魔鏡使いは監督生
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え?本当に意味がわからない。常識がないの?朝早くにアポ無しでいきなりきて今日からここの寮生になるって何?横暴な寮長に首輪着けられた!って全部エース自分のせいだよね。共用冷蔵庫のケーキ食べたんだから。エースが悪いよね。自分のものじゃないでしょ。一切れだからいいって良くないからね。一切れでも盗むは盗みだよ。食の恨みは怖いんだよ。監督生なら俺の味方だと思ったのにって何?自分の尻拭いもできない人なの?てことを顔には出さずエースの相手をして謝罪しに行くエースについて行った。人で謝りに行くのが嫌って子供だななんて思ったりもして生暖かい目でエースを見いていたんだけど。反省の色が全く見えない。
形だけの謝罪のために色々とするようだ。
いや、エースなりに謝罪しようとしているのかもしれない。ただ、周りから形だけの謝罪にしか見えないように振る舞っているのかな?なんとまぁ。歪んだねじれた性格だこと。
謝罪のために代わりのものを用意するのは分かる。
お店のものより安上がりな為タルトを作るのは分かる。
わからないのはハーツラビュルの寮長の主張だった。
ハートの女王の法律だった。
【『なんでもない日』のティーパーティにマロンタルトを持ち込むべからず】ってなんなの?これを法律にする意味があるの?っておかしくなちゃった。
訳の分からない法律に従ういい子ちゃんは。厳格の精神に基づき融通の効かないハーツラビュル寮長。法律の大切さも分かるけども。意味のわからない法律は改変、廃止してもいいと思うのよね。グレートセブンを大切にするこの世界でハートの女王様の法律は変えることのできないものなのかな?ま、この後、なんやかんやあって寮長と決闘することになったんだよね。やっぱり寮長だけあって他の生徒達より強い。けれど精神が弱い。まだ子供なんだなって思ったし。激情抑制とか興奮抑制とかのアイテム持っていた方がリドル先輩は安定するだろうなと考えていたら魔法を使いすぎたせいでオーバーブロットしたとのこと。鉱山で見たモンスターと同じでインク壺持っているからあれもオーバーブロットだったのか?それともその先か?まぁ今はこれを治めることが先決だね。私は魔法が使えないことにしてるから後ろで指示出ししてるだけだけどね。
最終的に皆んな負けてしまった。優秀と言われる皆。
「監督生逃げろ!」とデュースに言われた次の瞬間デュースはコト切れていた。エースもグリムもトレイ先輩もケイト先輩も負けて死んでしまった。最後は私。私に狙いをつけたリドル先輩は攻撃を仕掛けた。が、それを防いだのは他の生徒の避難指示を終え戻ってきた学園長だった。
「あぁ、なんてことでしょう」
「戻ってきてくれたんですか学園長」
「監督生さん。よかった。アナタだけでも助かって。私が相手をしますので私の後ろから出ないでくださいね」
いつもの決まり文句を言わない学園長。私は学園長の後ろからリドル先輩にとどめを刺した学園長を見ていた。流石に学園長は強かった。この学園で出会った人の中で一番強いんではないだろうか?それでも救えなかった生徒がいる。犠牲者が出てしまった。と嘆いていた。
私は鏡を出し。魔法を発動した。
『多少話せば小動物に対する愛着程度のものが湧くらしい』アインズさんがだいぶ前に言っていたことに共感しながら。私は学園長を、死んでしまった皆んなを救うことにした。全ての時が止まり、色づいていた世界が少し薄暗い世界となり動いているのは私と学園長だけになった。
「これは?!いったい!」
「学園長」
「監督生さん?これはいったいどうゆうことですか?」
「時間を止めさせていただきました。今からお見せするものに。見て見ぬふりをしてはいただけませんか?そして私と契りを結びませんか?」
「え?時間をそんなことが!?それに何をするつもりですか?それに契りって?え?私と番に?!監督生さん!」
「いえ、ただの強制力の強い約束ごとです。何をすると言われても今この場で亡くなっている方達を生き返らせるだけです」
「それは禁術ですし。それに誰も成功させたことがありません。それを魔力の持たないアナタが?」
「私自身が魔力を持たないとは言った覚えはありませんよ学園長。結んだなら何事もなく生徒が決闘したと言うこととオーバーブロットした生徒が生き残ったと言う事実だけが残ります。結ばないなら監督不行届きで数人の生徒を死なせてしまった学園長という汚名を被りますが。どうします学園長。いえ、ディア・クローリー殿」
真紅の暴君と名付けられたこの事件は終わり。数日が経った。今回の事件に関わったハーツラビュル寮の面々とは以前より関わるようになった。先輩達はなにかと気にかけてくれるようになってトレイ先輩はお菓子をくれる。リドル先輩は勉強を見てくれる。ケイト先輩はなんだろ?マジカメをよく見せてくれる。
御礼ですと学園長がスマホを譲ってくれた。
これで色々と捗るなと思いながら感謝を伝えるといつもの「私、優しいので」と台詞を言ってオンボロ寮から飛んで出て行ってしまった。
それにしてもこのオーバーブロットって面白いね。研究したくなる。図書館に文献あるかな?今度探してみよ。