今日は厄日だ

後ろから、そっと抱きしめられた……



三井の体温が伝わって来る

背中が熱い 心臓が煩い

緊張して、自分の身体がこわばってるのがわかる

三井の筋張った逞しい腕が、あまりにも優しく纏わりつくから……
俺の思考回路は再起不能な程に絡まってしまってる


息が苦しい
呼吸してるのに、酸素が全然入ってこない
心臓が煩い……


「愛してる………。一志…」


甘く、でもどこか余裕の無いような声で、そんな言葉を囁く三井に
もう全てを捧げてしまいたい…なんて……思ったりして……





……………………と、
長谷川の先走り妄想は加速する





____________……

「……で、三井さん。今回のお仕置きは、『ご主人様と召使い 』にしましょうよ。」

「お、おうっ///」

宮城の提案を、少し頬を赤らめながらも受け入れる三井を見た瞬間……
長谷川の妄想メリーゴーランドは勝手に動き出していた

(ご主人様の命令は絶対!
俺→ご主人様 三井→召使い 甘い抱擁…その他諸々を三井に命令♪)

もはや長谷川の妄想は止まらない

一方のBL三銃士も、宮城の『お仕置き』『ご主人様と召使い』というワードに、ハッスルを抑えきれずにいた


「んじゃあ、もう俺がご主人様やっていいすか?」
突然現れておいて淡々と事を進めていく宮城に、妄想メリーゴーランド長谷川が待ったをかける…………


「「待てっ!宮城っ」」

長谷川の声に、もうひとつ声が重なった

そう…声の主は 木暮公延
木暮は一歩前に出て、宮城と長谷川を見据えた
照明が眼鏡に反射して、その表情はよく読み取れない

だがしかし、彼が放つオーラから、長谷川は木暮の志が自分と同じであると悟った

そこに立っていたのはまさしく…ご主人様の座を狙う、妄想メリーゴーランド木暮であった
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