穂積

翼、今日は酒風呂にするぞ。

翼

えっ？！

酒風呂、っていうと、お風呂にお酒を入れるの？

穂積

そうだ。

なぜなら酒風呂の日だからな。

春分、夏至、秋分、冬至にあたる日に、酒風呂に入ると健康増進に役立つそうだ。

温泉治療の「湯治」（とうじ）と「冬至」（とうじ）、日本酒製造の責任者である「杜氏」（とうじ）を掛けた語呂合わせだろうが、正直言うと理由なんてどうでもいい。

素晴らしい提案だから、発案者の蔵元が製造している長野の銘酒「松尾」で酒風呂を作ろう。

翼

お風呂に日本酒を入れたりしたら、酔っ払っちゃいそう……！

穂積

大丈夫、ぬるめの湯を浴槽に張って、コップ一杯の日本酒を入れるだけだ。

うちの風呂は大きいしな。

酒風呂には血行促進の効果があって、体がよく温まり、お肌がつるつるになり、リラックスできて、ぐっすり眠れるらしいぞ。

翼

そうなんだ……身体に良いなら、やってみてもいいかな？

穂積

だろ？

で、実は、もう風呂に湯を張ってある。

一緒に入ろう。

翼

一緒には入りません！

泪さんと入ったら、絶対にのぼせちゃうから！

穂積

大丈夫大丈夫。

風呂上がりに運動すれば、さらにぐっすり眠れると思うぞ？