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嵐の後の夜明け
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木でできた窓の隙間から、朝日が差し込んでいる。
まだぼんやりとしたまま部屋を見渡すと、薄暗い部屋の中に差し込んだ幾つもの光の筋が外の天候の良さを物語っていた。
どうやら吹雪は収まったようだ。
オルシュファンは暖炉の前に置かれた大きな机の脚に背をもたれて、いつの間にか眠っていた。
目が覚めたのは、腕の中の暖かな重みがかすかに動いたせいだった。
コートにくるまれたまま腕の中で眠る英雄は、安心しきった顔ですやすやと寝息を立てている。
最初こそ遠慮がちに小さく縮こまっていたくせに、すっかり眠っているせいで無防備な彼女は今や、ぬくもりを求めてオルシュファンの胸元にすり寄るようにして身を預けていた。
コートの隙間から見えるその寝顔は、種族のせいかどこかあどけない。
何の夢を見ているのか、胸元で小さな手が服を握った。
こうしていれば、歴戦の勇者にはとても見えないものである。
冒険者として数々の死闘に身を投じ、英雄とさえ呼ばれるようになった彼女のその身体はもちろん女性としてはとても逞しいものだったが、いくら引き締まった身体とはいえ防具を身に纏っていてなおその女性特有の華奢さは隠せるものではない。
防具を取り払ってしまえばか弱くすら見えてしまうものである。
普段から若干表情が乏しい面はあるものの、怒ったり笑ったりする様はそれでもやはり愛らしかった。
寝顔を見つめながら、普段の姿を思い出しふと微笑むオルシュファン。
無防備な寝顔がなんとも愛らしくて、オルシュファンは思わずその額にキスを落とす。