設定・登場人物紹介
オールトソンの鐘楼
かつては王立研究所の研究員であったものの、周囲との折り合いの悪さから仕事を辞め、大学の講師をしながら生活していたアルバートの下に亡き父の友人マーデリック・エイブラムスが訪ねてくる。
「女王の命で新しい組織を作る。メンバーに入らないか?」
一度は断るアルバートだったが―
<世界観・用語>
作品一覧
□アルバート・ドリッツェン(バート)
元王立研究所研究員。退職後、大学の講師として働いていた所をマーデリックに勧誘され、渋々ながらもベルフリーに加わった。飄々とした皮肉屋でやや見栄っ張りな性格。親しい人の死が相次ぎ、その影響から未だに抜け出せずにいる。独学で式文術を学んだ筆記士。
□ゲイル・オブライエン(ゲイリー)
アルバートの幼馴染みで親友。軍人。宝石細工士の家庭の生まれだが家業は弟が継いでいる。冷徹で辛辣さのある口調に反し、根は情に厚い努力家。使用人のネヴァに心が引かれている。
□マーデリック・エイブラムス
ベルフリーの設立者。元王宮護衛長官。現場におけるリーダーとしての役目はアルバートに任せ、自身は王宮とのやり取りや各所への根回し、事務手続きに徹している。サイモンの旧友であり、彼の息子のアルバートを気に掛けている。顔が広く独自の情報網を持つ。
□カイム・オーデルナイセ
ベルフリーのメンバー。女と見紛うような可憐で整った顔立ちをした青年。負けず嫌いで気丈な性格をしており、周囲と反発する事も少なくない。ウィッチへの偏見が強く世間体を気にする家族とは不仲で、能力の使用に躊躇いを感じている。事象の性質を逆転させるウィッチ。
□マリアシーザー・フェアフィールド(マリア/マリー)
ベルフリーのメンバー。気の利く面倒見が良い男で、メンバー達のフォローに回る事が多い。軍人時代は部下からも慕われる優秀な士官だったが、上官相手に問題を起こした事が原因で除隊処分を受けている。
□イオーヌ・シグナス
ベルフリーのメンバー。さっぱりとした気さくな人柄で、勘の鋭さには定評がある。ベルフリーに加わる以前は企業に警備員として雇われていた。経験から割り切った考え方をしつつも本人自身は穏健派。肉体を霧に変化させるウィッチ。
□キャス・ボルドー
ベルフリーのメンバー。領都のギャングの一人だったがベルフリーに引き入れられた。領都の地理や裏事情に詳しい。機転が利いて情報収集を得意とするが、お調子者なのが難点。あらゆる動物に変身出来るウィッチ。
□ネヴァ・グレイ
アルバートの家に住み込みで働いている使用人の若い女。生真面目で常に凛とした佇まいを崩さず、アルバートの軽口にも動じない。一介の使用人が持つには不釣り合いなシャトレーンを所有している。
□パトローヌ/テレーズ・ド・モリエ
女主人(パトローヌ)と呼ばれている錫の会の首魁。淑女の姿をし、数百年前から老いる事なく生き続けていると言われている。
□オズワルド・ハーミット
錫の会のメンバー。慎重でストイックな男。鉱山労働に従事していた幼少期にエタンと接触・加入している。主人であり育ての親でもあるパトローヌには忠誠や敬愛以上の念を抱いている。ウィッチの能力の他に式文術を駆使する。毒を操るウィッチ。
□アンソニー・グッドマン
錫の会のメンバー。主にオズワルドと行動を共にしている。喉に負った怪我から声を発せない為、身振り手振りで周囲と意思疎通を取っている。身内に対する仲間意識が強い一方、人間嫌いで疑り深い。物体を液状化させるウィッチ。
□ベルガモット・ミハイル
錫の会のメンバー。素性を隠して長期に渡り軍部に潜り込んでいる。ゲイルの上官に当たる。厳格で勇ましく、目的を遂行する為ならば自己犠牲も厭わない。重さを変化させるウィッチ。
□ジョナサン・ブラウン
錫の会のメンバー。組織内でも秘密裏に密偵として活動している。持ち前の変身能力だけでなく、弁舌で相手を煙に巻いたりと掴み所がなく行動も抜け目ない。他人に変身出来るウィッチ。
□ニコラス・ダーリング
錫の会のメンバー。天文学者。組織の意向に反し、アモークの結晶を積極的に利用すべきだと考えている。音を操るウィッチ。
□エリオット・メイベル
錫の会のメンバー。強面の風貌とは裏腹に大らかで温厚な人物。大半がウィッチで構成されているエタンの中では少数派の能力を持たない人間である。表向きは運輸業者として働いている。荷物の輸送中に襲撃を受け、荷物と部下を失ってしまう。














