『ジジイになってもあだ名で呼び合える友達を作れ』
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「御用改である、神妙にしろテロリストども。そして今すぐ人質の女を解放しろ!!」
「し、真選組だァァアア!」
黒服の男たちを見た途端、真選組だ!と声を上げ逃げ出そうとする攘夷浪士たち。そして攘夷浪士に続き最後尾で逃げ出す万事屋一同。
「なななななんですかあの人ら!?」
「武装警察《真選組》。反乱分子を即時処分する対テロ用特殊部隊だ。厄介なのにつかまったな。どうしますボス?」
「だーれがボスだ!お前が一番厄介なんだよ」
「ヅラ、ボスなら私に任せるヨロシ。善行でも悪行でもやるからには大将やるのが私のモットーよ」
「オメーは黙ってろ!!何その戦国大名みてーなモットー!!」
逃げながら会話をする万事屋と桂。とにかくどこか隠れられる場所はないかとユキを抱えながら目線を動かす銀時。そんな彼のもとに迫る明確な殺意。
廊下の死角から飛び出してきた刃に気が付いた銀時は咄嗟に身を翻した。そしてユキを抱え直そうと腕に力を入れてハッとした。ユキがいない。
「テメェ」
「よォクソテロリストども。人質なんか使いやがって」
「おいソイツを返せ」
「それは無理な願いだな。人質はこちらで預からせてもらうぜ」
* * *
「え!?ユキさんが捕まった!?」
「おい銀ちゃん何してんだヨ!お前!!そんなんだから天然パーマなんだよ意気地無し!」
「そうですよ大丈夫なんですかユキさん」
「いやまあ、あっちには人質だと思われてるみてぇだし、どちらかといえば今の俺らといるよりかは安全だろうが…」
ユキが真選組に捕まってすぐ、何故か飛んできたミサイルにより偶然視界が悪くなったのを利用して近くの空き部屋へ身を隠したテロリスト一同。
捕まった彼女に関しては銀時の言う通り、真選組は人質を保護しただけなのでむしろ安全が確保出来たと言っても過言ではない。そのため、今は俺たちがこれからどう逃げるか話し合わなければならないと、そう銀時が思ったとき、ピッという小さな電子音が彼の耳に届いた。
「銀ちゃん、コレなんかいじくってたらスイッチ押しちゃったヨ」
「えっ…神楽ちゃん何ソレ」
「え?さっきヅラが持ってたヤツ」
「あ、ソレ時限爆弾」
「うわァァァアア!!おい神楽!何やってんだオメー!早く止めろ!!」
そう言いながらせっかく隠れていた部屋の扉を蹴破った銀時。部屋の前で銀時たちテロリストが出てくるのを待ち構えていた真選組も思わぬ勢いで飛び出してきた彼らに驚いたようで、一瞬の放心の後、我に返った真選組は銀時たちを追いかけ始める。
「おいヤツらを止めろォォオオオ」
「止めるならこの爆弾を止めてくれェ!!爆弾処理班とかさ、なんかいるだろオイ!!」
爆弾。銀時のセリフにより爆弾の存在を知った真選組の皆は一瞬にして足を止め引き返した。もはやもう誰も追いかけに来ていないのに、走る足を止めることが出来ない銀時。
「なんで俺たちがこんなことに…って!あと10秒しかねぇよ!」
「銀さん向こうに窓が!」
「無理だ!もう死ぬ!!」
キュッときつく目を閉じ、もうヤバいとそう思ったとき、後ろで神楽が番傘を構えた。
「銀ちゃん、歯ァ食いしばるネ」
「えっちょっと何する…」
バチコーンと神楽のフルスイングによって窓の外に放り出された銀時。空を見上げて、もうコレしかねぇ!と銀時が爆弾を上に投げる、そして約1秒後、爆弾は空中で大爆発した。
その後、銀時はビルに掛かる垂れ幕にしがみつき九死に一生を得たことに心底安堵し、ビルの下で真選組に保護されているユキを眺めた。
* * *
例の池田屋爆弾事件のあと、真選組により病院に連れられたユキはベッドの上で眠りこけていた。病室にはテロリストの人質となり怪我をした少女を見て涙するゴリラ…ではなく真選組の局長、近藤勲がいる。
そして程なくして病室の扉をノックして入ってくるのはユキをテロリストから解放した土方。
「よォ近藤さん、ソイツの容態はどうだ?」
「トシ!病状は脳震盪みたいなんだが…全く、いたいけな少女をこんな危険な目に合わせるなんて卑劣な奴らだ。なんでも至近距離で打たれたバズーカによって崩れたコンクリートの破片が頭に当たったのが原因らしいんだが」
至近距離で打たれたバズーカによって崩れたコンクリートの破片が頭に当たったのが原因って、エラく具体的だが…。
ん?なんかその光景見覚えがあるんだがまさかな…。
銀髪テロリストから彼女を奪った後、後ろからバズーカをぶっぱなした総悟の姿を思い浮かべた土方は顔を引き攣らせながらとりあえず病室から逃げ出そうとを考えた。
「…そ、そうなのか。そりゃあひでぇヤツらだな。じゃあ近藤さん俺はいったん屯所の方へ戻るわ」
バタンッと強めに閉まる扉。なんとか焦る気持ちを落ち着かせて病室の扉を閉めた土方は止めていた呼吸を解放して大きく息を吐いた。
おい待て待て、脳震盪の原因って明らかにアレじゃねぇかよォ…。
* * *
こうしてユキが病院で過ごすこと約3日、未だに取り調べを受けているらしい銀時たちを思い浮かべてユキは窓の外を眺めた。
同時刻、警察署、取り調べ室。
「だから!俺らは何も悪くねぇんだって!」
「じゃああの人質はどう説明するんだ?お前が抱えて走ってる所がはっきりと目撃されてんだよ」
「そうだろ?誰がどう見てもアイツは犯人じゃなくて人質にしか見えねぇよなァ?。お前らちゃんと人質の身分証も確認したのか?」
「あ、まあ一応発行はしたが、そこまでちゃんと確認は…えっと人質の名前は『坂田ユキ』そしてこの天パの名前は『坂田銀時』」
「そういうことだよ。どう考えても犯人じゃないアイツと俺が同じ苗字ってことは、それはつまり俺も犯人じゃねぇってことだ。ほら、これが一番わかりやすいだろ?これでどうだ」
「いや銀さん、ちょっと待って下さい2人は家族だったんですか?初耳なんですけど。それと今までで1番意味わからない言い訳ですよ。そんな言い訳が通用するわけ…」
「なるほどな…確かに」
「通用したぁぁぁあああ!!え?なんで今までの話では全く信じてもらえなかったのに」
「いいか新八、神楽よく聞け。これがユキパワーってやつだ。てなわけで早くユキの見舞い行くぞオメーら」
⋆第3話おわり⋆