大事だからな」
「わかった」
話に区切りがつき、ちょうど本丸についた時、こんのすけから爆弾が落とされた。
「あ…あの、柳様、アオ様…」
「『ん?』」
「実は…その戦闘系なのですが…仮から、候補者になってまして…」
「は?」
『ん?候補者?奏さん、登録したんじゃなかったけ?』
「ボクもすでに登録してるとばかり…先程連絡がきまして…。
いろいろ条件はクリアしているのですが、まだ時間圧に耐えられるかが分かっていないため、と…」
それからこんのすけは、奏さんと柚の会話の報告を続けた。
〈それに、登録してしまえば、情報として他の役員にも連絡が回ります。
審神者を始めたばかりのアオさんの噂が出回れば、負担が大きくなると思いますので…〉
〈ですね…昨日始めたばかりなのに、不安や心配を与えることは、俺としても嫌ですし…教育係が柳ということは、もう知られてますか?〉
〈今のところはまだですが、時間の問題でしょうね。
柳が見習い受け入れ…教育係になったと知れ渡れば、アオさんが戦闘系審神者である証明にもなります…少しでも負担にならないよう、こちらで時間稼ぎをするしかないです〉
「…とのことです…」
「奏なりの配慮というわけか…」
「確かに…柳さんやアオさんに取り入る、もしくは苦情を言う人が出てくるのも時間の問題…」
「その時間を稼ぐために、せめて候補にした、というわけだな」
「喧嘩売ってくる奴がいるなら買うけどな、高く買うわ」
『やな兄、ヤンキー兄でてるでてる』
「人の兄弟に手を出すもんなら…本丸やら役所潰すか…」
『ほんまにやりそうだからダメ、やるなら神の許可得てからで』
「それでいいのか、アオ…」という複雑な顔をする三人と一匹だった。
一度アオと厚、小夜とこんのすけと別れ、風呂上がりの乱達と合流する。
「あ!主さん!おかえりなさい!」
「おう、乱ありがとな」
「大将や厚、小夜助は?」
「必要なものを取り出すため、私室にタブレットと睨めっこしに行ったぞ」
「必要なもん?まだあるがか?」
「予備の内番服とかな。…ん?」
と、アオからメッセが来る。
〈やな兄、シャワー浴びれてないし、軽く浴びてきたら?俺の私室の使って構わないし、煙草も吸いたいでしょ。その時国広も来るなら、パソコン先に二つ購入したから、俺の私室用の設定お願いしたい。もう一つは、置く場所決めたらお願いしたいから、今は大丈夫だろうけど〉
「…あー…こりゃ一応全員で行くか…」
「主さん、どこか行くの?」
「アオの部屋。まんばに、アオの部屋用のパソコンの設定お願いしたいってよ。あと俺は一服とシャワーだな」
「え、主さん、入ってなかったの?」
「時間なかったからな。軽く浴びてきたら、とよ。ついでに小夜と厚は、軽くパソコンの扱いはできるそうだが、不安だからまんばに教えてもらいたいってさっき言ってたし…陸奥守も気になるだろ?」
「ほぉじゃの!見たことないあの箱は気になるぜよ!」
「で、全員で行く、それらが早く終われば、軽く万屋街にも案内する」
そう説明しながらアオの部屋へ行くと、聞いた通り、パソコン(デスクトップ)が二つと、各々の戦装束、内番服、寝巻の予備が3セットくらいあった。
ついでに灰皿、煙管用と普通のも。
「……お前、どんだけ金持ってんだよ…そのパソコン、最新式じゃねぇか…」
『まぁもともとの貯金もあったけど、卒業祝いと、審神者就任祝いで、家族から結構もらった。必要なもん買えばいいって。
とくに神楽と神から』
「神楽は予想ついてたが…神もか…」
『あ、陸奥たち。自分の装束、内番服、寝巻、自分の部屋に置いてきなー。やな兄はシャワーに一服ね、タオルは浴室に直してるから使って。
あ、国広、勝手に話進めたけど、設定できる…?』
「あぁ、それも覚えたからな。他も覚えたが、それは覚えれる奴に教えていく」
「はぁ…まんば、任せた」
「あ!厚も小夜も陸奥守さんも、パソコン覚えたいんだよね?ボクらで服を運んでおくよ!」
「え、でも…」
「気にするな。お前達が筆頭に覚えてくれたら、俺たちにも教えれるだろう?これくらい任せてくれ」
「そうだぜ、厚。小夜助のは一旦粟田口部屋に置いておくな」
「悪いな…」
「気にするな、そっちは任せるぜ」
それを一服しながら見届けた後、俺はシャワーを借りに行く。
浴室内のものを見て、少し驚く。
あいつ、一応髪の手入れしてんだな…。