恋と恐怖は表裏一体(?)
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少女から受け取った携帯が通話中のままであることを確認して、ジンはそれを耳に当てた。
「よぉラ……いや今は烏末さん、だったか?」
『……何のつもりだ、ジン』
久々に聞く演技による声に若干の苛立ちが募るが、ジンはそれを抑え込んだ。今はただ早急に事を済ませたかった。
「非常に癪だが……それでも一応上司だ、許可を貰おうと思ってな」
『お前もか……』
「も、ってことはやはりベルモットか」
『……これ以上深く関われば、例え何も無かったとしてもあちら側に戻せなくなる。彼女には、あくまでも「何も知らない一般人」でいてもらわなければ、困るのは我々だ』
ラムの考えなどお見通しだが、生憎それに従う気もなければ、この"子猫"をみすみす逃すような真似もする気は無い。フン、と鼻で笑い飛ばした。
「それはてめぇのミスだぜ……俺"たち"に気に入られた時点でこいつはもう戻れねぇよ」
ふーっ……と奴が息をつくのが聞こえた。どうやら諦めたらしい。
「…はぁ。好きにしなさい。……ぬかるなよ」
「そうさせていただきますよ……」
皮肉混じりの敬語を投げて、電話を切った。ピッと小さく電子音が鳴る。ジンはそのまま携帯を少女の服のポケットにしまった。
あの魔女に煽られるなどとんでもない厄日だと思ったが、どうやらそれ以上に収穫がある日だったらしい。
"綺麗で……"
「……ふっ」
先程聞こえてきた彼女の声と楽しげに語る表情を思い出し、唇が吊り上がる。
しかし揶揄うつもりが大分やりすぎたらしい。腕の中で意識を失ったままぐったりしているKittyを片手で抱え直し、ジンは愛車を停めてある裏口へと向かった。
「よぉラ……いや今は烏末さん、だったか?」
『……何のつもりだ、ジン』
久々に聞く演技による声に若干の苛立ちが募るが、ジンはそれを抑え込んだ。今はただ早急に事を済ませたかった。
「非常に癪だが……それでも一応上司だ、許可を貰おうと思ってな」
『お前もか……』
「も、ってことはやはりベルモットか」
『……これ以上深く関われば、例え何も無かったとしてもあちら側に戻せなくなる。彼女には、あくまでも「何も知らない一般人」でいてもらわなければ、困るのは我々だ』
ラムの考えなどお見通しだが、生憎それに従う気もなければ、この"子猫"をみすみす逃すような真似もする気は無い。フン、と鼻で笑い飛ばした。
「それはてめぇのミスだぜ……俺"たち"に気に入られた時点でこいつはもう戻れねぇよ」
ふーっ……と奴が息をつくのが聞こえた。どうやら諦めたらしい。
「…はぁ。好きにしなさい。……ぬかるなよ」
「そうさせていただきますよ……」
皮肉混じりの敬語を投げて、電話を切った。ピッと小さく電子音が鳴る。ジンはそのまま携帯を少女の服のポケットにしまった。
あの魔女に煽られるなどとんでもない厄日だと思ったが、どうやらそれ以上に収穫がある日だったらしい。
"綺麗で……"
「……ふっ」
先程聞こえてきた彼女の声と楽しげに語る表情を思い出し、唇が吊り上がる。
しかし揶揄うつもりが大分やりすぎたらしい。腕の中で意識を失ったままぐったりしているKittyを片手で抱え直し、ジンは愛車を停めてある裏口へと向かった。