はあ、めっちゃ緊張したわ
いつも通りだったろうか？
心配になってきたわ
でも、お嬢とデートや
土曜日楽しみやなあ
そうや、デートなんや、どないすればいい？

「渡瀬帰ってきたか」
「っ親父」
「メイはどうだった？」
「え？あープレゼントが多すぎてどないしようって言うてましたわ」
「そうか。お前らはメイを可愛がりすぎなんだ」
「せやかて」
「お嬢は物怖じせずにいてくれますからね。皆怖がりますし」
「まあ、そうだな。お前らの顔怖いからな」と言いながら笑っている親父に何も言えんくなった。たしかにワシらの顔は怖いかもしれん。お嬢はいつも可愛い笑顔で迎えてくれるさかい忘れていたわ。なんてこと考えてるとお嬢が部屋から戻ってきたのが見えた
「あれ、皆んな笑ってどうしたの？」
「お嬢おかえりなさい」
「ああ、こいつらの顔は怖いなって話だ」
「怖い？」
「渡瀬に至ってはこないだ餓鬼に泣かれてたな」
「え？そうなの勝さん」
「親父！」
「ははは」

と賑やかなお祝い会と言う名の飲み会が終わり
親父もお嬢も部屋に帰っていった。ワシも帰ろうかと思い席を立ったところで土曜日のことを思い出した

「勝っちゃん」
「どうしました。渡瀬の兄貴」
「ちょい顔かしい」と言いながらワシは親父の家を出た所で勝っちゃんが出てくるのを待った
「お待たせしました」
と言いながら出てきた勝っちゃんにちょいと歩こうと合図をしワシは歩き出した
「なあ、勝っちゃん」
「どうしたんですか？」
「、、、、」
「ああ、お嬢と何かありましたか」
「っ、何でわかったんや」
「兄貴が私を呼ぶのは、親父の事か、お嬢のことですからね。そして言いづらそうにしてるとなるとお嬢のことだと」
「、、、」
「で、何があったんですか？」
「お嬢をデートに誘ったんや」
「それはそれは」
「映画に誘ったんやけど」
「それで」
「お嬢は商売女じゃない。どうすればいい」
「えーと、いつも通りで良いと思いますが」
「それやとお嬢が変な目で、、、」
「お嬢がそれを気にすると思いますか？」
「いや、思わんけど。少しでもお嬢に嫌な思いして欲しくないんや」
「そうですね。呼び方を変えないと行けませんね。カタギの人がお嬢なんて呼ばれませんよ」
「お、そうやな。後は」
「お嬢は気にしないと思いますが服装ですね」
「今の格好だとカタギには見えませんから」
「服か服？」
「ああ、なら用意しておきましょうか？」
「いや、ワシ自身で用意するわ」
「後は、、、」

と勝っちゃんに相談しながら帰路についた