リーブ「お疲れ様です、ヴィンセント」

リーブ「隣宜しいですか？」

リーブ「許嫁の女性との同棲生活はどうですか？」

リーブ「おや。でも無理もないですね。お互いの事をよく知りもしない状態で同棲を始めればそうなると思います」

リーブ「それをしなかった理由は？」

リーブ「詮索しても？」

リーブ「成程、中々複雑なようで。ですがいつまでも失恋の傷に逃げている訳にはいきませんよ」

リーブ「実際そうでしょう？それを言い訳に許嫁の方と距離を縮めるのを躊躇っているんですから」

リーブ「勿論、立ち直った後に許嫁と仲良くなるという後ろめたさは分かります。都合良く利用しているのではないかという葛藤は誰しもあります。ですがその葛藤を解決する糸口は許嫁の方を理解する事にあると私は思います」

リーブ「相手を理解して、貴方を理解してもらって、そうして距離を縮めて新しい気持ちが芽生えた時、貴方の葛藤は自然と解消されてますよ」

リーブ「なんだか哲学みたいな質問ですね。そうですね、いきなり弾んだ会話というのはハードルが高いと思うので許嫁の方を少し観察してみてはどうでしょうか？」

リーブ「好きな物嫌いな物、良い所悪い所、どんな事でもいいですからそれをメモに認めて覚えて会話をするきっかけに繋げてみるんです。歳の離れた女性ですからジェネレーションギャップはあるかもしれませんがそこはまぁ頑張って下さい」

リーブ「上手くいくように祈ってますよ」

ユフィは帰ってきていたが既に部屋に引っ込んでいた

ガチャ（冷蔵庫を開ける）

未来の妻の観察メモ
・甘い物が好き
・可愛らしい一面がある