今日は厄日だ
長谷川の強い思念が、突如店の中央に妄想メリーゴーランドを出現させた
騒然とする店内…
不敵な笑みを湛えた宮城が既に木馬に跨っている事に驚き、長谷川も急いで馬の背に乗る
それなら俺も、と馬に手を掛けた木暮を「ちょっと待ったァァア!」と押し除けたのは池上だった
一方、もっと近くで三井争奪戦を観戦したいBL三銃士の赤木、仙道、神の3人はドリンク片手にいそいそと馬車に乗り込む
「牧さん牧さん!
なんかアレ、楽しそうじゃないっすか?」
興奮気味にメリーゴーランドを指差すのは清田信長
「ふむ、乗馬か… いいな」
片方の口角を上げた牧がゆっくりと腰を上げた
隣のテーブルでは藤真が、嫌がる花形を監督命令だと言ってメリーゴーランドに誘っている
「分かったよ乗ればいいんだな?
じゃ、こっちも条件が一つある
藤真、お前、馬は白いのにしろ」
「な、なんだよそれ」
「きっとお前によく似合う…」
「っ!
……花形のバカ///」
赤面する藤真の頭をポンポンと花形が撫でた
海南大附属、翔陽がメリーゴーランドに向かうのを見た桜木も黙ってはいられない
「おい、キツネ!
寝てんじゃねーぞコラァ
俺たちも乗るぞっ!」
けれど流川はヨダレを輝かせながら熟睡中でピクリともしない
「チッ…」
舌打ちする桜木の肩を叩いたのは池上、仙道においてきぼりを食った魚住だった
「俺で良けりゃ、付き合うぜ?」
「ボス猿…
お、おぅ」
この際、背に腹は変えられない
魚住と手を組んだ桜木がメリーゴーランドを目指す