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アブナイ☆恋の元ヤン剣士青春編(飛び入り歓迎)

2019/11/21 16:01

##IMGLU83##翼

穂積さ……生徒会長は、小野瀬さんと親しいんですか?


 穂積と小野瀬の取っ組み合いが終わり、穂積が勧誘の先輩たちを会長権限で部活に戻らせた後、翼は、そう、声をかけてみた。

水道で水を飲んでいた穂積が綺麗な顔を嫌そうに歪め、濡れた口元をシャツの袖で拭いながら翼を振り返る。

##IMGU61##穂積

親しいわけないでしょ、あんな奴と。

##IMGLU83##翼

でも……、喧嘩するほど仲がいい、って、よく言うじゃないですか。

 穂積は、呆れたような感心したような表情で翼を見た。

##IMGU61##穂積

ずいぶんと小野瀬が気になるみたいね。

##IMGLU83##翼

さっきも言いましたけど、私、剣道をやってみたいんです。

運動は苦手だし、争いごとも嫌いですけど、でも、強くなりたくて。

防具で身を固めて、相手と同じ武器を持てば、少なくとも、相手と対等なんだ、って、戦えるんだ、っていう気持ちぐらいなら、持てるんじゃないかなって。

そうすれば、もしかしたら、剣道以外の時でも、自信を持って、相手と向かい合えるような、気がして。

##IMGU61##穂積

ふうん。

##IMGLU83##翼

……会長みたいに強い人にこんな話、笑われちゃうと思いますけど……

##IMGU61##穂積

笑わないわよ。

……ここだけの話だけど、ワタシも、小さい頃はいじめられてたから。

自分の弱さを痛感する悔しさは、知ってるつもり。

##IMGLU83##翼

会長でも……ですか?

あんなに強いのに?

##IMGU61##穂積

ええ。

だから、アンタの事は応援するわよ。

##IMGLU83##翼

ありがとうございます!

##IMGU61##穂積

小野瀬もアンタみたいに、強くなれればいいのにねえ。

##IMGLU83##翼

みんな、小野瀬さんは強いって言ってましたけど……

##IMGU61##穂積

強いわよ。

素手なら、アンタもさっき見た通り、ワタシの方が強いけどね。

竹刀を持たせれば、校内では無敵ね。

近くの高校でも、まず、小野瀬に敵う奴はいないでしょう。

だから、フラストレーションを解消する場がなくて、ナンパやケンカに明け暮れてる。

##IMGLU83##翼

小野瀬さんに、そんな、フラストレーションが……?

##IMGU61##穂積

剣道には詳しくないけどね、藤沢の辺りに、めっぽう強いのがいるらしいわよ。

小野瀬も知ってるはずだし、仲がいいとも聞いてるけど。

きっと、負けるのが嫌だから、そいつとは真剣に対戦した事がないんじゃないかしら?

##IMGLU83##翼

……じゃあ、その人と対戦したら、もしかして、小野瀬さん、不良じゃなくなるかも……?

##IMGU61##穂積

どうかしら。

そいつはそいつで暴走族のアタマらしいし?

アンタみたいなのが近付くのは、あまり感心しないわねえ……。

***

翼ちゃんは小野瀬さんを青春路線に引きずり込めるのか?!(笑)
追記
名前:ジュン
本文:

「お願いします!」

翼はそう言うと勢いよく頭を下げた。

目の前にいるのは綺麗な男、『白い』と言う言葉はこの人のためにあるのだと思えてしまう。

諏訪野
「いきなり訪ねてきて俺に小野瀬と真剣勝負してほしいって?」


「は、はい。」

心の内が読めない諏訪野の声に翼はビクッと震える。

諏訪野
「俺より小野瀬の方が真剣勝負から逃げそうだけどね。」

それは穂積にも言われたこと。それでもと翼はもう一度頭を下げた。

諏訪野
「・・・いいよ。」


「本当ですか!?」

翼が顔を上げるとふっと優しく微笑んだ諏訪野が「但し、俺が勝ったら俺の彼女になってね。」と優しく言い放った。



翼ちゃんを賭けた男同士の真剣勝負!
あっ、まだ翼ちゃんは小野瀬さんの彼女でも何でもなかったわ(^^;
まあ、書いちゃったし、いいよね?←オイッ

名前:元ヤン青春捜査室
本文:
穂積
「……アンタ、意外と行動力あるわね……」

ここは生徒会室。

黒い革張りの椅子に掛けている穂積は呆れたように言って、はあ、と机に肘をついた。

褒められているわけではなさそうだと気付いた翼は、大きな机の前で身体を小さくする。

穂積
「……それに、アンタも」

穂積は言いながら、翼の隣に立つ人物を見上げた。

諏訪野
「はは、どうも」

穂積
「褒めてないわよ、呆れてるのよ」

そう。

諏訪野への返事を保留したまま、翼は、諏訪野をアブ恋高校まで連れて帰ってきてしまったのだった。

正確に言えば、諏訪野の運転する大型バイクのタンデムシートに乗せてもらって、藤沢の街のあちこちを楽しく紹介してもらいながら鎌倉まで送ってもらったのだけれど。


「会長、諏訪野さんは、とても紳士的で親切で、優しい方なんですよ」

穂積
「だったら、そのまま付き合っちゃえばいいんじゃないかと思うわ……」

諏訪野に小野瀬と真剣勝負してもらう、その代わり、小野瀬が負けたら翼は諏訪野の恋人になる、という約束をしてきた、と説明されて、穂積は頭痛を覚えた。

それほど翼の行動は突飛なものだったのだろう。

諏訪野
「俺もそう思うよ」

諏訪野もくすくす笑っている。

諏訪野
「今のところ、それで誰も困らない」

翼は改めて諏訪野を見上げた。

長身で、制服がない高校の学生である諏訪野の服装は白くスタイリッシュだ。

諏訪野を探すときに他の学生たちに彼の評判を聞いたけど、総じて人気があり、尊敬されていた。

容姿秀麗、頭脳明晰、成績優秀、性格穏和で剣道が強い。

短時間だが翼自身もその人柄に触れて、この人なら信頼できる気がする、という好印象を抱いている。

少なくとも、世間一般が抱く「暴走族の首領」のイメージから、諏訪野は大きくかけ離れていた。


「でも……」

諏訪野
「きみは小野瀬が気になるんだね、自分でもよく分からないけど」

諏訪野に優しく確かめられて、翼はこくりと頷いた。


「そうなんです」

諏訪野
「やれやれ」

諏訪野は苦笑しながら、溜め息をついた。

諏訪野
「このまま、最初から何も無かった事にして帰りたいな」

穂積
「分かる」

諏訪野
「……櫻井さん、剣道で、小野瀬は俺に勝てないよ」

諏訪野はさらりと言った。


「やっぱり、そうなんですか?」

諏訪野
「俺が負けてあげてもいいけどね。小野瀬が本気にならなければ意味がない」

穂積
「分かる」

諏訪野
「そうだなあ……」

諏訪野は、翼と穂積を見比べた。

諏訪野
「きみたちが交際する方が良くない?」

穂積・翼
「……は?」

***

やっぱりこっちのほうが美味しいですよね?(オイ)

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