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Twitter昔ばなし・その2

2019/01/18 09:47

むかーしむかしあるところに、胃弱だけど心優しい賢史お兄さんが住んでいました。

ある日、賢史お兄さんが畑仕事をしていると、愛犬のジュンが畑の隅を示して『ここ掘れワンワン』と鳴きます。

##IMGU62##賢史お兄さん

なんやなんや?


賢史お兄さんがジュンを信じて畑を掘り返すと、なんという事でしょう、たくさんの宝物が埋まっていたのです。

賢史お兄さんは正直者でしたので、犬のジュンが畑から宝物を掘り出してくれた話を近所の住民にも教えました。

すると、隣の家に住んでいる賢史お兄さんのお兄さんの慶史お兄さんがやって来ました。

##IMGU75##慶史お兄さん

俺にも一度その犬を貸してくれ。礼と言ってはなんだが、給料の三ヶ月ぶん払うぞ。


と言いましたので、賢史お兄さんは快くジュンを貸してあげました。

慶史お兄さんを畑の隅に案内すると、ジュンはまた『ここ掘れワンワン』と吠えました。

慶史お兄さんが示された場所を掘り返すと、なんという事でしょう。

珍しい鉄道模型がたくさん出てきたのです。

それは、賢史お兄さんが掘り出した宝物と色や型式に違いではありましたが、およそ同じものでした。

##IMGU75##慶史お兄さん

……そうか……

どんな宝物だったのか、先に確認するべきだった。

確かに、鉄道オタクの賢史にはお宝だな……。


その後、慶史お兄さんは掘り出したお宝をそっくり賢史お兄さんにあげました。

賢史お兄さんは、慶史お兄さんからもらったお給料で、桜の木を買って庭に植え、その根元に、ジュンの為に立派な犬小屋を建てました。

こうして、賢史お兄さんは枯れ木に花を咲かせる事もなく、それからも兄弟仲良く、ジュンを大切にしながら桜を眺めて暮らし……

この物語は「価値観は人それぞれ」「仲良き事は美しきかな」などという教訓的なサムシングを余韻に残して、めでたしめでたしと終わるのでした。
追記
名前:冬子
本文:
もう犬のお名前が『ジュン』ってところからして賢史お兄さん専属の犬なんですよ。

いくら兄だからって、そこを間違えてはいけないという示唆に富んだ素晴らしいお話ですね。

名前:ジュン
本文:
ここ掘れワンワンのジュンが愛らしいですねぇ(笑)

賢史お兄さんと仲良しで慶史お兄さんともいい関係。

羨ましい。

私も賢史お兄さんと暮らしたいわ。

名前:昔ばなし捜査室
本文:
穂積
「花を咲かせないと殿様の出番無いじゃねえか」

藤守
「明智さんの鶴かて恩返し出来ひんかったやないですか」

明智
「そういうユルい昔ばなしなんだろ」

如月
「賢史お兄さんにはここ掘れワンワン犬と同じ名前の愛妻がいるらしいですよ」

小笠原
「メガネの方には?」

小野瀬
「小笠原くん、それは訊いてはいけないよ」

名前:冬子
本文:
冬子が得た情報によると、慶史お兄さんは『太郎』という名の黒い猫と仲がいいとか。

でも、野良ネコなので、たまにしか来ないとか。

しかし、『太郎』が心の友であるとかなんとか。

いえいえ、あくまでも噂なので、わかりませんがね。

名前:昔ばなし捜査室
本文:
藤守
「寂しい噂やな」

穂積
「化け猫だったりしてな」

小野瀬
「やめてあげて」

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