小ネタ(終)9
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※太公望の幕間ネタを含みます
「ねえオベロン〜? 太公望がいる時はさあ、四不相を使った空中戦もあるわけじゃん? で、そうすると一緒に乗って飛ぶこともよくあるんだけど、問題なのはここからで、割とそういう時太公望がタンデムとか言ってノリ気で……」
「うん」
「でもオベロンを一番に思ってるから、他のサーヴァントとやってることはオベロンともしたいし、なんならそれ以上のこともやりたい!」
「………………。」
「だからとりあえず、オベロンがいつも戦闘で使ってるデッカいツノゼミに二人乗りしてみようよ!!」
「…………ああ、まあ、好きにすればいいんじゃない?」
「? なんかあった?」
「別に」
「あのツノゼミとも浅からぬ関係とか……?」
「そういう訳ではないよ」
「うーん、そっかあ」
「とりあえずアドバイスしてあげると、あれ脚開いて乗るの無理だからね」
「ああ、平べったいもんね……。」
「だから乗り方考えなよ」
「オベロンがいつも戦闘でしてるのはスタイリッシュな接地面少なめスタイル……でもあれで二人乗りは無理だから……。それこそ太公望の一人乗りと同じで、横乗りならいけるかな?」
「ギリギリって感じかな」
「やった! じゃあ早速シミュレーター使ってやってみよう!」
「待て」
「え?」
「忘れてるみたいだけど、俺が出す虫は一瞬しか形保てないよ」
「あ、やっぱりそうなんだ……。うーーん……それでも十分なんだけど……」
「…………。」
「でも、できればもっと乗りたい……!」
「…………」
「オベロン、何か良い案ないかな?」
「なくはないけど」
「教えて!」
「形を保つことに集中して、隠蔽の技術の応用で飛んでるように錯覚させることなら可能だよ。まあ、つまり実際には飛んでないことになるけどね」
「えっすご!! そんなことできるの!? それやってほしいー!!」
「はあ……分かったよ」
という流れで、俺たちはシミュレーション室に来た。幸い、他のサーヴァントはいないようだ。***は見よう見まねで操作して、シミュレーターの背景を設定した。あの、黄昏に。
俺は魔力でツノゼミを呼び出す。黒く硬く、異物を寄せつけない体。そこへ***は恐る恐る、腰を下ろした。武器としてしか使われないものに***が乗っている様は、あまりにも非日常だった。俺はその後ろに、同じように横乗りする。
横顔でも分かるぐらい、***はこの状況にドキドキしていた。そもそも未知への好奇心があること。俺と新しい思い出を作っていること。理由としてはこんなところだろう。
***に幻術をかけ始める。彼女はツノゼミに向けていた視点を、段々と進行方向へと変えていく。今、***は下から夕日を浴び、風に髪を靡かせているのだろう。こんな形で彼女の後ろ頭を見るのは初めてだった。
ひとしきりして、***が俺の方を向く。
「すっごいね!」
俺に同じ景色は見えていないが、その興奮した顔だけで、どんな様子かありありと感じた。
「ところで***、トンボについて詳しく知ってる?」
「いや、そこまでは……」
「そっかあ」
「えっ……? 何!? 怖いよ!?」
「ねえオベロン〜? 太公望がいる時はさあ、四不相を使った空中戦もあるわけじゃん? で、そうすると一緒に乗って飛ぶこともよくあるんだけど、問題なのはここからで、割とそういう時太公望がタンデムとか言ってノリ気で……」
「うん」
「でもオベロンを一番に思ってるから、他のサーヴァントとやってることはオベロンともしたいし、なんならそれ以上のこともやりたい!」
「………………。」
「だからとりあえず、オベロンがいつも戦闘で使ってるデッカいツノゼミに二人乗りしてみようよ!!」
「…………ああ、まあ、好きにすればいいんじゃない?」
「? なんかあった?」
「別に」
「あのツノゼミとも浅からぬ関係とか……?」
「そういう訳ではないよ」
「うーん、そっかあ」
「とりあえずアドバイスしてあげると、あれ脚開いて乗るの無理だからね」
「ああ、平べったいもんね……。」
「だから乗り方考えなよ」
「オベロンがいつも戦闘でしてるのはスタイリッシュな接地面少なめスタイル……でもあれで二人乗りは無理だから……。それこそ太公望の一人乗りと同じで、横乗りならいけるかな?」
「ギリギリって感じかな」
「やった! じゃあ早速シミュレーター使ってやってみよう!」
「待て」
「え?」
「忘れてるみたいだけど、俺が出す虫は一瞬しか形保てないよ」
「あ、やっぱりそうなんだ……。うーーん……それでも十分なんだけど……」
「…………。」
「でも、できればもっと乗りたい……!」
「…………」
「オベロン、何か良い案ないかな?」
「なくはないけど」
「教えて!」
「形を保つことに集中して、隠蔽の技術の応用で飛んでるように錯覚させることなら可能だよ。まあ、つまり実際には飛んでないことになるけどね」
「えっすご!! そんなことできるの!? それやってほしいー!!」
「はあ……分かったよ」
という流れで、俺たちはシミュレーション室に来た。幸い、他のサーヴァントはいないようだ。***は見よう見まねで操作して、シミュレーターの背景を設定した。あの、黄昏に。
俺は魔力でツノゼミを呼び出す。黒く硬く、異物を寄せつけない体。そこへ***は恐る恐る、腰を下ろした。武器としてしか使われないものに***が乗っている様は、あまりにも非日常だった。俺はその後ろに、同じように横乗りする。
横顔でも分かるぐらい、***はこの状況にドキドキしていた。そもそも未知への好奇心があること。俺と新しい思い出を作っていること。理由としてはこんなところだろう。
***に幻術をかけ始める。彼女はツノゼミに向けていた視点を、段々と進行方向へと変えていく。今、***は下から夕日を浴び、風に髪を靡かせているのだろう。こんな形で彼女の後ろ頭を見るのは初めてだった。
ひとしきりして、***が俺の方を向く。
「すっごいね!」
俺に同じ景色は見えていないが、その興奮した顔だけで、どんな様子かありありと感じた。
「ところで***、トンボについて詳しく知ってる?」
「いや、そこまでは……」
「そっかあ」
「えっ……? 何!? 怖いよ!?」