『非公式Twitter』

藤守慶史の(残念な)日常

2020/07/08 09:02
7月8日。

##IMGU75##アニ

……と、いうわけなのだ。

##IMGU61##穂積

なによ、その謎の数式。

アンタって、賢いのかポンコツなのか時々分からないわよね。

##IMGU65##小野瀬

まあまあ、穂積。

アニは、経験が乏しいだけだから。

具体的に言うと、これまでの女性経験があまりにも少ないせいで、普通なら相手の態度から読み取れるはずの好意を、理解出来ないだけだから。

##IMGU61##穂積

こいつワタシたちより年上よ?!

##IMGU75##アニ

指を指すな!

……おい小野瀬。

貴様、今、好意、と言ったか?

##IMGU65##小野瀬

間違いないと思うけど。

##IMGU75##アニ

傘を貸しただけだぞ?

##IMGU65##小野瀬

あのね。

そもそも、普通、嫌いな相手からだったら、傘を差し出されても断るでしょ?

だけど、彼女はアニの傘を借りたどころか、「相合い傘して下さるんですか」って言ったんじゃなかったっけ?

##IMGU61##穂積

言ったんだよなあ。

ところがして下さらないんだ、コイツが。

##IMGU75##アニ

指を指すな!

##IMGU65##小野瀬

はあ……

どうして、女性から相合い傘を期待されて断れるのかな。

##IMGU75##アニ

お、俺は本当に、善意で傘を貸しただけだ!

女と相合い傘などする羽目になったら、どんなに大きな男物の傘であろうと二人で一つの傘、あちらを庇えばこちらが濡れるではないか。

車道側を歩く俺が左肩を濡らしているのを、賢い彼女は見逃さない。

「慶史さん、私は大丈夫ですからご自身が濡れないようにしてください」

##IMGU61##穂積

名前呼び。

##IMGU75##アニ

「明日、お礼にクッキー焼いてきますね」

「ははは、それは楽しみだな」

「今度、残業の時には肉じゃが作ってきます」

「お前、なかなか家庭的なのだな。だが、たかが傘一本の事で、そんなに気を遣っていたら疲れるだろうし、男は期待してしまうぞ」

「大丈夫です、慶史さんにだけ、ですから」

「俺にだけ?そ、そそそそそうか」

などと言っている間に駅に着く。

傘を畳むと二人の身体は離れるが、その時にはもう、二人の心の距離は傘の下にいた時のままに寄り添っているのだ。

「ありがとうございました。傘、明日お返ししますね」

「ああ。気を付けて帰れよ。クッキー楽しみにしているぞ」

彼女はお辞儀をしてから電車に乗り、窓の向こうで小さく手を振る。

俺は彼女を乗せた電車を見送ってから、帰路につくのだった。

彼女の事を思い出しながら……

##IMGU75##アニ

あの女の名前は何だっけ?

##IMGU61##穂積

知らねえわよ!

##IMGU65##小野瀬

ところでアニ、いつも通勤に使う車を検察庁に置いたままだよ。

傘無しで、今来た道を帰るの?

て言うか、最初から車で送れば良かったよね?

##IMGU75##アニ

幸せな妄想の根底を覆すな!

##IMGU61##穂積

そこまで妄想したなら実行しろよ!

##IMGU75##アニ

妄想だから出来るのだ!

##IMGU65##小野瀬

……はあ……(溜め息)
追記
名前:ジュン
本文:
相変わらず妄想だけは冴えてるというかなんというか…

そこまで考えられて実行は出来ないって男としてどうなんですか!慶史さん!!

今度見かけたら食事くらい誘ってみたらどうですか?

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