廃墟島~滅びの女王と二刀流の剣士~(その7)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ハヤテ「あぁぁぁ、うるせぇーーっ!!
これ以上手形増やしたら、ぶった斬ってやるからな!!」
あまりの騒音に、怒りの頂点に達したハヤテが立ち上がり、再びカーテンを開けに行った。
シャッッ!!
ハヤテ「!?」
「(……い……たぁぁ……)」
血なのかどうかはわからないが、全身が真っ黒で煤けたような人間が窓枠に張り付いていた。
重力に逆らって壁に張り付くぐらいだから、当然生身の人間とは思えない。
また、ハヤテの顔を見て、ニタリと不気味な笑みを浮かべて何かを呟いたようだが、窓越しだったせいで上手く聞き取れなかった。
しかし、口の動きからして『居た』と発言したように窺えた。
ハヤテ「うわっっっ!!」
想定外過ぎるものが視界に飛び込んできたため、ハヤテは咄嗟に身を翻した。
ドンッッ!!
ナギ「……っ、!」
ちょうどハヤテの真後ろに立っていたナギと衝突し、当たり処が悪かったせいで2人はそのまま…
ドサッッッ!!
ハヤテ「……!?」
ナギ「……っ、」
床に倒れ込んでしまった。
ハヤテ「……ててっ、」
ナギ「痛ぇのはこっちの方だ……」
ハヤテが覆い被さるような形で転倒してきたのでナギはその下敷きとなってしまっている。
ただ、ハヤテよりも大柄のナギがクッションとなったため、両者ともに大きな怪我とならなかったのは不幸中の幸いだった。
ハヤテ「うゎっっ、ナギ兄ごめんっっっ!!」
ナギ「……重いから早く退け。」
ガチャッッ!
馬「ただいま帰って参りました〜♪
………!!??」
パタン…
とんでもないタイミングで帰ってきてしまった馬は、部屋に入る事もせず、そのまま静かに扉を閉めた。
この時の彼女には、『ハヤテがナギを押し倒し、事に及ぼうとしている』ようにしか見えなかったのだ。
馬『本当に熱い夜を過ごしかけている?
しかもハヤテさんがまさかまさかの『攻』の方で……え、いや、そんな事よりもこれって浮気って事になるのかな。』
馬が混乱の極みに陥っていると、
ガチャッ!!
部屋の扉が勢いよく開き、ハヤテが飛び付いてきた。
ハヤテ「遅いぞ、馬っっ、待ってたんだからな!!」
馬「えぇっっ!?わ、私もですか!?」
二刀流のハヤテは性的な意味でも二刀流なのかと、馬は肝を冷やすのだった。
馬「ナギさんがヤれっておっしゃるのなら、わ、わた、私は自身に鞭打って、さ、サン【ピー※自主規制音】に…い、いど、挑み……」
馬はプルプルと小刻みに震えながら意見を言うのだが、
馬「うゎぁぁぁんっっ、出来れば挑みたくないです、うゎぁぁぁぁぁんっっっ!!」
終いには号泣してしまった。
ナギ・ハヤテ「……はぁ?」
ナギとハヤテは馬の言わんとしている事がわからずに、揃って怪訝な顔をしている。
馬「ぐすっっ、はい、これは多分女王様の……ぐすっ、手下霊ですね。
ぐすっ……ぐすっ、 匂いからして、……く、臭い……焼く系と流血系のミックス拷問を受けたと思われます。」
馬は涙を拭いながら窓を開けて手形の確認をしている。
先程、悪い意味でドキドキさせられた反動のせいか、左手でしっかりとナギの手を握り、そんな彼女の衣服をハヤテが握って離さないといった感じで3人で密着している。
ナギ「……少し離れねぇか?」
馬「嫌です!!
隙あらばナギさんは狙われそうなので妻として心配なんです!!」
ハヤテ「おい!狙われるって何だよ。
アレは事故だからな!」
馬「うぅぅ、いくらハヤテさんでも偉大なるマイフォーエバーゴッドのナギさんに手を出したら私は決して許しませんっっ…うゎぁぁぁんっっ!!」
いつの間にか馬の中でナギは神格化されてしまっている。
ハヤテ「はぁ?何で俺がナギ兄を狙う、」
馬「フーーー!!」
馬は髪の毛を逆立ててハヤテを威嚇している。
号泣しては威嚇して、また涙ぐんでは威嚇して、の繰り返しで、彼女は非常にせわしなかった。
ハヤテ「お前は猫か!」
ハヤテが呆れながらツッコミを入れている横で、ナギは馬の事を興味深く観察していた。
ナギ『……女の嫉妬は見苦しいだけだと思ってたが、コイツの妬き方は……アリだな。』
キーキー甲高い声でヒステリックに叫ぶ嫉妬とは違い、馬の場合は無邪気な子どものような、また、動物のような妬き方をするので、ナギの目には可愛らしく映っているらしい。
馬「猫じゃないです、阿修羅ですよ!
フーーーー!!」
ハヤテ「わかった、わかったからあんま離れんなって……あー、またボソボソが始まったー!!」
ナギ『あぁ…あの猫に似てるな。』
ナギは昔、山賊仲間達と密かに飼っていた山猫の事を思い出していた。
馬「ハヤテさんの節操無し!!」
ハヤテ「違ぇよ!!」
ナギ「……………」
馬とハヤテが揉めている横で、ナギは山猫を思い出して感慨深くなっているという、なかなか複雑な状況の下で夜は過ぎていった。
(最終章に続く、あとがきへ)
【あとがき】
オカルト編、長引いちゃってごめんなさい(>_<)
廃城への突撃話を最終章としたいのですが、これまた長くなること必須なので前後編に分ける事にします。
本編に出てくる『ルー大陸』ネタは幻の『○ー大陸』の仮説と、高度な文明を持ちながらも滅んでしまった某古代帝国の仮説を参考に作ってみました。
あと、オカルト界では有名な『○○テカの祭壇』のネタも入れてます。
祭壇の元の話を初めてテレビで見た日は怖過ぎて当時の私は夢でうなされる程でした…(笑)
とにもかくにも、乙女小説ということを忘れずに、あまり怖くしないよう心掛けますので、最後までお付き合いいただけたら幸いです♪
馬ときどき魔王 管理人より(※と、当時の管理人が申しておりました!)。