彩雲国×十二国記
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真っ白な世界
ここは?
ああそうか私は寝てしまったのか
体が休息を求めたか・・・
「李彩様」
「天帝かどうした」
「貴女様がやることに口出しは致しませんですが、今回のことはあの世界の理に反します。あそこで薔薇姫が死なねば・・・」
「私の我儘だよ。あと二年ほどの猶予だ。それ以上は伸ばさない」
「さようですか」
「天帝、母様のところに行ってきてくれるかな?私はここから動けないから」
「かしこまりました」
「黎深よく来たね」と沈んだ声で言う邵可
「兄上李彩は?」と今回の原因である李彩のことを邵可に聞いたが邵可は黙ってしまった
「黎深殿こっちじゃ」と黎深を誘導する薔薇姫その声も沈んでいた
三人は李彩の室に向かって歩き出した
「秀麗はどうしていますか?」
「秀麗は静蘭と一緒に庭で遊んでいるよ」
「そうですか」
「ここが李彩の室じゃ」と言って薔薇姫、邵可、黎深の三人は室に入っていった
「李彩」と言いながら小さい李彩の頬を撫でながら李彩を呼ぶ黎深の声は唯我独尊怜悧冷徹冷酷非情な男のものとは思えないほど落ち込んだものだった
「黎深」
「兄上!李彩は何故このようなことに」
「私にも分からない」
「それは妾から説明しよう」
「義姉上」
「全ては妾が不甲斐ないばかりに起きたことなのじゃ」
「・・・」
「あの日李彩が眠ってしまった日。秀麗は死にいたるところまで弱っていた。それを救うために妾は・・・」
「おっと、それ以上言う事を禁じる。紅薔君」と言いながらいきなり現れた青年に薔薇姫以外は警戒した。薔薇姫は二人を咎めることができなかった、その前にこの青年を見た瞬間に叩頭礼を持って迎えた
「貴様は何奴」と言いながらも妻である薔薇姫の相手の迎え方に驚きながら警戒の念を示した邵可
「そんなに警戒されると喋れないんだが、まあいい話があるのは紅薔君にだけだ」
「・・・」
「怖いか?」
「いえ、私は!」
「まぁ、貴様がどうなろうと本当は知ったことではないのだがな」
「き、貴様!!」と青年に飛びかかろうとする邵可を薔薇姫が止めた
「止めよ、邵可。この方に手を出すでない」
「何故だい薔君」
「この方はこの御方は天帝陛下いらっしゃる」
「・・・っは?」と邵可と黎深は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして固まった。そんな二人を置いて天帝と薔薇姫は話を続ける
「あと2年だ」
「2年・・・」
「李彩がそう仰った。私はそれを伝えに来ただけだ。それともう一つ」と言ったところで一旦切り薔薇姫の顔をしっかり見据えた。そしてまた話し始めた
「気にしないでください母様。私は眠りについているだけです。母様が気に病むことは本当にありません。これは私の自己満足なんです。我儘なんです。ですから気にしないでください。残りを楽しんでください。父様、秀麗、
静蘭と時々叔父様と・・・とのことだ。だかたら楽しめお前の人生を薔君として」と言うと薔薇姫は目に涙をため泣き出してしまった
「李彩はいつ目覚めるのですか」と今まで固まっていた邵可が泣き始めた薔薇姫を抱きしめながら聞く
「それは私にも分からない。李彩にしか分からないことだ。ただ目覚めを早めることはできる」
「それは!どういった方法で」と縋るように聞いてくる邵可に苦笑しつつ
「気の集まる場所で寝かせるといい。仙洞宮、紅山、九彩江など気が集まる場所が良い。中でも九彩江をすすめる。まぁ、このままここで寝かせておいてもいつかは目覚めるだろうが・・・」
「九彩江か・・・李彩の体は大丈夫なのか?」
「・・・私を前にしてもその口ぶり流石は紅黎深と言ったところか。体は大丈夫だ。何もしなくていい。食事も下の世話もな。ただ体は時が経つにつれ成長はする。それに合わせた服は用意してもらいたいが、それ以外は必要ない」
「そうか」
「それでは私は失礼する」