わたしの考える最強のコイビト
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1.
「じゃあまた次回、バイバイ」といつも通りのローテンションで配信を切り上げた研磨くんの声を聞きながら、ちょうど出来上がったばかりの夕食をお皿に盛り付ける。
今日彼がやってたのは新作のRPGゲーム。ストーリーが核にあるゲームだし、たぶんキリのいいところまでやりたいだろうし、配信を見た感じも、流れ的に延長しそうだなぁと思ったから様子を見ながら夕食の支度を開始した。彼のチャンネルのコメント欄が「お疲れ様」という文字で埋め尽くされるタイミングで、私は最後に飾り付けようと思っていたパセリを取り出した。
見た目は完璧。味も絶対おいしい。なんといっても手作りなので、少なくともスーパーとかで売っている冷凍食品とかよりはおいしいはず。私って天才なのかもしれない。なんて考えながらいちばん良い見栄えになるようにパセリの量を調節する。
「ユキ、ごめん配信がちょっと長引いた」
少し経って、とたとたと静かな音で階段を降りてくる研磨くんは、キッチンに立つ私の横にピタリとくっつてきた。かわいい。
「あ!研磨くんお疲れ様。ちょうどご飯できたからタイミングばっちりだね。今日の配信も面白かったよ!」
「うん、ありがとう」
彼と出会ってから2年目の春。同棲を始めてから数ヶ月。彼が夕方5時頃に配信を開始して、彼が配信を終えた後、一緒にご飯を食べるのがここ最近の流れである。
「あれ、この料理って」
「そう!前に研磨くんが配信で食べたいって言ってたアクアパッツァ!」
「え、すごいね。こういうのって難しいんじゃないの」
「確かに手間はかかったけど、研磨くん喜んでくれるかなって考えながら作るの楽しかったから」
「…そっか、うん嬉しいよ。ありがとう」
ほんのり口角を上げて、そう微笑んだ研磨くんの破壊力は半端ない。おまけに流れるように頬っぺたにキスをしてくるものだから、嬉しすぎて卒倒するところだった。
そんな私をよそに、これインスタに載せていい?と研磨くんはスマホを持ってきた。もちろん!見栄えも頑張ったんだから!と力強く頷けば、彼はいい感じに映える角度で写真を撮り、慣れたようにコメントを添えて写真を投稿した。
「彼女の手料理」そうタグ付けされた写真には瞬く間にたくさんのいいねとコメントで溢れかえる。それを確認する度に満足そうに微笑む研磨くんを見て、私はまた彼を好きになるのだ。
「じゃあまた次回、バイバイ」といつも通りのローテンションで配信を切り上げた研磨くんの声を聞きながら、ちょうど出来上がったばかりの夕食をお皿に盛り付ける。
今日彼がやってたのは新作のRPGゲーム。ストーリーが核にあるゲームだし、たぶんキリのいいところまでやりたいだろうし、配信を見た感じも、流れ的に延長しそうだなぁと思ったから様子を見ながら夕食の支度を開始した。彼のチャンネルのコメント欄が「お疲れ様」という文字で埋め尽くされるタイミングで、私は最後に飾り付けようと思っていたパセリを取り出した。
見た目は完璧。味も絶対おいしい。なんといっても手作りなので、少なくともスーパーとかで売っている冷凍食品とかよりはおいしいはず。私って天才なのかもしれない。なんて考えながらいちばん良い見栄えになるようにパセリの量を調節する。
「ユキ、ごめん配信がちょっと長引いた」
少し経って、とたとたと静かな音で階段を降りてくる研磨くんは、キッチンに立つ私の横にピタリとくっつてきた。かわいい。
「あ!研磨くんお疲れ様。ちょうどご飯できたからタイミングばっちりだね。今日の配信も面白かったよ!」
「うん、ありがとう」
彼と出会ってから2年目の春。同棲を始めてから数ヶ月。彼が夕方5時頃に配信を開始して、彼が配信を終えた後、一緒にご飯を食べるのがここ最近の流れである。
「あれ、この料理って」
「そう!前に研磨くんが配信で食べたいって言ってたアクアパッツァ!」
「え、すごいね。こういうのって難しいんじゃないの」
「確かに手間はかかったけど、研磨くん喜んでくれるかなって考えながら作るの楽しかったから」
「…そっか、うん嬉しいよ。ありがとう」
ほんのり口角を上げて、そう微笑んだ研磨くんの破壊力は半端ない。おまけに流れるように頬っぺたにキスをしてくるものだから、嬉しすぎて卒倒するところだった。
そんな私をよそに、これインスタに載せていい?と研磨くんはスマホを持ってきた。もちろん!見栄えも頑張ったんだから!と力強く頷けば、彼はいい感じに映える角度で写真を撮り、慣れたようにコメントを添えて写真を投稿した。
「彼女の手料理」そうタグ付けされた写真には瞬く間にたくさんのいいねとコメントで溢れかえる。それを確認する度に満足そうに微笑む研磨くんを見て、私はまた彼を好きになるのだ。
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