【パマトレ♀】愛してるって言ってよね

「そりゃ、もちろん。好き好きの好きピですとも」
 今更何を? と思いつつ、私は自分の気持ちを素直に言葉にした。彼女とそのズッ友であるダイタクヘリオスと過ごす時間が長いからか、いつの間にか私までパリピ語を話すことが多くなっている。
「うんうん……そうだよね! さんきゅ、私もトレーナーのこと大好きだよ!」
 彼女は元気よくそう言うと、再び前を向いて歩き始めた。でも、その声音はどこか不安を孕んでいるように感じられた。空元気というか、無理に明るく振る舞っているような……
「パーマー、どうかした? なんだか様子が変だけど……」
 彼女はそんなことないから、なんて言ってこちらに笑顔を向けたけれど、その表情は少し不安げだった。
「なんでも話そうって、約束じゃない。なにか悩みがあるなら、教えてくれると嬉しいな」
 それでも渋るパーマーに私は続けた。
「話すだけで楽になることもあるって、教えてくれたのはパーマーじゃない」
 その言葉で、彼女はようやく貼り付けた笑顔をやめて、不安そうな顔を私に見せた。
「いやー、なんかさ。別にトレーナーのことを疑うとかじゃないんだけど……トレーナーが本当に恋愛的な意味で私のことを好きなのかちょっと不安になっちゃったと言うか……」
 はは、とパーマーは力無く笑った。とりあえず歩きながらする話ではない。そう思った私は、繋いだ手を軽く引いて適当な路地裏に入った。2人立って面と向かい合う。
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