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明智さんと年末年始~番外編「新年も彼といっしょ」より~
2016/01/10 12:08捜査室では初詣の話題が出たものの、私と明智さん、二人のプライベートでの年末年始の予定はまだ何も無かった。
実はクリスマス以来、明智さんとは一緒に食事もしていない。
別に喧嘩したわけではなく、ただ明智さんが多忙だという理由でだった。
##IMGU60##
「ちょっと、私用があってな」
失礼かもしれないけど、明智さんの家庭環境と彼の役割を考えれば、忙しいのも無理はないと私は思った。
それでも、三が日を過ぎたら初詣に行こう、と、明智さんは約束してくれた。
その約束を楽しみに、私は、大晦日からの初詣警備を乗り切ったのだった。
*****
12月31日。
室長と各課の責任者の方々との会議の結果、私たちは、2人組で初詣警備に当たることになった。
私とコンビを組むのは、如月さん。
ところが、1時間経っても、私たちは、まだ捜査室の中にいた。
「あの、如月さん。そろそろ……」
如月
「えー!まだいいじゃん」
「後で室長に怒られますよ」
如月
「気付かれなかったら、大丈夫!」
(如月さんは忘年会の時も同じような事を言っていたような…)
「……『サボッたら、外でスクワット100回』って、室長、言ってましたよ。みんなが見てる前でスクワットさせて、恥ずかしい思いをさせるんだって」
如月
「…行こうか…」
如月さんは渋い顔をしながら、ゆっくりと捜査室のドアを開けた。
私たちが警備する神社の境内へやってくると、そこはすでに、参拝客でごった返していた。
「すごい人ですね」
呆気に取られていると、如月さんが顔を覗き込む。
如月
「俺、もうやる気失くしたよ。こういう人混みを見ると、うんざりする」
如月さんって、そういうの気にならないと思ってた。
むしろ、人が多いところが好きかと……
如月
「あまり好きじゃないかな。静かなところの方が落ち着くし、それに、人ごみにもまれて髪に触られたら…」
想像したのだろう、如月さんは青い顔をして首を横に振った。
如月
「考えただけでも寒気がするよ。……まあ、今は仕事だし。甘いこと言ってられないよね」
やっとやる気を見せてくれた如月さんと一緒に、さっそく警備を開始する。
…はずだったけど、いきなり中年の奥様たちに声をかけられた。
どうやらお目当ての屋台があるようだけど、見つからないらしい。
そのうえ、揃いも揃って方向音痴で、しかもめいめいが勝手な事を言う。
如月さんと私は二人で懸命に説明するけど、埒が明かない。
しまいには「ねぇ、アナタ。そこまで連れて行ってくれないかしら?」なんて言い出す始末。
如月さんはすっかり奥様たちに囲まれてしまった。
如月
「翼ちゃん、助けてー!」
「如月さん!」
奥様たちに阻まれて、如月さんとの距離は開くばかり。
奥様たち
「こんなイケメンと歩けるなんて嬉しいわ!」
「さあ、行きましょう!」
如月さんは、更にガッチリと囲まれてしまった。
如月
「翼ちゃ~ん!」
「如月さーん!」
一団はあっという間に人混みに飲み込まれて姿が見えなくなってしまい、如月さんの声も、やがて聞こえなくなったのだった……。
初詣警備から、数日後。
お互い、年末年始は家族で過ごす決まりだから仕方ないとは言え、やっぱりそろそろ明智さんに会いたい。
(新年は毎年、朝から晩までお姉さんたちの酒飲み相手をさせられるって言ってたけど…)
お父さんの視線を気にしつつ、明智さんの事ばかり思いながら携帯を撫でていると。
不意にそれが鳴り出して、私は慌ててリビングから少し離れた。
ディスプレイには、明智さんの名前。
##IMGU60##明智(電話)
『お前に会いたくなったんだ。都合がよければ、俺の家に来ないか?』
##IMGLU83##
「行く!」
私は即答していた。
お父さん、ごめんね行ってきます。
「あけましておめでとう」
「あけましておめでとうございます…お姉さんたちは?」
「ハワイ旅行だ。急に言い出すから、送り迎えでバタバタしたよ。でも、おかげでお前を家へ呼べた」
明智さんは嬉しそうに笑い、キッチンへ向かった。
なんと私の為に、おせち料理を作ってくれているのだと言う。
それなら一緒に作ろうという事になり、明智さんに教わりながら、栗きんとんや昆布巻きを作る。
何だか新婚さんみたいで、楽しい。
途中、明智さんは私に、紙袋を手渡してくれた。
「俺からお前に、お年玉」
「え?」
それは、色鮮やかな着物だった。
「せっかくの正月なんだ。お前に、着物を着てほしくてさ。俺が縫った」
「まーくんが!?」
クリスマスの後から取り掛かって、今日仕立て上がったという。
だから、忙しかったんだ……
「浴衣の応用だ」
明智さんは謙遜するけど、凄すぎる。
「ありがとう」
私がお礼を言うと、お互いに自然と顔が近付き、そのまま口付けを交わす。
明智さんのキスは、さっき味見した栗きんとんの甘い味がした。
「ほら、着物に着替えてこい」
「う、うん」
胸のときめきを必死に抑えながら、私は言われるまま、寝室で着替えてきた。
着物なんて着慣れないから、苦労したけど……。
「うん、似合う」
満足そうな明智さんの顔に、ほっとする。
「おせちを食べたら、初詣に行こう」
「うん」
「着物を脱がせるのはその後で、な」
その、後……
どうなるか分かるから……顔が熱くなった。
「そんな赤い顔をするな。今はまだ、しないから」
「もう」
私たちは笑い合いながら、テーブルに向かい合って、手に持ったグラスを、傾けた。
「今年もよろしく」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
合わせたグラスの立てた涼しげな音が、部屋に響き渡った。
~終わり~
実はクリスマス以来、明智さんとは一緒に食事もしていない。
別に喧嘩したわけではなく、ただ明智さんが多忙だという理由でだった。
##IMGU60##
「ちょっと、私用があってな」
失礼かもしれないけど、明智さんの家庭環境と彼の役割を考えれば、忙しいのも無理はないと私は思った。
それでも、三が日を過ぎたら初詣に行こう、と、明智さんは約束してくれた。
その約束を楽しみに、私は、大晦日からの初詣警備を乗り切ったのだった。
*****
12月31日。
室長と各課の責任者の方々との会議の結果、私たちは、2人組で初詣警備に当たることになった。
私とコンビを組むのは、如月さん。
ところが、1時間経っても、私たちは、まだ捜査室の中にいた。
「あの、如月さん。そろそろ……」
如月
「えー!まだいいじゃん」
「後で室長に怒られますよ」
如月
「気付かれなかったら、大丈夫!」
(如月さんは忘年会の時も同じような事を言っていたような…)
「……『サボッたら、外でスクワット100回』って、室長、言ってましたよ。みんなが見てる前でスクワットさせて、恥ずかしい思いをさせるんだって」
如月
「…行こうか…」
如月さんは渋い顔をしながら、ゆっくりと捜査室のドアを開けた。
私たちが警備する神社の境内へやってくると、そこはすでに、参拝客でごった返していた。
「すごい人ですね」
呆気に取られていると、如月さんが顔を覗き込む。
如月
「俺、もうやる気失くしたよ。こういう人混みを見ると、うんざりする」
如月さんって、そういうの気にならないと思ってた。
むしろ、人が多いところが好きかと……
如月
「あまり好きじゃないかな。静かなところの方が落ち着くし、それに、人ごみにもまれて髪に触られたら…」
想像したのだろう、如月さんは青い顔をして首を横に振った。
如月
「考えただけでも寒気がするよ。……まあ、今は仕事だし。甘いこと言ってられないよね」
やっとやる気を見せてくれた如月さんと一緒に、さっそく警備を開始する。
…はずだったけど、いきなり中年の奥様たちに声をかけられた。
どうやらお目当ての屋台があるようだけど、見つからないらしい。
そのうえ、揃いも揃って方向音痴で、しかもめいめいが勝手な事を言う。
如月さんと私は二人で懸命に説明するけど、埒が明かない。
しまいには「ねぇ、アナタ。そこまで連れて行ってくれないかしら?」なんて言い出す始末。
如月さんはすっかり奥様たちに囲まれてしまった。
如月
「翼ちゃん、助けてー!」
「如月さん!」
奥様たちに阻まれて、如月さんとの距離は開くばかり。
奥様たち
「こんなイケメンと歩けるなんて嬉しいわ!」
「さあ、行きましょう!」
如月さんは、更にガッチリと囲まれてしまった。
如月
「翼ちゃ~ん!」
「如月さーん!」
一団はあっという間に人混みに飲み込まれて姿が見えなくなってしまい、如月さんの声も、やがて聞こえなくなったのだった……。
初詣警備から、数日後。
お互い、年末年始は家族で過ごす決まりだから仕方ないとは言え、やっぱりそろそろ明智さんに会いたい。
(新年は毎年、朝から晩までお姉さんたちの酒飲み相手をさせられるって言ってたけど…)
お父さんの視線を気にしつつ、明智さんの事ばかり思いながら携帯を撫でていると。
不意にそれが鳴り出して、私は慌ててリビングから少し離れた。
ディスプレイには、明智さんの名前。
##IMGU60##明智(電話)
『お前に会いたくなったんだ。都合がよければ、俺の家に来ないか?』
##IMGLU83##
「行く!」
私は即答していた。
お父さん、ごめんね行ってきます。
「あけましておめでとう」
「あけましておめでとうございます…お姉さんたちは?」
「ハワイ旅行だ。急に言い出すから、送り迎えでバタバタしたよ。でも、おかげでお前を家へ呼べた」
明智さんは嬉しそうに笑い、キッチンへ向かった。
なんと私の為に、おせち料理を作ってくれているのだと言う。
それなら一緒に作ろうという事になり、明智さんに教わりながら、栗きんとんや昆布巻きを作る。
何だか新婚さんみたいで、楽しい。
途中、明智さんは私に、紙袋を手渡してくれた。
「俺からお前に、お年玉」
「え?」
それは、色鮮やかな着物だった。
「せっかくの正月なんだ。お前に、着物を着てほしくてさ。俺が縫った」
「まーくんが!?」
クリスマスの後から取り掛かって、今日仕立て上がったという。
だから、忙しかったんだ……
「浴衣の応用だ」
明智さんは謙遜するけど、凄すぎる。
「ありがとう」
私がお礼を言うと、お互いに自然と顔が近付き、そのまま口付けを交わす。
明智さんのキスは、さっき味見した栗きんとんの甘い味がした。
「ほら、着物に着替えてこい」
「う、うん」
胸のときめきを必死に抑えながら、私は言われるまま、寝室で着替えてきた。
着物なんて着慣れないから、苦労したけど……。
「うん、似合う」
満足そうな明智さんの顔に、ほっとする。
「おせちを食べたら、初詣に行こう」
「うん」
「着物を脱がせるのはその後で、な」
その、後……
どうなるか分かるから……顔が熱くなった。
「そんな赤い顔をするな。今はまだ、しないから」
「もう」
私たちは笑い合いながら、テーブルに向かい合って、手に持ったグラスを、傾けた。
「今年もよろしく」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
合わせたグラスの立てた涼しげな音が、部屋に響き渡った。
~終わり~
追記
名前:土日祝の女再び・せつな
本文:うわ~~w 番外編「新年も彼といっしょ」が始まってる(≧▽≦)
ものすごく嬉しいです!!
小春さん、お忙しいところありがとうございます(∩´∀`)∩ワーイ
それにしても、明智さんてば、着物縫っちゃうんですねΣ(・ω・ノ)ノ!
技術はともかく、反物のチョイスから、下着小物、帯など、現実なら相当額でしょうが、そこはお約束の夢物語。
流石の明智さんと言う感じで、翼ちゃんが羨ましいです~
番外編本文では、メンバーの誰かと明治神宮の雑踏警備をやったシーンはあるんですよね?
今回は抜け駆けじゃなくて、ちゃんと別日に約束して逢うのか~~(*´▽`*)
だってお正月ですもんね!!
ああ(*´▽`*)
お代官様ごっこのように、くるくるあ~れ~♪やってる二人のイチャイチャを読みたいわw
でも、なぜだろう?
室長がソレやってるシーンなら妄想できるのに・・・、明智さんだと、えっと・・・。
orz=3
お姉さまがたは、気を利かせてハワイへ行ったのでしょうから、
明智さん、○日振りのお楽しみwしっかり堪能してくださいね!!ウフフフw
名前:ジュン
本文:
こんばんは。
明智さんたらお着物まで縫っちゃうなんて凄い!
あれって特別な道具がいったりして大変なんですよね。
でも、さすが明智さん!
明智さんのお節は是非食べたいです。
初詣の後は思う存分イチャイチャしてくださいね。
名前:冬子
本文:
まあ、明智さんったら、仕事して、家事して、お姉様方のお世話して、着物も縫うの?
超人ですか?
家族も彼女も大事にしてさすが明智さん!
初詣では明智さんも着物着たら格好いいんだろうな~
名前:櫻井翼
本文:
せつなさん、こんばんは。
喜んで頂けて嬉しいです。
明智さんは凝り性なので、生地選びだけでなく帯揚げや帯締めのような小物のコーディネートまで完璧。
さらにしっかり者でもあるので、きっと、お母さまやお姉さんたちの持ち物から、使えるものは借りて使ってくれただろうと思います。
でも、明智さんのセリフ。
正確には「この着物だって、後で脱がせて、たっぷりイジメる為だ」って言ってるんですよ。
「新婚なら、呼び方は『あなた』だろ?ほら、言ってみろ」とか。
もしかして、誰かに何か入れ知恵されたのかしら?
それからジュンさん。
公式では『その後』は描かれてませんでしたね。
ですから、ご想像にお任せします…
冬子さん、明智さんは凄いですよね。
私も尊敬します。
うんうん、和服着たら絶対似合いますよね!
名前:冬子
本文:
こーちゃんはこの後どうなってしまうのでしょう。
顔がアイドルすぎるってのも困りものなんですねぇ
本文:うわ~~w 番外編「新年も彼といっしょ」が始まってる(≧▽≦)
ものすごく嬉しいです!!
小春さん、お忙しいところありがとうございます(∩´∀`)∩ワーイ
それにしても、明智さんてば、着物縫っちゃうんですねΣ(・ω・ノ)ノ!
技術はともかく、反物のチョイスから、下着小物、帯など、現実なら相当額でしょうが、そこはお約束の夢物語。
流石の明智さんと言う感じで、翼ちゃんが羨ましいです~
番外編本文では、メンバーの誰かと明治神宮の雑踏警備をやったシーンはあるんですよね?
今回は抜け駆けじゃなくて、ちゃんと別日に約束して逢うのか~~(*´▽`*)
だってお正月ですもんね!!
ああ(*´▽`*)
お代官様ごっこのように、くるくるあ~れ~♪やってる二人のイチャイチャを読みたいわw
でも、なぜだろう?
室長がソレやってるシーンなら妄想できるのに・・・、明智さんだと、えっと・・・。
orz=3
お姉さまがたは、気を利かせてハワイへ行ったのでしょうから、
明智さん、○日振りのお楽しみwしっかり堪能してくださいね!!ウフフフw
名前:ジュン
本文:
こんばんは。
明智さんたらお着物まで縫っちゃうなんて凄い!
あれって特別な道具がいったりして大変なんですよね。
でも、さすが明智さん!
明智さんのお節は是非食べたいです。
初詣の後は思う存分イチャイチャしてくださいね。
名前:冬子
本文:
まあ、明智さんったら、仕事して、家事して、お姉様方のお世話して、着物も縫うの?
超人ですか?
家族も彼女も大事にしてさすが明智さん!
初詣では明智さんも着物着たら格好いいんだろうな~
名前:櫻井翼
本文:
せつなさん、こんばんは。
喜んで頂けて嬉しいです。
明智さんは凝り性なので、生地選びだけでなく帯揚げや帯締めのような小物のコーディネートまで完璧。
さらにしっかり者でもあるので、きっと、お母さまやお姉さんたちの持ち物から、使えるものは借りて使ってくれただろうと思います。
でも、明智さんのセリフ。
正確には「この着物だって、後で脱がせて、たっぷりイジメる為だ」って言ってるんですよ。
「新婚なら、呼び方は『あなた』だろ?ほら、言ってみろ」とか。
もしかして、誰かに何か入れ知恵されたのかしら?
それからジュンさん。
公式では『その後』は描かれてませんでしたね。
ですから、ご想像にお任せします…
冬子さん、明智さんは凄いですよね。
私も尊敬します。
うんうん、和服着たら絶対似合いますよね!
名前:冬子
本文:
こーちゃんはこの後どうなってしまうのでしょう。
顔がアイドルすぎるってのも困りものなんですねぇ