日常と予兆
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ナナシの後ろ姿をしばらくを見送った黒王号は、そのままくるりと後ろを振り返った。
いつの間にかそこに自分の主人が立っていたからだ。
ゆっくりと歩み寄り、伸ばされた主人の手にその鼻面を擦り付ける。
「・・・」
その鼻面を撫でながら、ラオウはナナシが去った方を見ていた。
黒王号が懐くとは。
珍しいこともあるものだ。
黒王号が自らその鼻面を差し出すことなどそうそうあることではなかった。
こうして甘えるような仕草を見せるのは、専ら主人であるラオウに対してだけだった。
それが、撫でてくれと言わんばかりに自らナナシに歩み寄ったのだから、ラオウも正直内心驚いていた。
面白い。
この黒王に気に入られるとは。
「・・・フッ」
城内をちょこまかと走り回るナナシの姿を思い出して、ラオウは小さく笑った。
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