845年~851年
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「エルヴィン団長、ただいま戻りました。」
「ユニ。…遅かったな。」
やっと、エルヴィン団長の元まで戻ってくる事ができた。もう日は沈みきり、夕食の時間である。
リヴァイから「これはお前から、エルヴィンに渡しておけ」と例の注射器の入ったケースを預かったが…大方私の前で泣いた事がエルヴィン団長にバレるのが嫌だったのだろうと思う。
「リヴァイとの話は、終わったのか?」
「話、というか…リヴァイとケニー・アッカーマンが話しているのを聞かされていただけです。それで、こちらを預かってきました。ケニー・アッカーマンがロッド・レイスの鞄からひとつ、くすねていたみたいで…巨人化の注射のようです。」
「!…まさか…そんな物を…。……いや、今はよそう。」
「?」
団長は険しくなりかけた表情を緩め、黒いケースをデスクの引き出しへとしまった。そして私を見下ろし、表情をより一層緩めた。
「ようやく君とふたりの時間を取れたんだからな。今日はみんな体を休めるだろうから、ここには誰も来ない。…と、良いんだが。」
「…エルヴィン団長…。…ん、…。」
「…あの時の続きをしよう。」
背の高い彼からの、ほぼ真上からのキス。いつものように優しいキスから始まって、やがて絡み合うキスへと変わった頃に首に限界がやってきた。
「…おいで、ユニ。」
そう言って手を引かれて移動した先のソファには、私ではなくエルヴィン団長が腰掛けた。要は、膝の上に乗るように…という事だ。しかし彼の長い足を跨いで膝の上に乗ったところで、未だ私の方が視線は低いまま、なのだが。
「…団長は、本当に身長が高いですね。」
「そうだな…私の父もそうだったからな。君は小さくて、とてもかわいらしい。」
「ふふ…小柄な女性がお好みですか?」
「そうかもしれないな。…君は?」
「私も、身長が高い男性に抱きしめられるのが好きです。」
そんなの、後付けだ。私はエルヴィン団長だから、そうされるのが好き。もしも団長の背がリヴァイほどだったとしても、視線が近くてキスがし易いから好きだと言っただろう。でも確かに…団長の大きな体に包まれるのは安心して、幸せだ。
「…っん、…は、…っ!」
「…ユニ、口を開けてくれないか?」
「?はい…。…っは…!」
「はは…、いい子だ。そのまま、舐めてくれるか?」
開いた口に差し込まれたのは、指。ぬる、という感覚がいやらしくて、頭が痺れるような感覚がする。私が舌を動かすのを真っ直ぐな瞳でジッと見つめるので、頭がクラクラしてきた。
「ふ…、本当にかわいらしい…。そして、いじらしいな…。私の言う事に健気に尽くそうとするその姿は…本当に愛らしく、愛おしい…。」
「…ん…、エルヴィン、だんちょう…。」
「…私を求めてくれる君も…胸が締め付けられるようだ…。」
引き抜かれた指の代わりに入ってきたのは、エルヴィン団長の舌。ぬるぬると口の中を動いて、頭が蕩ける。
ゴリ、とおしりに押し付けられる、硬いモノ。いや、もしかしたら押し付けたのは私の方かもしれない。スル、と彼の左手が服の中を撫でて、体がビクリと大きく跳ねた。
「君は怪我をしているから…ここはこのままだ。」
サポーター越しに触れられた胸が、直接触れられなくてもどかしかった。しかし先ほどから大きく息を吸う度にチクリと痛むので、外すのはやめておいた方が良い。これからも、彼の役に立ちたいのだから。
プチ、プチ、と私の立体機動ベルトが外されるのを見て、私も目の前の団長のベルトを外しシャツのボタンも開け放った。そうして覗いた彼の体は傷だらけだったがやはり大きくて、ドキドキした。
「はぁ…、っ、も…無理です…!動けません…っ…!」
ソファからベッドへ移動してからも何度も絶頂を繰り返したあと、とうとう私の体は限界を迎え、プルプルと震え動かなくなった。声だってところどころ掠れて、しばらくはまともに活動できないかもしれない。私をこんなにしたエルヴィン団長も息を吐いて、隣へ体を横たわらせた。
「君となら何度でもできると思ったんだが……私も歳だな。」
「な…何言ってるんですか…!十分です!私がついていけません…!」
「そうか…なら良かった。」
良かった、と言うわりに残念そうで、胸の奥がキュンとした。しかし、彼との行為は気持ちよすぎて私がすぐにイッてしまって、ダメなのだ。体力をつければ何とかなるとか、そういう問題ではない気がする。
ぐぅ──
「…エルヴィン団長…お腹が空きました…。」
「…ふ……、…っはは。分かった。食事を持ってこよう。」
「うぅ……すみません……。」
「いや、かわいい君のかわいらしい頼みだからな。」
サラ、と頭を撫でて、彼の手は離れていった。そして体を起こして服を着て立ち上がる彼を、私はジッと眺めた。
「…ずいぶん、慣れましたね。」
「ん?…あぁ。案外、無ければ無いで順応していくらしい。」
慣れた、とは、右腕を失った生活に─という意味だ。無ければ無いで、順応していく…か。私はまだ、慣れていないのに。抱きしめられた時に物足りなくて、どうしても、寂しく思う。失ったのが彼の体の一部…だからだろう。この世界から彼の一部が無くなった事が、何よりも切ない。
エルヴィン団長が部屋を出てから体を休め、ようやく少し動けるようになったと体を起こすとあちこちが痛んだ。…そしてあとでサポーターを外すのが、恐ろしくなった。それでも何とか服を集めて着替え終えた頃、ようやくエルヴィン団長が部屋へと戻ってきた。
「ユニ、起きれるか?…なんだ、一人で起きたのか。」
「はい…。…なんだか、残念そうですね?」
「そうだな。ゆっくり丁寧に、君に服を着せてやろうかと思っていたのに。」
「…そのまままた、そういう雰囲気になる可能性は?」
「ゼロではない。というか、高いな。」
「もうっ!」
もう歳だなんて言っておいて、まだまだ元気じゃないか…!
団長介護のもと部屋を移りテーブルを見ると、残り物のはずなのにしっかりと量は確保されていた。聞けば「2人で話す事があるからあとで食べる」と、事前に確保してあったらしい。…抜け目ない。
「久しぶりのまともなご飯…美味しい。」
暖かいスープに、バランスの摂れた主菜、副菜。そしてパン。携帯野戦食糧も嫌いではないが、毎食それだと飽きてきて、次第に味もしなくなってくるというもの。久しぶりの温かい食事は、胃袋に…体に、染みた。
「…食べ終わったら、医務室へ行こう。」
「うっ……怖いなぁ…。」
「本当は食事の前に行きたかったんだが、君のお腹が食事を欲していたからな。」
「食いしん坊みたいに言わないでください。」
「…リヴァイと、何かあったか?」
「え?」
突然の話題転換に、スプーンを口に運ぶ手を止めて団長を見る。その表情はいつもと何ら変わらず、意図が分からない。が、リヴァイと何かあったかと言われれば…なかったといえばなかったし、あったといえばあった。
「…リヴァイは以前…私がエルヴィン団長のために生きているように、リヴァイも私のために生きているのだと…そう言っていたんです。その時は、下心はない、と…断言していたのですが…。…それが昨日になって、急に下心がないは取り消すと…。…あ。」
ひとつ、重要な事象を思い出した。しかしわざわざ言わなくても…という気持ちと、あとから知ったら気まずくなってしまうという気持ちがせめぎ合い、思わず口ごもった。そんな様子を見てエルヴィン団長は「…どうかしたか?」と続きを促した。…変に隠せば、何かあるのかもと不安にさせてしまうだろう。それなら、私から先に話しておいた方が彼を安心させてあげられるかもしれない。そう思い直し、重い口を開いた。
「リヴァイに…キスされました。頬に、ですけど…。」
「!………そうか……。…それは、一体どういうつもりなのか、リヴァイに直接聞かなきゃならないな…。」
「…!…あの…、えぇと…、…ごめんなさい…。」
…やっぱり、言わない方が良かったかもしれない。話を聞いたエルヴィン団長は今まで見た事もないような固い表情で、思わずビク、と肩が強ばった。こんな話をされて、良い気はしないのは当たり前だ。だけど団長は私の頭を優しく撫でて、「怖がらせてしまったな。すまない」と優しい声を出した。…何となく怖くて、伏せた視線は上げられなかった。