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2019/01/17 09:48
むかーしむかしあるところに、少々カタブツですが心優しい誠臣お兄さんが住んでいました。

ある日、誠臣お兄さんが家路を急いでいると、猟師の仕掛けた罠に一羽の鶴のひよっこが足を挟まれて、しくしく泣いているではありませんか。

##IMGU60##誠臣お兄さん

おや、これは……

まだ幼い鶴じゃないか可哀想に。

そら、逃がしてやろう。

二度と捕まるんじゃないぞ。


鶴はまるで人の言葉がわかってお辞儀をするように、何度も何度も頭を下げてから、ぱたぱたと羽ばたいて山へ帰っていきました。

それからしばらくした、ある日のこと。

誠臣お兄さんが一人で暮らしている山小屋に、愛らしい少女が訪ねてきました。

聞けば、道に迷った身寄りの無い娘だと言います。

心優しい誠臣お兄さんは哀れに思って、「翼」と名乗る娘をしばらく山小屋に住まわせてやることにしました。

##IMGLU83##翼

私、こちらの部屋で機織りをさせていただきます。

覗かないでくださいね。

##IMGU60##誠臣お兄さん

分かった覗かない。


カタブツな誠臣お兄さんは、覗かないでと言われたら覗きません。

じつは覗きたい気持ちがなかったわけではありませんが、どうしようか悶々としているうちにタイミングを逃してしまう間の悪い正直者は今も昔もいるのです。

しかも……

コト、コトン、パタ……タン。

ガタン!ゴトゴト、「あっ!」ギイッタン。

襖の向こうから聞こえて来る謎の音は何でしょう?

誠臣お兄さんはとうとう我慢出来なくなって、開けるなと言われていた襖を開けてしまいました。

するとそこには、織り機の前で半べそをかいているあの娘が。

##IMGLU83##翼

す、すみませんお兄さん。

実は、私は、お兄さんに助けていただいた鶴なのです。

先輩たちに、鶴が恩返しするときには機織りをするものだと聞かされまして。

私も恩返しをしようと思って来たのですが、修行が足りなくて、うまく織れなくて、うえっ、えええん。

##IMGU60##誠臣お兄さん

泣くな。

そういうことなら、俺が織り方を教えてやる。

こうするんだ。

トントン、カラリ、トントン、カラリ。

##IMGLU83##翼

……凄いです。

私にはとても無理です。

##IMGU60##誠臣お兄さん

諦めるな!

お前が一人前の織姫になるまで、俺が教育係になってやる!

##IMGLU83##翼

ありがとうございます、師匠!


こうして二人はいつまでも幸せに、そしてこの物語はツッコミ不在のままに、めでたしめでたしと終わるのでした。
追記
名前:ジュン
本文:
悶々としてるところが明智さんらしいですね(笑)

それにしても明智さんは機織りまで出来るとはさすがです。

そして少女といい感じにならずに師弟関係になっちゃうところも明智さんらしい(^-^)

名前:エミ
本文:
このお話の題名は『鶴の弟子入り』になるのかしら。

師匠は狩りも料理も神業級で、母親のように娘の面倒を見る一方で、むっつり煩悩に悶々とするんでしょうね(笑)

名前:昔ばなし捜査室
本文:
小春
「タイトルまでは考えてませんでしたね。なるほど『鶴の弟子入り』かも」

小野瀬
「誠臣お兄さんは恋と母性愛の板挟み」

如月
「結局恋愛関係にならないまま、鶴は機織りも料理も上手な娘として有名になって」

小笠原
「噂を聞きつけた殿様に見初められるんだね」

藤守
「ほな『鶴の嫁入り』やん」

穂積
「当然、ワタシが殿様ね。明智、花嫁修業の師匠ご苦労様」

明智
「鶴、幸せになるんだぞ……」

小野瀬
「母性愛が勝っちゃったんだね」

名前:冬子
本文:
鶴のひよっこって…… もうツボってしまいましたよ、おかしいっ

鶴界の先輩ってどんな感じかしら。

如月さんっぽいのを想像してしまいました。

「なんかー、適当にやっとけば織れるんじゃないの?ノリだよ、ノリッ」

とか言って送り出してそう。おかしいっ

鶴界の明智母さんが心配してこっそりと見にきたり……

おかしすぎる~

名前:昔ばなし捜査室
本文:
小春
「如月さんがテキトーな鶴の先輩って面白いですね」

穂積
「ちゃんと織れるようになってから来いってのよねえ。ていうか、織り上がった反物を持ってくるべきじゃないの?」

小笠原
「言えてる」

明智
「だが、出来ないなりに頑張ってだな……」

如月
「出ました母性愛」

藤守
「せやせや。いじらしいやん」

小野瀬
「お礼ならカラダで、って、それじゃ穂積か」

穂積
「俺だな」

藤守
「まさかの否定しないスタイル」

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