で、家に着いたのはいいが何故かお祭り騒ぎな我が家です。ただ高校入学しただけなのに…

ま、騒ぎたい大人の口実なのだけれど。祝われるのは嫌じゃないからしょうがないかと納得し、騒ぎの中心に向かった。一応今日の主役だからね。

色々な人にお祝いだと言われながら祝いの品を貰い、私の両手はプレゼントで溢れていく、まだまだ増えそうだ。

「一度片付けてこいメイ」と父に言われ私は頷き一度部屋に戻った。

もう、要らないのだけれども。そんな事皆に言えるわけもなく私は部屋にプレゼントを置きまた、皆がいる場所に戻ろうと部屋を出た。

部屋の外には勝さんが腕を組んで壁に寄り掛かりながら私を待っていた。
「入学祝何がいいか分からんかったから用意してないんや。何がええ？」
「別に言葉だけでいいですよ。これ以上貰ったら私の部屋に入りきりません。」
「そない言われてもな、ワシだけ贈らんちゅうのわ」
「そうですか・・・」
「ほしい物あるか」
「今はこれと言ってないので欲しいものが出来たらください」
「そうか」
「ありがとうございます。勝さん」
「ええんや、ワシが勝手に祝っとるだけや」と言って勝さんは皆がいる部屋に向かって歩き出したが私の方を見て立ち止まった
「今度の休み土曜か日曜暇か？」と少し戸惑った声で言う勝さんに私はどうしたのかと思い答えた。

「今のところは予定ありませんけど」というと少しほっとした感じの勝さんが目の前にいて驚き次の言葉にもっと驚いた。

「映画いかんか？」
「映画ですか？何を見るんですか？」と驚きすぎて普通の受け答えをしてしまった。

「アクションなんやけどな」
「アクションですか？」
「そや、どうや」
「いいですよ。行きましょう。勝さん」
「なら、土曜日でええか？」
「はい、大丈夫です。」と普通にここまで約束をして私と勝さんは皆がいる部屋に戻った。



・・・あれ？これってデートじゃない？
でも、勝さんだしデートではないよね。
だって、ね。
勝さんにはもっときれいなお姉さんがお似合いだし、私なんかじゃ相手にされないから・・・