諏訪野
「生徒会長、きみ、穂積くんだよね」

##IMGU61##穂積
「ええ」

諏訪野
「小野瀬がきみの事を話すのを、聞いたことがある。授業をサボるな、女を泣かすな、部活に出ろ……うるさくて仕方がないって」

##IMGU61##穂積
「あの野郎」

穂積は諏訪野からの暴露に顔をしかめているが、翼の方は、さっきの諏訪野の言葉にまだ動揺している。

##IMGLU83##翼
(小野瀬さんが負けたら、私、諏訪野さんと交際……、と思っていたら、今度は会長さんと、だなんて……どうしてこうなっちゃったの？)

そんな翼に気付いて、諏訪野は微笑んだ。

諏訪野
「きみはいい子だね。それに穂積くんも。真剣に、小野瀬を心配してくれている」

##IMGLU83##翼
「諏訪野さん……」

諏訪野
「だから、こういう噂を流さないか？

……俺が、櫻井さんを街で見かけて気に入って、彼女にしようと狙っている、らしい。

その気がない櫻井さんは困って穂積くんに相談した、らしい。

穂積くんは、どうすれば俺が彼女を諦めるか、悩んでいる、らしい。

……これなら、きみたちは何もしなくていい。

小野瀬の方から俺のところに来るよ。

穂積くんを困らせる俺と戦う為になら、ね」

##IMGU61##穂積
「アイツが、ワタシに対して、そこまでの友情を感じているかしら……？

それに、そんな噂を流したら、アンタの今後が心配だわ」

ははは、と諏訪野は笑った。

諏訪野
「ありがとう。でも、心配は無用だよ。フラれたと噂されるくらい、俺は痛くも痒くもない」

そう言って、心配そうな翼にも、笑顔を向けた。

諏訪野
「きみたちは真実を知ってるんだからね。俺にはそれだけでいい」

##IMGLU83##翼
「諏訪野さん……」

##IMGU61##穂積
「……櫻井、小野瀬やワタシより、このままコイツとくっつく方がよくない？」

諏訪野
「だめだよ穂積くん。きみという存在が重要なんだから」

##IMGU61##穂積
「どういう意味かしら……」

＊＊＊

大丈夫です生徒会長。

読者は分かってます(笑)。