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私は美月として生まれ変わったようだ。
みんなで飲みに行った帰りにトラックに撥ねられ気づいたら赤子になり母親らしき人に美月と呼ばれたため偽名だった美月が私の実名になった。
この世界で母は美人で父はイケメン。
私は母に似たらしく美人に産まれ
成長していくにつれ転生前の姿に似てきた。
転生前の私もそれなりに美人だったから
特に困ることはなさそうでよかった。

この世界は美醜が全てだ。
美人なほど優遇され。
不細工には人権がない。
ここはそんな世界だ。

だから私は困っている。
私にとってイケメンが不細工。
目の保養が目が腐敗する世界。

私はテレビを見れなくなった。

この世のイケメンはイボガエル、ガマガエルだ
いや、カエルが可愛く感じるのでカエルより酷い顔をしているし、髪はベトベトでいつ洗ったの状態。不潔そのもの。肌もあれにあれニキビ、ニキビ跡がクレーターの如く。体型も短足、胴長で腹は出るに出ている。それが移動するたびになんともいい難い匂いもするから私の鼻はご臨終寸前なため顔に出てしまいそうになるが私は3歳の時無表情を貫くことにした。

そこから両親から虐待されるようになった。
無視、いや放置と言われるものだった。

両親は価値観が違う、無表情で笑いもしなきもしないためきみ悪がったか私が美人だったためDVは受けなかった。

小学校に上がる年両親がいなくなった。
持ち家だったこの家とクレジットカードと現金とちょっとしたメモを残して。
メモには毎月仕送りはする旨とクレジットカードは好きに使っていいと書かれていたため
特にお金に困ることはなかったし初老の住込みお手伝いさん雇ってくれたみたいで家事も困らなかった。
世間体をきにする両親の思惑として、両親は忙しく中々家に帰れないため祖母と一緒に住んでいることにしたかったみたいだ。
まあ、私的にはお手伝いさんは普通の初老の女性だったからイケメンと会わずすんで助かっている。

一応義務教育まではしっかり出るつもりで小中は登校した。イケメンから両親がいないと陰口は言われたが美人だったため表立って言われたことはないし。この頃から男女関係なく私に貢ぎにくる子が続発した。ブサイク、普通の男女から。何故と聞くと誰隔てなく優しいからと言われた。初めてこんな風に優しくしてもらえた。親にもされたことないのって喜んで、悲しんで泣いていたから慰めたら皆こうなってしまった。数を増やし他校まで巻き込んで美月様親衛隊は今日も増えていくらしい。皆が皆、布教しているそうだ。

現在まで布教され続け私は今梵天で幹部をしている。
まず梵天とは賭博、詐欺、売春、殺人などあらゆる犯罪の裏には梵天が関与していると噂され、警察でもその実情は把握できてはいない。 と言われている日本最大の犯罪組織である。