～皇国～
大陸西部に位置する国。新たに開発された鉱物機構により、近隣諸国の中でも目覚ましい発展を見せる産業国。ラヴィニア女王即位後は軍事よりも外交に力を入れているが憂慮に堪えない状況のようである。

～領都～
皇国東部に位置する、王宮がそびえる国の中枢都市。中央には海へ続く河川が流れ、南の下流区域と北の中流区域を分け隔てている。中流区域より北には上流区域の王宮、東には工場地帯と奥に軍の要塞が構えている。

～黄国～
広大な面積を誇る別大陸の大国。直線的で無機質なデザインの高層の建築物が建ち並ぶ首都にはサルバトリ商会の支部がある。

～朱国～
西と東が交わるエキゾチックな国。周辺地域では貴重な鉱物資源を巡っての開発や争いが勃発しつつある。砂漠地帯にのみ生息するルポトロールがおり、地質の異なる朱い砂漠と白い砂漠がある。

～芙国～
皇国と湾を隔てて南東側に位置する国。国土は皇国と比べると狭いが、南の海洋に面しており多数の島を持つ。華やかで豊かな芸術と文化に溢れ、交易が盛んである。

～式文術(リテラルスペル)～
古くから伝わる文字の術。文字の組み合わせや決められた羅列によって力を発揮する。技術が発展した今日では、日常で形式的に使われていても式文術の文字本来の意味は人々の記憶から忘れ去られる一方で、式文術の力を存分に使える者も限られてきている。式文術を使う者を筆記士と呼ぶ。

～鉱物機構～
鉱物が秘めるエネルギーを引き出す技術。鉱物の種類によって発生するエネルギーの質が変わり、機構の用途によって鉱物を選択する必要がある。一部の貴石も原料として使われる為、宝石商や宝石細工士を生業とする者達からは鉱物の高騰や枯渇を危惧する声も上がっている。開発者はサイモン・ドリッツェン博士。

～ピグマリオン～
鉱物機構を応用して開発された生体兵器。哺乳類の脳及び脊椎・神経系を機械と繋ぎ合わせている。機械の強靭な義体を持つが、中枢神経の消耗が激しく長時間の稼働が出来ない為、改良を続けている。

～ルポトロール～
犬と猿を掛け合わせたような生物。高い社会性と知能を持ち、発達した前脚で穴を掘ったり物を握ったりする事が出来る。主に群れで暮らし好奇心旺盛で人間を恐れない。寒冷地や乾燥した砂漠地など生息域は広く、それぞれ環境に適応した姿をしている。

～オールトソンの鐘楼～
領都の下流区域に建っている鐘楼。塔上部の鐘を鳴らす仕組みは古くからの絡繰り式となっている。ベルフリーの事務所で名前の由来。

～ベルフリー～
皇国で発生しているウィッチ問題解決の為に、王宮の命で元王宮護衛長官マーデリック・エイブラムスが設立した組織。

～王宮護衛官～
王宮の護衛を担っている専属の守衛。浅葱色の制服を着ており、規律に厳しい事で有名。

～ウィッチ～
超常的な能力を持って生まれた者達の総称。能力は様々で、人に比べて多少身体能力が優れている程度のものから、周囲の環境に多大な影響をもたらすものまで確認されている。少なからず差別や奇異の目を向けられているが、一方で聖人と崇められたり、能力を生かして仕事をする者もおり、必ずしも忌諱される存在ではない。

～アモーク～
彗星、天狗とも呼ばれる。正体は外界から飛翔してきた高エネルギー生命体。人間の女性の姿を模倣し、性質は奔放で魔性。その存在は世界各地でまことしやかに語られる神話やお伽噺の存在と化している。死後肉体は強いエネルギーを含有した硬質の結晶となるが、その組成は惑星上の物質とは似て異なる。

～エタン～
世界各地に散らばるアモークの死体を探している謎の集団。構成員の大半はウィッチで、パトローヌに信頼を寄せている。鉱山や屑石捨て場に度々姿を現す事から世間一般には「スカベンジャー」と呼ばれている。

～レッドスワロウ通信社～
領都に本社を構える通信社。ロゴは燕。

～サルバトリ商会～
サルバトリ一族が経営する皇国有数の貿易会社。各国に支社がある。

～オルドラン～芙国の高級貴金属ブランド。現在の社長の方針から最近は服飾にも力を入れている。オーギュスト・サン＝ジョルジュと契約し、自社の宣伝ポスターを制作
してもらっている。

～通り魔事件～
皇国の領都内にて発生した連続通り魔事件。ウィッチ、特に女性のウィッチを狙った通り魔殺人事件で、過激なウイッチ差別者による犯行であると推定され、捜査されるも解決には至らず迷宮入りとなった。