『非公式Twitter』

プロローグ~番外編「新年も彼といっしょ」より~

2016/01/09 12:15

12月末。

捜査室では各自がやるべき年末整理も無事に終わり、気分は早くも正月気分。

取り立てて急ぎの案件もなく、捜査室内はダラけ…少々気が抜けてしまっていた。

勤務中だというのに、藤守さんや如月さんは大きな欠伸を繰り返し、小笠原さんはその回数を数えている始末。

明智さんや室長は、呆れ顔で溜め息をついた。

穂積
「……まあ、この時期は仕方ないわね」


「そうなんですか?」

明智
「幸い、大きな事件が廻って来ないおかげで、今うちは通常業務だけだからな。年末年始は、交通安全なんかの教室も開かないし」

でも、テレビでは相変わらず、殺人だの自殺だのというニュースが流れている。

実際、捜査一課も鑑識も忙しそうにしているのに、こんなにのんびりした気分でいて、いいのかしら。

そう思った矢先、電話が鳴った。

電話に出た室長の顔色が変わる。

明智
「室長、仕事ですか?」

穂積
「……最悪よ」

室長は深いため息をついて、受話器を置いた。

穂積
「都内にある神社の、初詣警備の仕事が入ったわ」

「え!?」

室内がざわめいた。

穂積
「年末なのにやけにヒマだと思ったら…押し付けられたかしら」


「初詣警備って、何ですか?」

穂積
「文字通りよ。31日の夜から、元日の明け方にかけて、神社に初詣に来る参拝客の警備に当たるの」

藤守
「マジっすか?!」

穂積
「マジよ。明日の午前中に資料が届くから警備計画書を確認して会議。それから会場確認と……」

室長が忙しく動き出した。

明智
「つまりこれから……休みなし、ですか」

穂積
「そういうこと。小野瀬、アンタも…」

小野瀬
「俺は行かないぞ。鑑識の仕事で手一杯なんだ」

応えたのは、入って来るなりソファーに倒れ込んでいた、小野瀬さん。

小野瀬
「いつも俺が手伝うと思ったら、大間違いだぞ」

穂積
「でも、今回はうちをメインにして、各課からも数人の応援を出すことになってるそうよ」

小野瀬
「まだそれが俺って決まったわけじゃないだろ。不吉なこと言わないでくれ」

小野瀬さんの笑顔は、引きつっている。

そうなるかもしれないって、思ってるのかも。

小野瀬
「当日、俺は一般人として、頑張ってるお前たちに焼きイカをおごってやる」

如月
「いいですね!」

穂積
「勤務中よ。いいわけないでしょ」

藤守
「ほな、甘酒とか」

穂積
「ワタシ甘酒嫌い」

明智
「せっかく朝方までの勤務なら、初日の出くらい見たいな」

藤守
「俺も見たいっす」

仕事があっても、楽しもうとするのが、この捜査室メンバーのいいところ。

小野瀬
「甘酒は俺も飲めないけど、おしるこがあるかもな」

如月
「食べなきゃやってられないですよね。ね?翼ちゃん」


「そうですね」

穂積
「まったく……まあ、初日の出くらいなら、いいかもね」

呆れながらもOKを出してくれる室長に、みんなで顔を見合わせて笑う。


それにしても、彼と出会ってもうすぐ一年。


一緒の年越しが、まさか、年越し警備の仕事になるとは。


私は捜査室でみんなの談笑に加わりながら、ひそかに彼の姿を目で追っていた……。


*****


今日はここまで……
 
 
追記
名前:ジュン
本文:
こんばんはー。

やっぱり年末年始は忙しいんですね。

賢史くんが体を壊さないか心配です。

小野瀬さんはやっぱり頭数に入っちゃうんですね(笑)

お疲れさまです。

名前:澪
本文:
こんばんは。

番外編わーい*\(^o^)/*冬はイベント事が多いですね。

鑑識は変わらず忙しいのに何かと巻き込まれがちな小野瀬さん、気の毒…

でも皆さん前向きで素敵です!

年末年始も働いてくれた警察の方に感謝ですね。

名前:冬子
本文:
昨日のtwitter部屋鹿児島編参加したかったー

冬子トロいから、日帰り弾丸ツアーに乗り遅れた‥


今日は番外編なんですね。

初詣警備、本当にやってそう。

それにしても、小野瀬さん、忙しいですね~

冬子がヨシヨシしてあげます

( T_T)\(^-^ )

コメント

コメントを受け付けていません。