みどりいろのくも
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「悪りい、ちょっとコーヒー買ってくる」
と、5日間の合宿を終え、箱根から千葉へ帰る途中、マイクロバスを運転する寒咲さんがコーヒーを買いに自販機の近くにバスを止めた。
静かになったマイクロバスの後部座席に 私は巻島と隣同士に座っている。
「皆疲れて寝ちゃってますね」
マイクロバス内。2人以外の部員たちは、皆合宿を終えた安心から静かに眠りについていた。
『さすがに5日間の合宿は体にこたえるッショ』
「そうですよね、巻島さんも疲れてるんですから、休んだ方がいいですよ。千葉まで まだ時間ありますし」
『ん、じゃぁ……そうするッショ』
窓の外は箱根の山。今度は彼と観光で来れたらと思っていると。
『名前、肩貸して』
「あ、はい。どうぞ」
『あと、手。繋がして』
「…はい」
『あと』
「ふふ。まだ あるんですか…?」
私が 静かに笑うと彼は真剣な目で言った。
『キス』
「えっ…と。さすがに ここではちょっと…。皆居ますし」
『皆 寝てるッショ』
「…………お手柔らかに…」
顔が熱い。私は目をつむり、彼に身を委ねた。
瞬間、彼の薄い唇が私のそれに 触れる。
一瞬、触れるだけの軽いキスだった。
「心臓が…持たないです」
赤面する私に、巻島は優しい笑みをこぼした。
『こんなんで 心臓持たないんじゃ、この先もっとヤバイッショ』
「この先って……」
『……』
私の言葉に 巻島はハッと顔を赤くし、私の肩で見事な狸寝入りを始めた。
その頃、同マイクロバス内。爆睡中かと思われた部員たちだったが。
この時、全員が狸寝入りだと知るのは まだ先のお話。
と、5日間の合宿を終え、箱根から千葉へ帰る途中、マイクロバスを運転する寒咲さんがコーヒーを買いに自販機の近くにバスを止めた。
静かになったマイクロバスの後部座席に 私は巻島と隣同士に座っている。
「皆疲れて寝ちゃってますね」
マイクロバス内。2人以外の部員たちは、皆合宿を終えた安心から静かに眠りについていた。
『さすがに5日間の合宿は体にこたえるッショ』
「そうですよね、巻島さんも疲れてるんですから、休んだ方がいいですよ。千葉まで まだ時間ありますし」
『ん、じゃぁ……そうするッショ』
窓の外は箱根の山。今度は彼と観光で来れたらと思っていると。
『名前、肩貸して』
「あ、はい。どうぞ」
『あと、手。繋がして』
「…はい」
『あと』
「ふふ。まだ あるんですか…?」
私が 静かに笑うと彼は真剣な目で言った。
『キス』
「えっ…と。さすがに ここではちょっと…。皆居ますし」
『皆 寝てるッショ』
「…………お手柔らかに…」
顔が熱い。私は目をつむり、彼に身を委ねた。
瞬間、彼の薄い唇が私のそれに 触れる。
一瞬、触れるだけの軽いキスだった。
「心臓が…持たないです」
赤面する私に、巻島は優しい笑みをこぼした。
『こんなんで 心臓持たないんじゃ、この先もっとヤバイッショ』
「この先って……」
『……』
私の言葉に 巻島はハッと顔を赤くし、私の肩で見事な狸寝入りを始めた。
その頃、同マイクロバス内。爆睡中かと思われた部員たちだったが。
この時、全員が狸寝入りだと知るのは まだ先のお話。