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今日も今日とてガレキの塔
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突如現れたナンバリングⅦとの境界線の裂け目から、そうっと顔を出すユフィ
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ユフィ
…おっ、此処ケフこん家の食堂じゃん!ラッキー♪

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ユフィ
おーいケフこ、居るぅ?このユフィさんが、来てやったんだぞお!

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ケフカ…はい、ああチミね
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ダイニングルームに隣接するキッチンから、ひょっこり現れたケフカ
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ケフカ何用です?
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ユフィ
何用って、んもー!!

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ユフィ
この時期にそーやってスットボケ決め込んじゃうケフこは、もしかしておシャイさんなのかい?

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言いながら、ケフカの背中をビタビタ叩き出すユフィ
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ケフカいて、痛ぇな…
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ユフィ
はいコレ!ジャーン!!

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差し出されたユフィの両手には、小振りなハート型の紙包み
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ケフカあ、もしかして…
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ユフィ
そっ!このユフィさんが、バレンタインチョコをあげちゃおうと言うのだよー!!

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ユフィ
ちょい早めなのはゴメン!こっちもゴタゴタしてて…ま、遅れちゃうよりはいいかなってさ

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ユフィは顔の前で片手を立てて少しく詫びた後、再び両手を腰に胸を張り、
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ユフィ
でも、うっふっふっ…ケフこ、チョコなんて全然貰えなさそーだもんね!

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ユフィ
大いに喜び給えよ!何なら感激の余り、むせび泣いちゃってもヨシ!

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ケフカ…ええまぁ、嬉しいですよ。有難う御座います
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ユフィ
でしょでしょ?しかも何と、アタシの手作りなんだよぉ!!

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ケフカあら、そちらもお忙しいシナリオのさなかに…それも幾つもね、ゴクロウサマです
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ユフィ
テヘ、バレたか!そう、仲間のみんなにもチョコ、渡しちゃってるんだ!

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ユフィ
言ってみれば友チョコなんだけど、でもアタシ、ケフこの事は大事な大事な親友だって、いっつも思ってるんだよーってキャー!照れる照れるぅ!!

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言葉の終いにはケフカに抱き着き、その場でピョンピョン飛び跳ね出すユフィ
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ケフカ……(このハイテンション振り…もしや、コンフュかバーサクが掛かっている?)
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ケフカ"エスナ"、"デスペル"
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ユフィ
え?ナニナニ??

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ケフカ…何でもないです
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ケフカしかしチョコを頂くなんてね、そう言えば初めてかも知れません…
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ケフカは、赤い包装紙に黄色いリボンを結ばれたハート型の包みをしげしげと見つめながら、
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ケフカ…しかも、毒見の必要など有りはしないものを、ねぇ
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ユフィ
…ケフこ!!

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急に、声に表情に深刻さを帯びさせるユフィ
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ユフィ
あんたってばもー、今迄どんだけ辛い修羅場を、一人サミシクくぐり抜けて来たってんだい!!

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ケフカに抱き着いたままユフィは涙ながらに頭を撫で回し、終いには頬擦りまでやり出す
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ケフカや、あの、髪型崩れる、お化粧落ちちゃう……
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ユフィ
アタイの胸で泣きな!そんで安心しな!もうあんたを一人にゃしねーよ!…なるべくだけど

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ケフカ…フフフ、ええ、安心しましたから、どうぞお放し下さいな
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ユフィ
思いが通じたかい!アタシ達、ズッ友だよ…!!

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ようやく開放されたケフカは、小さな笑みを浮かべたまま
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ケフカ…あなた、頬
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柔らかな手付きで近場の手鏡を取り、ユフィへと向ける
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ユフィ
あれ?!ほっぺムラサキになってる!

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ケフカ私に、あんなに頬を擦り付けるものだから…口紅が移っちゃったんですね
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ユフィ
あー、言われてみればケフこのメイク、ずれてるよぉ!アハハ、おっかしーい!

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ケフカ……(相変わらずのやりたい放題…なのに破壊衝動を抱かせないとはこの娘、何とも不思議でお得な性分…)
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ケフカでは、其のズッ友とやらに甘えて、こちらも砕けた姿勢を取らせて頂いて…
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ケフカもうお化粧落として来ますね、髪も…何かグッチャグチャだなこりゃ…
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ケフカその間にあなたは、今おしぼり持って来ますからお顔を拭いて、そこらの椅子にでも腰掛けていて下さいな
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ユフィ
うん、ありがと!

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其れから暫く経ち…
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ケフカいっやー、お待たせ!
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思わず椅子からガタッと立ち上がる、ユフィ
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ユフィ
…ケフこ…おめぇ……

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ケフカ何よワナワナして…そんなにお待ちかねしちゃった?
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ユフィはテーブルをバンと叩いて身を乗り出し、
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ユフィ
うおー!やっぱすっげーイケメンじゃん!!んなクソアイコンじゃちっとも伝わんねーけどさ!

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ケフカウン…ぼくちんが美しいのは世界の常識だし、チミは一応女の子なんだから言葉遣いはも少し…ね?
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ユフィ
ケフこ、あんた金輪際、メイクすんのやめな!!

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ケフカえー、でもお化粧しないと、ちょっと地味じゃない?
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ケフカ第一、ぼくちんの溢れるパッションを皆さんにお伝えし切れないと言うか…そんなにダメ?
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ユフィ
……(あ、そ言えば前のケフこは、メイクをディスったらめちゃギレしてたっけ…ヤバ)

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ユフィ
やや、駄目じゃ…無いんだけどさ、勿体無いってかさ!

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ケフカだよねー!美しいでしょ、あのお化粧!あれが映えるのはFF界広しと言えども、このぼくちんだけなのだー!
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ユフィ
……(確かにこの超絶造形だからこそ、メイク後がアレで済んでるってのは有るね…!)

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ユフィの向かい席に座るとテーブルに両肘を立て、其の組ませた指と指との上に顎載せて、首を少しく傾げ上目遣いに微笑むケフカ
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ケフカ所でさ、チョコ…改めて、ありがと♪
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ユフィ
お、おう…次はもちっとスペシャルなやつ、くれてやってもいいよ!

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ケフカふぅん?其れは楽しみ
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ユフィ
……何か…、何かさぁ……///

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ユフィ
Σあー!やっぱケフこ、メイクしな!!

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ケフカ…うん、するよ?お前が帰ったら、もっかい下地から塗り直すけど
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ユフィ
そうだよ…ノーメイクだと…何かさ、ケフこっぽくないってゆーか…

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ケフカヒャハハハ!さっき迄のハシャギようはどしたの、急にモジモジソワソワしちゃって!
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ユフィ
し…してないよ、ソワソワなんか!

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ケフカしてるよー、ソワソワソワソワ!ああトイレ?其れなら此処出て右行ったとこだけど
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ユフィ
んもー!違うよぉ!ケフこったらサイテー!!

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ケフカまぁま、お茶入れたげるから御機嫌直して、お嬢さん
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ユフィ
…美味しさ加減で許したげる

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ケフカは席を立ちキッチンへ向かうと、紅茶葉と一切れのケーキを銀盆に載せ戻って来る
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そして温め置いたティーセットでお茶の準備をしながら、
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ケフカぼくちんのお茶受けは、チミがくれたチョコにするけど、
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ケフカそっちのお茶受けは…ちょっとこのケーキ、食べてみてくれない?
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ユフィ
ケーキって…うわわ、美味しそう!

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ケフカ試作品なんだけど…ぼくが味見したら美味しかったし、
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ケフカま、こっちからもその、オトモダチチョコって事でね
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ユフィ
え!ケフこが作ったの?ザッハトルテだよね、これ?

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ケフカそーだよ。お菓子作りなんて初めてだったんだけど、
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ケフカ料理上手な部下に教わりつつね。やれば何でもそつなくこなせちゃうのが、ぼくちんの凄い所!
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ユフィは、目前に差し出されたケーキをあちこちから観察しながら、
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ユフィ
むむ、すっごい、売ってるヤツみたい…こんなの激ムズ…絶対本命だよね…

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ユフィ
…アレ?バレンタインに本命?ケフこ男なのに??

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ケフカやだー!その辺はあんまり、追及しないでーん(笑
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ケフカハイ、どーぞ
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ケーキに続き出された紅茶を、ユフィは早速一口飲んで
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ユフィ
あ、ありがと…うーん、美味しくて染みるわ〜……

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ユフィ
…いやいや、さっきの話だけど、相手は男でも何でも、ゼンゼンいいと思うよアタシ

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ユフィ
そっかー、ケフこ、今、恋してるんだ!

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ケフカんー、何だろね?ぼくちん、心が壊れてるらしいんだけど…
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ケフカは頬杖を付きつつ、美しい寒色の瞳を遠い虚空へ向けながら
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ケフカ…あいつに逢ってから、何だかもっとぶっ壊れたみたいなんだよね…
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ケフカ……急に胸が、こう…じんわりと熱くなったり…こんなお菓子なんかもさ、作っちゃったりして…
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ユフィ
やー、ケフこさん、そりゃもうマジで恋だね愛だね〜、うんうん…

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ユフィ
そんでさ、このケーキだけど、滅茶苦茶超ウマ!!

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ケフカありがと!このチョコも、すっごく美味しーい♪
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ユフィ
やや、アタシのは溶かして固めただけだし…何だか悪いな…

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ケフカ何で?ぼくちんとっても嬉しいよ?
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ユフィ
…………///…

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ユフィ
…ハッ!…えっと、兎に角幸せモンだよ、このケーキ貰えるお相手さんは!

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ケフカ…フフ、バレンタインにタイミング良く会えるかなんて、解らないんだけどね
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ユフィ
あ、もしかして他ナンバリング系?ディシディア辺りで知り合ったとか!

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ケフカヤメテー!そうやってドンドン探り入れちゃイヤーン!
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ユフィ
いいじゃんいいじゃん、教えてよー!誰にもヒミツにしとくからー!

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ケフカ…………(言えない…「おたくのラスボスです」だなんて、口が裂けても言えなーい…(汗)
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ユフィ
やや、照れ照れだね!じゃあ、名前は許したげる

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ユフィ
ケフこは、お相手さんのどんなトコにグッと来たのさ。これなら答えられる?

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ケフカ……どんなトコ…
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ケフカ…そりゃね、美しいし…まぁ強いね、趣味も合う…
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ユフィ
うわ、カンペキじゃん!

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ケフカけれど心柢には、脆い部分を未だ秘めていて…
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ケフカ…だから二人の時には甘えん坊な一面を、しばしば見せちゃう所もね
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ユフィ
……(うーん、うーん、誰だろ??)

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ケフカ…まぁでも、決め手はやっぱりアレかなぁ…
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ユフィ
え、何?何?

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ケフカそいつはね、永遠を示してくれやがったのよ、このぼくちんに対して
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ユフィ
…えいえん?

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ケフカ…そう
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ケフカいつまでも…待ち続ける…この私が滅んでも、
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ケフカ…次の私を、そのまた次の私をも…たった一人全ての記憶を保持したまま、同じ筋書きを無限に繰り返す過酷な使命をも厭わずに…
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ケフカずっと…ずっと、再び巡り逢うその時を、待ち望んでいて下さると……
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ユフィ
うーん…不死身って事?

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ケフカおっと、お口が滑ったかしらん?これ以上はナイショ!
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ユフィ
えー、ケチ!(笑)。其れにしても、ロマンチックな話だね〜

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ユフィ
ホントにそんなコト出来る奴が居るってのも、驚きだけどさ…

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ユフィ
アタシだって、Ⅶコンピがラストまで行ったら、記憶リセットされちゃうのに!

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ケフカまぁね、実は悩み所も、有る訳なんだけどねぇ…
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ユフィ
何?もしかして彼、超マザコンだったり?

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ケフカギクッ…(妙に勘が鋭いんだから、この子は…!)
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ケフカ…じゃ無くて、ホラぼくちん、絶望しまくりで全部破壊しちゃおうってなキャラじゃない?
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ユフィ
うん、どクズだよね

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ケフカ…相変わらず、ハッキリ言ってくれるねぇ…
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ケフカま、そんな訳だからさぁ、ともすればキャラ迄崩壊しそうなのが、お悩みってワケ!
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ユフィ
悪いコトしたくなくなったんなら、別にやんなきゃいいんじゃん?

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ケフカいや、破壊自体は今も好きよ?イキってる奴陥れるのは心地良いし、力の発散は快感だし
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ケフカ只…何つうか、命も夢も希望もゼーンブ、あいつが目の前に持って来ちまいやがったもんだからさあ!
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ケフカ最終決戦の台詞回し、空々しくなっちゃうかもで…ソコを、どーしようかって言う…
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ユフィ
…あ、そか。ケフこラスボスだったっけ!アハハ、すっかり忘れてた

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ケフカお願い、忘れないで?(苦笑
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ユフィ
Σあっ!!

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ケフカ…どしたの
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ユフィ
ケフこ、気を付けて!

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ケフカ何をよ?
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ユフィ
前のケフこもね、こんなカンジで…

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ユフィ
…最近キレイになったな、恋してる?って時に、いきなり死んじゃったの!

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ケフカあらま
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ユフィ
だからさケフこ、絶対死なない様に、気を付けてよー!!

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ケフカ…フフ…
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ユフィ
信じてよ!笑い事じゃ、無いんだってば!!

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ケフカ…いいえ私は、その時が来たなら、ちゃんと滅ぼされます
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ユフィ
何でっ…?

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ケフカ其れが私の宿命で有り…存在理由ですからね
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ユフィ
だって…ケフこのどクズは、設定でしょ?

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ケフカ…あなた、御自分の生き様に対しても、そう言った視点で片付けられます?
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ユフィ
……………

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ケフカは其処までの問答を和らげるかの様に、フッと瞳を細めると、
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ケフカ恋とやらをしなさいな、お嬢さん
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ユフィ
…な、何だよいきなり

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ケフカそうすれば、他ナンバリングのラスボスの生き死になど、どうでも良くなりますよ
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ユフィ
……………………

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ユフィ
……………いじわる(ボソ

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ケフカ…はい?
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ユフィ
……何でもない

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ケフカひゃひゃ、おかしなユフィさん!
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ユフィ
ケフこに言われちゃ、お仕舞いだよ!

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ケフカアラ酷い
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ケフカ…でもま、今の所はそんな直ぐに決戦始まる感じはしないし、
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ケフカ其れまではこうやって、のんびりお茶しに来て下さいな
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ユフィ
…次はバッチリ、メイクしといてね

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ケフカえー!元はと言えば、お前さんが剥げさせたんじゃないのよー!!
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ユフィ
あれ、そだっけ?

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ケフカんもー、ぼくちんの事、既にどうでも良くなっちゃってるカンジ?
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ユフィ
んなワケ…ないじゃん!!

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ユフィ
だからなぁ、来年のアタシのスペシャルチョコを楽しみに、気張って生きろよ!!

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ケフカは、化粧にも劣らず心を覆うその微笑みで、
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ケフカ…そうね、チミも希望を、アリガトさん!
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