一部解題
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一部の短歌の解題です。
解題不要かなと判断した短歌については載せていませんが、この短歌の解題が知りたい、というご希望があればウェーブボックスやサイトのメッセージツールにコメントください。お答えします。
こんなふうに読んだよ!という読みを教えていただけたらとても嬉しいです。
【とほき日の茨の谷にて】
幼馴染マレノアとの日々。
茨に覆われた古き国が、マレフィシア、そしてその後を継ぐマレノアの守護によって安寧が約束されていたであろうときの歌。
《宵闇の衣のごとき翼の翳に生まるる星は夢を見ており》
まだ幼く気ままに空を駆ける竜のマレノアを見上げたリリアのイメージ。生まれ、夢を見る星とは、彼女たちの守護のもと安らいでいる国の人々のこと。
《碧落へわれを誘いし焔(ほむら)ありその緑色(りょくしょく)の美(は)しき鋭さ》
マレノアとリリアの自由で奔放な戯れのときの歌。
じゃじゃ馬なマレノアに手を焼きながらも、好ましく思っているリリアをイメージしました。
【翠ヶ原の走る城壁】
人間との戦いの日々の歌。
《頭(こうべ)垂れ赤き血ながす肉叢(ししむら)の沈黙からも咲く野ばら》
今目の前で朽ちた亡骸の側であっても、うつくしく咲く野ばらを見て、戦いの矛盾、虚しさ、愚かさに諦観をもつリリアを思って詠みました。
《淘汰したたましひ跨ぎ進む地やわく此処に誰かの日々ありて》
庭や畑など、だれかが大切に手入れした土は柔らかいもの。それはだれかの手で慈しみながら営まれた日々の記録。
己の守るもののため突き進む道のさなか、跨いだもの、淘汰したひとにもまた守るものがあり人生があったのだと苦く思いながら戦うリリアがいたのかもしれない、と詠んだ歌です。
【野ばら城の夜明け】
マレノアの死、野ばら城陥落時の歌。
《人の世の夜明けに竜の鱗散りまなこ閉じゆく王国の刻(とき)》
本編で、本来ならば始まりとされる夜明けが茨の国の民にとっては終焉を意味するものとして描かれていたのが印象的だったので短歌にしたいとずっと思っていました。
夜明けの訪れることによって、古き歴史の国は目覚めることなき眠りにつくかなしさ。
《はてしなき虚(うろ)のみ抱(いだ)く城壁に白き朝日はいよよ煌めく》
城壁はマレノアを喪った野ばら城の城壁であり、守るものを守れなかった《城壁》と呼ばれたリリアであり、それらにもひとしく夜明けのひかりが注がれているイメージの歌です。
【旅路にて】
旅の日々の歌。
《われもまたこの世界の棄児(きじ)などと酔言ごと安酒煽りて》
旅のさなか、差別や偏見にさらされ、諦観や悔恨、虚しさに襲われ自暴自棄になる夜もあったかなと思って詠んだ歌です。
《正義といふカタストロフィけだものの血のにほいのする慟哭よ》
正義の名のもとに流される血、訪れる破滅、それを嘆く己の慟哭もまた濃い血の匂いがすることを思うリリアのイメージです。
【揺籃の塔】
揺籃の塔で、マレウスの卵に語り続ける日々の歌。
《静寂(しじま)とは ファークライ・クレイドル 永遠(とわ)に朽ちぬ日々の聲なき聲》
ユニーク魔法の短歌。ものに刻まれた記憶を蘇らせること、たとえ遠くのゆりかごだとしてもそこに眠るものの声に耳を澄ませるリリアの世界への眼差しをイメージしました。
《二百夜の夢の曠野のその果てに産声あげし次の世の刻(とき)》
野ばら城の夜明けの短歌で覚めることのない眠りにおちた王国の日々が、マレウスの誕生によって目覚め再び動き出すことをイメージして《刻(とき)》という言葉をリンクさせました。
【星に願いを】
この二首は、イベスト『星に願いをDance&Wish』にて語られた紅銀親子の願い星への願いから着想を得て詠みました。
《落つる星を美しと思ふやうに夜ごとの過去の幻影も いつか》
リリアの願い→人間も妖精も、世界中の種族が仲良く暮らせますように
《星 永遠(とわ)を願うには速すぎる光 この夜にさえ終わりがある》
シルバーの願い→親父殿が長生きしてくれますように
【野ばら城の祝福】
七章最終章の短歌。
《ミスティウム 今はただ泣く子らを抱く腕(かいな)となりて生きたしとこふ》
戦いぬいた日々、守るものを失ったこと、真実の愛を知った日々、それらを経たリリアの心境と、持ち主によって姿を変えるミスティウムをリンクさせて詠んでみました。
生命を断ち切る武器が、日々の営みのための刃となったのち、涙を流す子供たちを抱きしめる腕へと変化するように。
解題まで読んでくださった方、ありがとうございました。
解題不要かなと判断した短歌については載せていませんが、この短歌の解題が知りたい、というご希望があればウェーブボックスやサイトのメッセージツールにコメントください。お答えします。
こんなふうに読んだよ!という読みを教えていただけたらとても嬉しいです。
【とほき日の茨の谷にて】
幼馴染マレノアとの日々。
茨に覆われた古き国が、マレフィシア、そしてその後を継ぐマレノアの守護によって安寧が約束されていたであろうときの歌。
《宵闇の衣のごとき翼の翳に生まるる星は夢を見ており》
まだ幼く気ままに空を駆ける竜のマレノアを見上げたリリアのイメージ。生まれ、夢を見る星とは、彼女たちの守護のもと安らいでいる国の人々のこと。
《碧落へわれを誘いし焔(ほむら)ありその緑色(りょくしょく)の美(は)しき鋭さ》
マレノアとリリアの自由で奔放な戯れのときの歌。
じゃじゃ馬なマレノアに手を焼きながらも、好ましく思っているリリアをイメージしました。
【翠ヶ原の走る城壁】
人間との戦いの日々の歌。
《頭(こうべ)垂れ赤き血ながす肉叢(ししむら)の沈黙からも咲く野ばら》
今目の前で朽ちた亡骸の側であっても、うつくしく咲く野ばらを見て、戦いの矛盾、虚しさ、愚かさに諦観をもつリリアを思って詠みました。
《淘汰したたましひ跨ぎ進む地やわく此処に誰かの日々ありて》
庭や畑など、だれかが大切に手入れした土は柔らかいもの。それはだれかの手で慈しみながら営まれた日々の記録。
己の守るもののため突き進む道のさなか、跨いだもの、淘汰したひとにもまた守るものがあり人生があったのだと苦く思いながら戦うリリアがいたのかもしれない、と詠んだ歌です。
【野ばら城の夜明け】
マレノアの死、野ばら城陥落時の歌。
《人の世の夜明けに竜の鱗散りまなこ閉じゆく王国の刻(とき)》
本編で、本来ならば始まりとされる夜明けが茨の国の民にとっては終焉を意味するものとして描かれていたのが印象的だったので短歌にしたいとずっと思っていました。
夜明けの訪れることによって、古き歴史の国は目覚めることなき眠りにつくかなしさ。
《はてしなき虚(うろ)のみ抱(いだ)く城壁に白き朝日はいよよ煌めく》
城壁はマレノアを喪った野ばら城の城壁であり、守るものを守れなかった《城壁》と呼ばれたリリアであり、それらにもひとしく夜明けのひかりが注がれているイメージの歌です。
【旅路にて】
旅の日々の歌。
《われもまたこの世界の棄児(きじ)などと酔言ごと安酒煽りて》
旅のさなか、差別や偏見にさらされ、諦観や悔恨、虚しさに襲われ自暴自棄になる夜もあったかなと思って詠んだ歌です。
《正義といふカタストロフィけだものの血のにほいのする慟哭よ》
正義の名のもとに流される血、訪れる破滅、それを嘆く己の慟哭もまた濃い血の匂いがすることを思うリリアのイメージです。
【揺籃の塔】
揺籃の塔で、マレウスの卵に語り続ける日々の歌。
《静寂(しじま)とは ファークライ・クレイドル 永遠(とわ)に朽ちぬ日々の聲なき聲》
ユニーク魔法の短歌。ものに刻まれた記憶を蘇らせること、たとえ遠くのゆりかごだとしてもそこに眠るものの声に耳を澄ませるリリアの世界への眼差しをイメージしました。
《二百夜の夢の曠野のその果てに産声あげし次の世の刻(とき)》
野ばら城の夜明けの短歌で覚めることのない眠りにおちた王国の日々が、マレウスの誕生によって目覚め再び動き出すことをイメージして《刻(とき)》という言葉をリンクさせました。
【星に願いを】
この二首は、イベスト『星に願いをDance&Wish』にて語られた紅銀親子の願い星への願いから着想を得て詠みました。
《落つる星を美しと思ふやうに夜ごとの過去の幻影も いつか》
リリアの願い→人間も妖精も、世界中の種族が仲良く暮らせますように
《星 永遠(とわ)を願うには速すぎる光 この夜にさえ終わりがある》
シルバーの願い→親父殿が長生きしてくれますように
【野ばら城の祝福】
七章最終章の短歌。
《ミスティウム 今はただ泣く子らを抱く腕(かいな)となりて生きたしとこふ》
戦いぬいた日々、守るものを失ったこと、真実の愛を知った日々、それらを経たリリアの心境と、持ち主によって姿を変えるミスティウムをリンクさせて詠んでみました。
生命を断ち切る武器が、日々の営みのための刃となったのち、涙を流す子供たちを抱きしめる腕へと変化するように。
解題まで読んでくださった方、ありがとうございました。
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