大きな声では言わないけど

12 創樹の青春



スカートって、すうすうする。これは、度胸がないと履けないと思う。女の子ってどうなっているんだろう。
僕はのろのろと部屋へ戻った。

「うおー、えっろ」

創樹くんが目を輝かせた。

「俺の高校ブレザーだったからさー」
「僕の高校はセーラーだったけど、まさか将来自分が着るとは…」
「で?中もちゃんと履いてるんだろうな」
「は、履いてるよ…」
「それはあとのお楽しみにするっ」

かわいく言って創樹くんが僕にのしかかってキスをした。

「高校生なつめを凌辱」
「もう…えっちな創樹くん…」

僕たちは深く口付ける。



創樹くんは僕の女装やコスプレを気に入ったみたいで、ネットで何着か買い足したらしい。
その中のひとつがセーラー服。白と紺で、襟に白のラインが入った、オーソドックスなタイプの夏服。セットで白いソックスも付いていた。

「なぁ、舐めて」

創樹くんが僕の手を自分の中心に押しつけた。

「あっ、創樹くん…勃ってる」
「なつめがエロいから」
「うん…んんっ」
「あん、はぁ…」
「ん、興奮するの?僕のコスプレ」
「ん。っあ、する、早くちんこほしい」

もうっ…創樹くん…!

「僕も早く、挿れたい…」
「だから、もっとちゃんとしゃぶれよ」
「んっんぐぅ」
「なぁ…」

創樹くんが僕の髪を緩く引っ張る。

「お前、今何やってるか、ん、自分でわかってんの?」

先端に舌を這わせながら見上げたら、創樹くんがとっても冷たい目をして僕を見ていた。
あぁ、早く挿れたい。

「セーラー服着て、ぅ、男の前に跪いて、ちんこしゃぶって」
「んんっ、う」
「はぁ…、しかもこんなガン勃ちさせてんだぞ」
「あううぅ」

創樹くんがスカートの上から膝でぐりぐりと僕を責める。

「あっふ」
「腰動かしてんじゃねえよ」
「創樹くん、イラマして」

創樹くんが体を起こして膝をつく。僕は床にぺたんと座って創樹くんが責めてくれるのを待つ。

「飲みたい?俺の」

くわえたままコクと頷くと、ほわっと頭を撫でてくれた。直後。

「ぐっ」

思い切り喉の奥を突かれて息が止まる。ああもうこれがやめられないです。

「はあっ、苦しい?」
「ん、んぅ」
「好きなんだろ、これが」
「ん」
「変態」
「んっんんっうっ」
「オナニーして」

口の中を犯されながら、スカートの中に手をつっこんで、履かされたピンクのレースの女性用下着をずらす。

「うっわ、まじ卑猥。はみ出てるし。もう犯罪だなー」

創樹くんが半笑い。ゾクゾクしてヤバい。

「自分の扱きながら俺を解して。イくなよ?」
「…ん」

創樹くんが腰を回す。そばにあったローションを両手に垂らして左手で自分を弄りながら右手は創樹くんの中へ。

「あっん」
「ん、んふ、うぅ」
「もっと…もっとして…なつめもいい?」
「ん、ぅん」
「やべぇ…まじでなつめのセーラー…エロい」

何の前触れもなく創樹くんが僕の喉の奥へ精を放った。僕は喉を鳴らしてそれを飲み込んで、ちょっと名残惜しくてちゅぱちゅぱしてから、口を離した。

「そ、きくん、もう…」
「挿れたいの?」
「じゃないと…出ちゃう…」
「だめ。絶対出すな」
「や、出る」
「出したら挿れさせねぇからな」
「やだ…挿れたい…」
「こら、扱くのはやめんな」

鬼。

「だって扱いたら…っ、出ちゃうよ」
「根元ぎゅーってすれば?またリングつけてやろうか?」

激鬼。

「いやだ!ん…あれは、痛いから」
「痛いの好きだろ?」
「お願い…あれは嫌…」
「仕方ねぇな。今日はやめるか」

またいつかやる気なのか。首元がぞわぞわした。

「じゃあもっと、指でもっとよくして?」

壮絶なかわいさ。
僕は創樹くんの奥を指先の角度を変えながら広げていく。

「ぅ、ああっ、そこいい…」
「創樹くん、かわいい」

ぐちゅぐちゅ音がして、自分を扱く手も自然に速くなってしまう。

「あっ…そうきく、ほんともう…挿れちゃだめ?」
「じゃあ、先輩、挿れたいです、お願いって言え」

今日は先輩後輩だったんだね。
女の子座りでスカートの下からぺニスを露出している僕は、興奮で閉じてしまいそうになる目を薄く開いて、創樹くんの顔を見上げる。

「解すのもういいから両手で扱きながら言え」
「う、はい…」

ぷちゅ、と創樹くんから指を抜き、自分の左手へ右手を添えて、くちくちと音を立てながら扱く。

「あはぁっ、せんぱい、先輩に、挿れさせて、っください、ああ、お願いします…」
「いっつも思うんだけどさぁ」

創樹くんが僕に跨がりながら言う。

「そんなに痛いのとか責められんのとか好きなのに、なんで突っ込まれんのはイヤなの」

創樹くんの入り口に、僕の先っぽが当たった。

「はぁっもう…だってお尻の穴に何か入るとか…怖いから」
「…お前…今まさに入れようとしてるお前が言うな…」
「創樹くんこそ、なんで責めるの好きなのに攻めないの」
「だって男のケツ見たり触ったりしたって楽しくないだろ」

創樹くんが僕の上に腰を落とした。

「うぁっ」
「ああ…はぁっ…楽しいってか…創樹くんのお尻はかわいいし、すごく気持ちいいよ…」
「でもよかったな」

唇をゆっくりと舌が這う。

「俺がネコじゃなかったら、なつめは俺とヤれないんだから」
「うん…」

ちょっと照れて、創樹くんの肩を抱きながら腰を回した。

「っあ」
「…創樹くんは…、僕がタチで、よかった?」
「ん、別に。お前じゃなくても」
「えー」

こんなこと言われてもショックでもなんでもない程度には、僕は自分がドMだったんだという自覚がある。自覚を持たされた。創樹くんに。
でも、僕の首筋にカプッと噛みつく直前、創樹くんが「うそ」と囁いて、僕はぷるっと震えた。
僕がいい、ってことでいいんだよね。うれしい。
創樹くんが腰を揺する度に、僕たちが繋がってる所がくちっと音をたてる。

「ああっ、」
「だめ、もう、…出る」
「待て、先にイくな」
「だっ、てそうきくんはさっき出したから」
「黙れ変態っあぁん、あ、いいっ」

創樹くんの腰を抱いてぺニスで中を掻き回す。乳首を舐めながら創樹くんのぺニスを扱く。

「一緒に、イこ、先輩」
「あっあ、あー、んんっ」
「先輩、う、せんぱいかわいい、もう、だめ、」
「ん、んん、なつ、なつ…」
「もっと、先輩、あうっ」

創樹くんはたまに、無意識なのか僕のことを「なつ」と呼んで、僕はそれがすごく好きだ。ちょっと甘い感じがして。
夢中で乳首を舐めていたら、僕の乳首が思い切りつねられた。

「いた、い、あっ」
「でそう」
「ぼくも…っあ…は、」
「ん、ああぁうっ」

ほぼ同時に精を吐き出して、幸せにつつまれる。



「次は…」
「またコスプレするの?」
「それはまあわかんねえけど。……あ」

創樹くんは窓の外を見て、何か思いついたようだった。

「なに?」
「ふふ、別に…ふふふ」
「怖いよ…」

僕はまたリングをつけられるのはすごく嫌だな、と思う。

「でも今日のセーラーよかった。青春、てかんじ」

にこ、と笑った創樹くんを見て、まあ別につけられてもいいか、と思ってしまった僕の負け。




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