ペット可愛がり
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***はルチアーノのペットであると言っても、世話をされているわけではない。基本的に部屋には出入り自由で、外で仕事を持っているし食事は自分で用意している。つまり自室が一つ増えたようなものだ。そんなゆるい状況でも、***は拾われてから、必ず毎日与えられた部屋に帰ってきている。
「お前、踏まれるのは好き?」
***のペット部屋にやってきたルチアーノが唐突に言う。***は自宅で調理してきたご飯を準備しているところだった。
「ど、どういうこと?」
「いつも僕に雑に扱われるの好きだろ。なら踏まれるのも好きかなって」
「る、ルチアーノたそにされるならそりゃ……」
「じゃあいいや。床に寝て、ストレス解消に付き合わせてやるから」
状況は飲み込めていないが言われるがまま、***は床に寝転ぶ。何故かうつ伏せだ。異空間に作られた部屋の床はひんやりつるつるとしていて心地良い。
「じゃあいくよ」
「お願いしま、うっ……!」
ルチアーノは簡単に声かけして、ほとんど間髪入れずに***を踏みしめた。彼なりにかなり手加減しているが、元々の力が力だ。
「うえ〜ん、ルチアーノたそ、痛いよお……」
「? 泣き言言うならなんでさっき『好き』って言ったんだよ」
「泣き言言ってても好きなものはあったりするんだよ……」
「ふーん、変なの」
ルチアーノはそれだけ言って、連続して踏み始める。***も実際耐えられはするらしく、呻く合間に質問を投げかけた。
「どっ、どうして急に、こんなこと……?」
「物に当たってストレス解消することってあるだろ? でも物に当たると怒られるからさ、そうされるのが好きな人間に当たれば、一石二鳥だろ?」
「うっ、さっすがルチアーノたそ……! 発想が違うね……っ!」
ルチアーノの足のウィールは今固定してある。波打つようなシルエットは、面での強さには欠けるが、容赦なく骨の隙間を打つ。
「うっ、ぐっ……!!」
足を踏み下ろしていると、自然とルチアーノの口から愚痴が漏れ出た。
「プラシドのやつ勝手なことばっかしやがって……!」
さらに勢いと強さが増す。脊椎を損傷されかねない根源的な痛みに耐えて、***は息を吐く。
「余計なことでサーキットの完成が遅れたらどうするんだよ……!」
「うっうっ、ルチアーノたそ苦労してる……」
「本当だよ! とっくに不動遊星に負けたクセに! 独断専行ばっかしやがって!」
「ううっ……」
「センスは悪いし『何があってもこいつに劣ることはない』みたいな目で見てくるし! しかも例えが下手でたまに何言ってるかわかんないんだよ!!」
「ルチアーノたそ……っ」
「絶っ対、あんな風にはなりたくない!」
「うっ、ぐぅっ……!」
とどめとばかりに、ルチアーノの足が一層深く踏み込む。それでもまだ配慮しているのか、背骨が折れることはなかった。
降ってくる足が止んだため、***は息を整え始める。
「すごいよ……そう思えるなんて……」
「そう?」
「そうだよ、嫌なやつに対して単に避けるだけならまだしも、『こうはなりたくない』って思えるのはすごいことだよ……」
***の口ぶりに、ルチアーノはちょっとした違和感を持つ。『あ、そういえば僕たちのこと話してない』と思い至った。
(まあいっか。褒められて気分いいし)
はい、もういいよ、と声をかけられ、ルチアーノの足の下から***は立ち上がった。再びテーブルに着くが、呼吸は荒いままで、並んだタッパーを開ける気にすらならない。
「食べないの?」
「今余韻に浸ってるから……」
痛みに耐える脳内物質を出すため、交感神経が優位になっている。食欲が湧かない。どっかいった。
その姿に面白さより疑問が上回ったのか、テーブルの向かいでルチアーノが肘をつき、愛らしい声で訊いた。
「踏まれるのが好きなのって、実はよくあることだったりする?」
「いや、特殊だと思うな……。特にルチアーノたそのローラーの足だとなおさら」
「じゃあお前は僕の足が好きなの?」
「好きだよ!」
不用意にそう答えたのが一巻の終わり。ルチアーノは眉を吊り上げ、翠の目を細め、ニヤッと笑う。
「じゃあ、人間の足じゃできないことされたら、もっと嬉しい?」
「う、嬉しい……けど……」
「じゃあこっち来て」
ルチアーノはベッドの縁に座ると、***を手招きする。***は素直についていく。
「正座して」
次の指令にも無論応える。
すると、ルチアーノは手を横について重心を後ろに動かしたと思うと、脚を大きく開いて上げ、両足のローラーで***の顔を挟み込んだ。ぐにぐにと顔の皮膚が引っ張られ、ごりごりと車輪が皮膚の下の骨に当たる。
「いだいいだいいだい……うぅぅ……小顔になっちゃうよぉ……」
「ひゃっははははは! してやるよ!」
金属と布と砂の香りに包まれ、***は未知の喜びを覚えた。
約一時間後。
プラシドがやってきた。別に自分の行いを詫びるつもりなどない。人間の部屋に行ったまま戻ってこないルチアーノを不審に思ったからだ。
そこで目にしたのは、床に寝そべった***を、ぐりぐりと場所を限らず踏みまくるルチアーノと、かたわらに放置されたA・ケツァルカートルだった。
この状況を見てプラシドの頭に浮かんだのは、知識があれば当然のものだった。
「お前……そういう趣味なのか」
「違うよ! こいつが面白い反応するからしてるだけ」
「あとなんでここにボードがある」
「轢いたらもっと喜ぶかなと思ったんだけど、ぐにゃぐにゃしてて上に乗りづらくてさー」
ルチアーノの足の下の***は、恍惚……という風ではないが、痛がりながら嫌に思ってはいないだろうと直感できた。
「もうお前とは口を聞かん」
「は!? どういう理屈でそうなるんだよ!」
「お前も行為の意味は分かっているだろう! だというのにこいつにわざわざ快楽を与える構図が気持ち悪いんだよ! いくらガキでももう少し敏感になったらどうだ!」
「何勘違いしてんだよ! 遊んでやってるだけって言っただろ! 猫のケツトントンするのと同じだよ!」
巧い例えが出たために、プラシドがひるむ。
「あと嫌いな人間がいるってわかってんだから勝手に部屋入ってくんな!」
「くっ……」
そのまま勢いに押されて、プラシドは出ていった。
邪魔者を追い出したルチアーノは、足の下ですっかり伸びて床と同化した***に問いかける。
「で、僕に好きなだけ踏まれてる感想は?」
「ううっ……うれ、いや、…………うぅ……」
「嬉しいなら嬉しいって言えよ! 別に怒ったりしないからさ! キャーッハハハハハハハ!」
喜びと理性の狭間で悩みながら、***は全身でルチアーノの笑いの心地良さを感じた。
この遊びは、***が空腹で音を上げるまで続いていった。
「お前、踏まれるのは好き?」
***のペット部屋にやってきたルチアーノが唐突に言う。***は自宅で調理してきたご飯を準備しているところだった。
「ど、どういうこと?」
「いつも僕に雑に扱われるの好きだろ。なら踏まれるのも好きかなって」
「る、ルチアーノたそにされるならそりゃ……」
「じゃあいいや。床に寝て、ストレス解消に付き合わせてやるから」
状況は飲み込めていないが言われるがまま、***は床に寝転ぶ。何故かうつ伏せだ。異空間に作られた部屋の床はひんやりつるつるとしていて心地良い。
「じゃあいくよ」
「お願いしま、うっ……!」
ルチアーノは簡単に声かけして、ほとんど間髪入れずに***を踏みしめた。彼なりにかなり手加減しているが、元々の力が力だ。
「うえ〜ん、ルチアーノたそ、痛いよお……」
「? 泣き言言うならなんでさっき『好き』って言ったんだよ」
「泣き言言ってても好きなものはあったりするんだよ……」
「ふーん、変なの」
ルチアーノはそれだけ言って、連続して踏み始める。***も実際耐えられはするらしく、呻く合間に質問を投げかけた。
「どっ、どうして急に、こんなこと……?」
「物に当たってストレス解消することってあるだろ? でも物に当たると怒られるからさ、そうされるのが好きな人間に当たれば、一石二鳥だろ?」
「うっ、さっすがルチアーノたそ……! 発想が違うね……っ!」
ルチアーノの足のウィールは今固定してある。波打つようなシルエットは、面での強さには欠けるが、容赦なく骨の隙間を打つ。
「うっ、ぐっ……!!」
足を踏み下ろしていると、自然とルチアーノの口から愚痴が漏れ出た。
「プラシドのやつ勝手なことばっかしやがって……!」
さらに勢いと強さが増す。脊椎を損傷されかねない根源的な痛みに耐えて、***は息を吐く。
「余計なことでサーキットの完成が遅れたらどうするんだよ……!」
「うっうっ、ルチアーノたそ苦労してる……」
「本当だよ! とっくに不動遊星に負けたクセに! 独断専行ばっかしやがって!」
「ううっ……」
「センスは悪いし『何があってもこいつに劣ることはない』みたいな目で見てくるし! しかも例えが下手でたまに何言ってるかわかんないんだよ!!」
「ルチアーノたそ……っ」
「絶っ対、あんな風にはなりたくない!」
「うっ、ぐぅっ……!」
とどめとばかりに、ルチアーノの足が一層深く踏み込む。それでもまだ配慮しているのか、背骨が折れることはなかった。
降ってくる足が止んだため、***は息を整え始める。
「すごいよ……そう思えるなんて……」
「そう?」
「そうだよ、嫌なやつに対して単に避けるだけならまだしも、『こうはなりたくない』って思えるのはすごいことだよ……」
***の口ぶりに、ルチアーノはちょっとした違和感を持つ。『あ、そういえば僕たちのこと話してない』と思い至った。
(まあいっか。褒められて気分いいし)
はい、もういいよ、と声をかけられ、ルチアーノの足の下から***は立ち上がった。再びテーブルに着くが、呼吸は荒いままで、並んだタッパーを開ける気にすらならない。
「食べないの?」
「今余韻に浸ってるから……」
痛みに耐える脳内物質を出すため、交感神経が優位になっている。食欲が湧かない。どっかいった。
その姿に面白さより疑問が上回ったのか、テーブルの向かいでルチアーノが肘をつき、愛らしい声で訊いた。
「踏まれるのが好きなのって、実はよくあることだったりする?」
「いや、特殊だと思うな……。特にルチアーノたそのローラーの足だとなおさら」
「じゃあお前は僕の足が好きなの?」
「好きだよ!」
不用意にそう答えたのが一巻の終わり。ルチアーノは眉を吊り上げ、翠の目を細め、ニヤッと笑う。
「じゃあ、人間の足じゃできないことされたら、もっと嬉しい?」
「う、嬉しい……けど……」
「じゃあこっち来て」
ルチアーノはベッドの縁に座ると、***を手招きする。***は素直についていく。
「正座して」
次の指令にも無論応える。
すると、ルチアーノは手を横について重心を後ろに動かしたと思うと、脚を大きく開いて上げ、両足のローラーで***の顔を挟み込んだ。ぐにぐにと顔の皮膚が引っ張られ、ごりごりと車輪が皮膚の下の骨に当たる。
「いだいいだいいだい……うぅぅ……小顔になっちゃうよぉ……」
「ひゃっははははは! してやるよ!」
金属と布と砂の香りに包まれ、***は未知の喜びを覚えた。
約一時間後。
プラシドがやってきた。別に自分の行いを詫びるつもりなどない。人間の部屋に行ったまま戻ってこないルチアーノを不審に思ったからだ。
そこで目にしたのは、床に寝そべった***を、ぐりぐりと場所を限らず踏みまくるルチアーノと、かたわらに放置されたA・ケツァルカートルだった。
この状況を見てプラシドの頭に浮かんだのは、知識があれば当然のものだった。
「お前……そういう趣味なのか」
「違うよ! こいつが面白い反応するからしてるだけ」
「あとなんでここにボードがある」
「轢いたらもっと喜ぶかなと思ったんだけど、ぐにゃぐにゃしてて上に乗りづらくてさー」
ルチアーノの足の下の***は、恍惚……という風ではないが、痛がりながら嫌に思ってはいないだろうと直感できた。
「もうお前とは口を聞かん」
「は!? どういう理屈でそうなるんだよ!」
「お前も行為の意味は分かっているだろう! だというのにこいつにわざわざ快楽を与える構図が気持ち悪いんだよ! いくらガキでももう少し敏感になったらどうだ!」
「何勘違いしてんだよ! 遊んでやってるだけって言っただろ! 猫のケツトントンするのと同じだよ!」
巧い例えが出たために、プラシドがひるむ。
「あと嫌いな人間がいるってわかってんだから勝手に部屋入ってくんな!」
「くっ……」
そのまま勢いに押されて、プラシドは出ていった。
邪魔者を追い出したルチアーノは、足の下ですっかり伸びて床と同化した***に問いかける。
「で、僕に好きなだけ踏まれてる感想は?」
「ううっ……うれ、いや、…………うぅ……」
「嬉しいなら嬉しいって言えよ! 別に怒ったりしないからさ! キャーッハハハハハハハ!」
喜びと理性の狭間で悩みながら、***は全身でルチアーノの笑いの心地良さを感じた。
この遊びは、***が空腹で音を上げるまで続いていった。