「オベロンの鱗粉吸いすぎてアレルギーになっちゃった……」
「えっ」
「ごめん……。これからはあんまりそばにいられないかも……」
「それって違う再臨段階でも同じ？」
「うん、オベロンの魔力と結びついてる成分がダメらしくて……」
「そっか、じゃあ今後は翅出さないようにするよ」
「ありがとう……。でもこれ以上悪化しないために、なるべくマイルームに一緒にいるのも避けた方がいいって……」
「……そっか」
「ごめん、ごめんね……」
「ううん、君は何も悪くないよ。ところで──この嘘、センスなさすぎない？」
「うっ」
「信頼してた＊＊＊に嘘つかれて嫌いになっちゃった。こんな人だなんて失望だなー」
「ごめん！！　今後も鱗粉吸うし髪も吸うから！！」
「積極的に吸うのはおかしいだろ、というかちゃっかり髪吸うなよ。そういうことしてると本当にアレルギーになるよ」
「ごめんごめんでもそういう気持ちだから！！　ごめん！！　オベロン大好き！！」
（セミのように背中に貼り付く＊＊＊をそのままにスタスタ歩いていく）