廃墟島~滅びの女王と二刀流の剣士~(最終章:前編)
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ソウシ「いやいや、そこは『ソウシさんを置いては逃げれません!』って泣くところ、」
ナギ「馬、」
ソウシの話の途中で、近過ぎる2人の間をナギが割って入ってきた。
馬「ナギさん////」
ナギ「……離れての行動になるけど大丈夫か?」
ナギは当然の如く先遣隊のメンバーとして数えられているため、後方隊にいる馬と離れてしまう事が今の彼の気掛かりとなっている。
馬「頑張りますぜ!」
ナギ「……もし俺らに何かあったら、」
ナギは馬の頬を優しく撫でながら、
ナギ「……お前は先に逃げろ、絶対にな。」
と、小さく呟いた。
リュウガ『ん?ソウシと同じ事言ってねぇか?』
ソウシ『今私が言った内容と同じだ…』
シン『ナギのヤツ、ドクターと同じ事言ってるな。』
ハヤテ『腹減ってきたな…』
トワ『ナギさん、ソウシ先生が言った内容と同じ事を言ってる!』
2人のやり取りをさり気なく聞いていた全員が同じ事を考えている(※1人は除く)。
先程のソウシが言った内容と似たようなセリフをナギから言われた馬の反応は、
馬「うぅぅっっ、ナギさんを置いてなんて逃げれませんっっ!!
地の果てまでナギさんの…遺体を探して……ぐすっ、……そ、その横で私は自害しますぅぅ…ぅぇぇぇんっ!!」
天と地の差があった。
ナギ「……勝手に殺すな。」
そう告げるとナギは優しく微笑んだ。
やはりそんな2人を見て、
リュウガ『馬の愛は重いなー…まぁ、ナギとは相性が良さそうで何よりだ。』
ソウシ『フフフ、私の時と全く違う反応を見せる馬ちゃんが可愛いくてたまらないな…』
シン『コイツらにはくっつくまで相当イライラさせられたが、成就したらしたで無性に腹が立つな。』
ハヤテ『クソッ、また耳元でボソボソ言いやがって!余計に腹が減るっっ!!』
トワ『ナギさんと馬さん、2人は上手いこといってるみたいで良かった!』
と、各自が様々な想いを抱いていた。
……………………………
シリウスメンバー達は各々木陰に隠れて城の様子を窺っている。
シン「意外と手薄なんだな。」
平穏だった頃の城で再現されているからなのか、警備兵達は城門と見張り塔にしかいないようだ。
リュウガ「あの茂みの先に小さな裏口がある、そこから入るぞ。」
リュウガに続いて先遣隊メンバーのナギとソウシ、最後にシンが入っていった。
彼らが少しばかり先に行き、玉座への道を切り開く手筈になっている。
トワ「そろそろ行きましょう!」
ソウシから預かった懐中時計で時間を確認したトワが告げる。
先遣隊が出発した後、一定の時間が経過してから後方隊が出発する予定にしている。
馬「合図は聞こえなかったね、良かった良かった♪」
先に行った4人には、女王とだけは決して直接対決をしないようにと馬は厳しく忠告しており、それでも万が一女王に見付かってしまった場合は……シンが銃声を鳴らして馬達にすぐに報せる計画を立てている。
幸いにもそれらしき発砲音は聞こえていない。
ハヤテ「何も無いってのもつまんねぇなー。」
ヒーロー気質の彼のぼやきを聞き、馬はある事に気が付いた。
馬「トワ君、見た目って大事だね。」
トワ「え?」
馬「今のハヤテさん、目出し帽被ってるせいで、さっきの言葉が『すぐにやられちゃう下っ端役の発言』にしか聞こえなくない?」
トワ「確かに(笑)」
馬「これが魔王やら悪魔やらの特殊メイクをしてたら『街を滅ぼしに行く前の恐ろしい発言』っぽく聞こえると思わない?」
トワ「本当だ、言われて見れば(笑)」
ハヤテ「お前ら何ニヤニヤしてんだ、置いてくぞ。」
馬・トワ「はーい!!」
こうして、目出し帽ハヤテを筆頭に後方隊も出発した。