彩雲国×十二国記
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今の彼女が李彩なら何で私から逃げた。彼女じゃないかもしれない。だがこの簪は確かに彼女にあげた物だ。先ほどの彼女に問いただした方が早い。どこに行った?この先にはもう使われていない部屋しかなかったはずだ。そこが彼女の部屋かもしれない。見たことのない女官だったから・・・今はそんなことより早く確かめたい。彼女が李彩かどうかを!
部屋の前に着き、息を整えようと深呼吸をしようとした時。目の前の扉がいきなり開いた。そして目の前には先ほどまで俯いていて見えなかった顔がはっきりと確認できた。その顔は成長し、美しくなった彼女だ。と確信した。
「しゅ、藍将軍」
「はぁ、はぁ、何で逃げたんだい李彩」と息がまだ整わないまま彼女に答えた楸瑛、それより彼女が自分を藍将軍と言ったことの方が気になった。
「それは、その」と楸瑛の問いに困ってしまった李彩はそのまま黙ってしまった。
「それより、これ落としたよ。李彩」と黙った李彩を見かねて楸瑛は先ほど拾った簪を李彩に手渡した。
「あ!良かった。ありがとうございます。藍将軍」と本当に花が咲くような美しい笑顔でお礼言う。
「・・・李彩」と何かを抑えるように彼女の名前を呼ぶ楸瑛に李彩はまたも屈託のない笑顔を楸瑛に向け、楸瑛の呼びかけに答えた。
「はい、何ですっ」
「会いたかった。ずっと君に・・・」と楸瑛は李彩を抱きしめ自身の腕の中の存在を確かめた。
「ら、藍、将軍離してください」
「・・・あ、すまない李彩」と言うが楸瑛は李彩を離そうとはしなかった