子猫争奪戦に巻き込まれています。
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ふわりと意識が浮上する。
身体に伝わる微かな振動は、何だか覚えがあるような気がして。
でもそれが何かは思い出せない。
「その先の信号を右だ」
「へい、兄貴」
誰かの話し声が聞こえる。
その声の持ち主に私は寄りかかるように座っているようだった。触れ合っている肩がぬくくて気持ちいい。
「……だ、れ?」
未だ晴れない意識の中で何とか問うと、聞いたことのある低い声が私の名前を呼んだ。
「まだ寝てろ」
何で、も、うん、も言えないまま、背中に回されていた腕に促されるまま体を預ける。しかし、徐々にカタカタと震え出す体。
(さむい、さむいよ……)
縋るように目の前の服を掴んだが、無骨な手にそれを制されてしまう。
「う、はぁ……っはぁ…」
荒い息を吐いていると、寄りかかっていたものが急にもぞもぞと動き出す。その後すぐに、体に何か布のようなものがかけられる感覚がした。あったかい。
今度は両腕でぐいと引き寄せられて、その人の胸にぶつかってしまう。これも何かデジャヴのような気がした。
でも、体で感じる温もりが心地よくて。
(ゆたんぽ、みたい)
一番あったかいところを探して擦り寄ると、背中を撫でられた。
「本当に猫みてぇだな……お前は」
喉の奥で笑うその声は何だか優しくて。
酷く安心した私は、もう一度意識を手放した。
身体に伝わる微かな振動は、何だか覚えがあるような気がして。
でもそれが何かは思い出せない。
「その先の信号を右だ」
「へい、兄貴」
誰かの話し声が聞こえる。
その声の持ち主に私は寄りかかるように座っているようだった。触れ合っている肩がぬくくて気持ちいい。
「……だ、れ?」
未だ晴れない意識の中で何とか問うと、聞いたことのある低い声が私の名前を呼んだ。
「まだ寝てろ」
何で、も、うん、も言えないまま、背中に回されていた腕に促されるまま体を預ける。しかし、徐々にカタカタと震え出す体。
(さむい、さむいよ……)
縋るように目の前の服を掴んだが、無骨な手にそれを制されてしまう。
「う、はぁ……っはぁ…」
荒い息を吐いていると、寄りかかっていたものが急にもぞもぞと動き出す。その後すぐに、体に何か布のようなものがかけられる感覚がした。あったかい。
今度は両腕でぐいと引き寄せられて、その人の胸にぶつかってしまう。これも何かデジャヴのような気がした。
でも、体で感じる温もりが心地よくて。
(ゆたんぽ、みたい)
一番あったかいところを探して擦り寄ると、背中を撫でられた。
「本当に猫みてぇだな……お前は」
喉の奥で笑うその声は何だか優しくて。
酷く安心した私は、もう一度意識を手放した。