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前回までのあらすじ!
モーグリ族・チョコボ族・トンベリ族と力を合わせてキングベヒーモスの討伐に成功したヴィンセントとユフィ
しかし二人はこれから行われるお祭りに戦々恐々とするのであった -
村長モーグリ「飲めや歌えやクポー!」
チョコボ「クエエー♪」
トンベリ「・・・♪」 -
ユフィ
チョコボダンス可愛い~!
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ヴィンセント
・・・ユフィ
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ユフィ
トンベリの作ったご飯美味しいね~
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ヴィンセント
ユフィ
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ユフィ
にしてもモーグリたちも凄いね~
こんなに飾り付けするなんてさ -
ヴィンセント
私の話を聞け
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ユフィ
何だよ
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ヴィンセント
そろそろ覚悟をしておいた方がいい
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ユフィ
・・・何のだよ
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ヴィンセント
私たちが行う“祭り”だ
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ユフィ
あ~も~言わないでよ!
折角忘れてたのにさ~! -
ヴィンセント
忘れても来るものは来る
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ユフィ
みんな都合よく忘れてないかな
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ヴィンセント
無理だろうな
これ見よがしに石造りの個室が飾り付けられている -
ユフィ
いやもしかしたらあそこからお神輿が出てくるサプライズとかが・・・
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ヴィンセント
100%ないだろうな
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ユフィ
こ、根拠は何さ!?
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ヴィンセント
先程からモーグリたちが口々にあの石造りの個室は人間が祭りを行う為の部屋だと話しているのが聞こえてくる
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ユフィ
うぐっ・・・で、でもアレをするとは限らないじゃん?
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ヴィンセント
私もそこに望みをかけているのだがな・・・
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ヴィンセント
仮にする事になったとしてお前は嫌か?
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ユフィ
それ自体は全然嫌じゃないんだけどさ・・・こういう祭りの流れでするのはなんか恥ずかしいっていうかなんていうか・・・
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ユフィ
二人で静かにやりたいっていうか・・・
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ヴィンセント
同感だ
祭りの儀式として期待されてやるのは些か興が乗らないな -
ユフィ
だよねだよね!
もうさ、いっそのこと今からこっそり抜け出して――― -
村長モーグリ「人間さんたち!」
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ユフィ
うぐっ!?
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村長モーグリ「お祭りの締めを飾って欲しいクポ!」
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ユフィ
し・・・締めって・・・?
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村長「勿論!千年前に人間さんたちが行ったとされる子宝のお祭りクポ!歴史モーグリの話によると千年前の人間さんたちはそこの石造りの部屋に入って子宝のお祭りをしたらしいクポ!」
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ユフィ
ぐ、具体的には何すればいいの?」
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村長モーグリ「それはモグたちにも分からないクポ。壁画に詳細は記されていなかったらしいクポ」
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ユフィ
(よっしゃ!上手いこと誤魔化せる!)
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村長モーグリ「でもお祭りを終えて出てきた男女は女性の方は疲れからぐったりとしていて男性に抱きかかえられていて、男性の方は妙に肌がツヤツヤだったらしいクポ」
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ユフィ
なっ・・・!!?
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ヴィンセント
・・・
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村長モーグリ「きっと激しいお祈りだったのかもしれないクポ」
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ユフィ
激しい、ね・・・
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村長モーグリ「大変かもしれないけどモグたち三つの種族の子孫繁栄の為にもどうかお祭りを行って欲しいクポ!」
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ユフィ
・・・
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ヴィンセント
・・・
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石造りの部屋の中
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ユフィ
入っちゃったね、ここ
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ヴィンセント
そうだな
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ユフィ
お祭りの詳細は分からないけど出てきた男女の女はぐったりしてて男の方は肌がツヤツヤしてたってね
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ヴィンセント
そうだな
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ユフィ
モーグリたち外で待ってるっぽいね
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ヴィンセント
そうだな
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ユフィ
・・・
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ヴィンセント
・・・
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ユフィ
どーすんのさー!!!
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ヴィンセント
誤魔化しようがないな
ここまで来たら後はもうやる事をやるしかない -
ユフィ
そーだ!
アタシたちは千年前の男女とは別の方法で祭りを行ったって事にすればいいんじゃない!? -
ヴィンセント
無駄だ
そこの壁を見てみろ -
ユフィ
ん?
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『宜しくやらないと扉が開かない魔法がかかってるっぽい by世界一の恋人』
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ユフィ
脱出ゲームじゃないんだらかさぁ!!
ていうか千年前の人間なのになんで現代語っぽい文章なの!?
あと『世界一の恋人』ってのが凄く腹立つ!! -
ヴィンセント
(クラウドみたいなツッコミをしたな)
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ヴィンセント
もう一度聞くが私とやるのは嫌ではないのだろう?
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ユフィ
そりゃ勿論!
むしろ大好きだよ! -
ヴィンセント
(・・・面と言われると恥ずかしいものがあるな・・・)
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ユフィ
で、でもさ・・・こーいう儀式にかこつけてとかってのはなんか後ろめたいっていうか・・・
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ヴィンセント
背徳的、という事か?
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ユフィ
それそれ!
あとあの様子だとモーグリたちはアタシたち人間が何してるのか知らないみたいだけど、それでもやった後すぐに人前に出るってのはちょっと・・・ -
ヴィンセント
ふむ・・・
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ユフィ
大体千年前の男女はなんでこんな事したかな~!?
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ヴィンセント
間違いなく記念だろうな
あとは手強いモンスターを相手に種を残さねばならぬという本能が働いたか -
ユフィ
冷静に分析してる場合じゃないっての!!
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ヴィンセント
それで?
腹は決まったのか? -
ユフィ
あーもー!
こうなったらやってやる!!
いくよヴィンセント! -
ヴィンセント
ああ
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ユフィ
で、でも一回だけね!
ここ、あんま落ち着かないし・・・ -
ヴィンセント
心配せずとも分かっている
これだけ分厚い石だから恐らく音漏れはしないと思うが外でモーグリたちが私たちが出てくるの待っていると思うと気が散ってしまうな
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ユフィ
あ、そっか!
音漏れの可能性あるか!! -
ユフィ
あ、あんまし声が出るような事するなよ!?
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ヴィンセント
無茶な要求をするな
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そして・・・
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ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・(石の扉が開く)
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村長モーグリ「開いたクポ!!」
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ヴィンセント
・・・はぁ
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村長モーグリ「お祭りは終わったクポ?」
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ヴィンセント
ああ、恙なく終わった
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村長モーグリ「お連れさんはどうしたクポ?」
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ヴィンセント
疲れて休んでいる
そっとしておいてやってくれないか -
村長モーグリ「分かったクポ!お疲れ様クポ!これ、お礼の果物セットクポ!」
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ヴィンセント
祭りの後片付けは手伝ってやれないがいいか?
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村長モーグリ「全然OKクポ!モンスター退治やお祭りをやってくれた英雄さんたちにそんな事させられないクポ!ゆっくり休んだら帰っていいクポ!」
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ヴィンセント
感謝する
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村長モーグリ「こちらこそ感謝千万クポ!それじゃ、バイバイクポー!」
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ヴィンセント
ああ
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ヴィンセント
・・・
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ユフィ
・・・行った?
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ヴィンセント
ああ
それから聞いての通り、後片付けは手伝わずに帰っていいそうだ -
ユフィ
村長モーグリ、なんか変な事に気付いたりしてなかった?
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ヴィンセント
いや、そんな素振りは微塵もなかった
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ユフィ
良かった~
一緒に出て来いなんて言われたらどーしようかと思ったよ -
ヴィンセント
そこまで細かくなくて助かったな
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ユフィ
ホントだよ
それよか今、周りに誰かいる? -
ヴィンセント
いや、皆こぞって祭りの片付けをしている
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ユフィ
そっかそっか
んじゃ今の内に帰ろっか -
ユフィ
抱っこして~!
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ヴィンセント
仕方ない
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ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
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ヴィンセント
ん?
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ユフィ
へ?
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ズゥン・・・(再び石の扉が閉まる)
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ヴィンセント
・・・
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ユフィ
・・・これってもしかして・・・
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ヴィンセント
・・・またやらないと開かないだろうな
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ユフィ
どーいう仕掛けしてんだよ!!!
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