『非公式Twitter』
番外編『ステキなお返し』より~明智編~
2016/03/07 08:05明智さんの家へお邪魔すると、既に彼が料理を始めていた。
##IMGU60##
「お疲れ」
お邪魔します、と言いながら、早速腕まくりしてお手伝い。
「まーくんのおかげで、私の腕も上がってきたみたい。実家で料理作った時も、お父さん喜んでくれたし」
「そうか、お父さんも喜んでくれたなら良かった。お前は教え甲斐があるな」
「ありがとう。これからもよろしくお願いします、明智先生」
「任せなさい」
料理中なのに、思わずお互いに顔を見合わせて笑ってしまった。
「ところで、3月13日。休みが重なるって話をしただけで、まだ予定を立ててなかったな」
私に触れる明智さんの手に、そっと自分の手を重ね合わせる。
「うん。…でも、本当に休めるかな?」
「確かに」
笑いながらも、私達の距離は近付いていく。
「せっかく、ホワイトデーの前日だし。何も起こらないことを祈って、デートの計画を立てよう」
「すっごく楽しみだよ」
「俺が予定組んでもいいか?バレンタインのお返しに、とっておきのデートにしてやる」
「ホント!?とっておきかあ…どうしよう、もっと楽しみになってきたよ」
自然とにやけてしまう私に、明智さんは私の腰をギュッと抱き寄せ、唇にキスを落とした。
「お前が喜ぶこと、全部してやる。だから…」
「だから?」
「デートが終わったら、俺にご褒美をくれ」
「ご褒美って…?」
「そんなの決まってるだろ、お前だよ」
おでこを指でちょん、と突いた明智さんは、眩しいくらいの笑顔を浮かべた。
***
穂積
「ない!」
室長の突然の叫び声に、みんなが一斉に視線を向ける。
「明日提出しなきゃいけない書類が、1枚足りない!あれを出さないと、評価が貰えないどころか…」
室長の声に重みが増して、背筋が震える。
「絶対に探し出す!来期から給料下がるのが嫌なら、アンタたちも手伝いなさい!」
私は如月さんと組んで、書類の捜索を始めた。
「無いなあ」
如月さんはぶつぶつ言いながら、藤守さんの机の周辺を探している。
「あの、あまり、机の上をかき回さない方が…」
「だって、もしここにあったら困るじゃん」
「それはそうですが…」
困惑する私を置いて、今度は引き出しを開けた。
「あはは!藤守さん、電車のおもちゃ引き出しに入れてる~」
「き、如月さん!それはプライバシーの侵害ですって!」
「翼ちゃん、これは捜査なんだ。どこに書類があるか分からない」
「それは、そうですけど」
「でしょ。なら、みーんなの引き出しを開けよう!」
「き、如月さん。まさか、私の机も開けるんですか?」
「当然!こういうのは、本人以外の目で探さなきゃ」
(絶対ダメ!私の机の中には、まーくんの写真が…)
私は心を鬼にして、如月さんのデスクへ向かった。
「なら、如月さんの引き出しは私が開けます」
「え?あ、待っ」
ガラッ
引き出しを開けると、そこには、見慣れないボトルやブラシ。
「?」
「…ただのヘアケア用品だよ」
「……あ!」
如月さんの顔は真っ赤。
…これは……
「ごめんなさい!誰にも言いませんから、その代わり…」
「うん…、俺も、君の引き出しは開けない」
私たちは、捜索を再開した……。
*****
その、翌日。
私は、明智さんの車に乗っていた。
「無事に書類が見つかって良かったな」
「うん。まさか、小野瀬さんが自分の書類と一緒に持っていってるとは思わなかったよ」
「肝心の小野瀬さんは仕事で出てたし…見つからないわけだ」
昨日の騒動を思い出して、二人で苦笑い。
明智さんが連れてきてくれたのは、かなり大きな遊園地だった。
「少し、子どもっぽいか?」
「ううん、そんなことない」
「良かった」
笑みを浮かべた明智さんと、指を絡めるようにして手を繋いだ。
コーヒーカップに乗ったり、ジェットコースターに乗ったり。
遊園地のマスコットの着ぐるみくんと仲良くし過ぎて、明智さんに焼きもちを焼かれたり。
「まーくん、怒った顔してたけど、あの着ぐるみ、女の人だから」
「え?!」
「もし男の人なら、私、あんなにくっつかないから。だって私、まーくんだけの彼女だもん」
「そ、そうか…」
「着ぐるみの人が、『彼氏にごめんなさいって伝えて』って」
「そ、そうか……」
そのあともたくさんアトラクションに乗って、いっぱいはしゃいで走り回って。
最後に乗った観覧車で、ゆっくりと昇っていくゴンドラに身を委ねると、今日一日の楽しかった思い出が甦ってきた。
「まーくん、今日はすっごく楽しかったよ。ありがとう」
「どういたしまして…と言いたいところだが、外を見てろ」
「?」
「見てれば分かるさ」
何だろうと首を傾げながら、園内を見下ろしていると…。
「あ…!」
突然灯りが消えて、照明が、ピンクのハートを浮かび上がらせた。
「今日と明日だけの限定なんだってさ」
「じゃあ、これを見せるために遊園地へ…?」
「ああ。ほら、向こうも」
明智さんが指差した先には、遊園地と併設されたホテル。
そこにも、ハートのライトアップが施されていた。
「前もって頼んでおいたんだ。…今日は、あそこに泊まる予定だからな」
「まーくん…ありがとう!」
「バレンタインのお礼だ。遠慮はいらない」
明智さんは腕を伸ばし、優しく私を抱きしめた。
「愛してる」
「私も、大好きだよ」
頂点へ昇り詰めたゴンドラの中で、ハートに囲まれながら、そっと唇を重ね合わせる。
「そうそう、このゴンドラ、今から5分くらい動かないから」
「…え?」
「まあ、そういうことだから…」
イタズラな笑みを浮かべ、明智さんは首筋に何度もキスを落とす。
「え、え!?だ、ダメだよ、誰かに見られたら……」
「誰も見ないさ。最上段だから」
「で、でも、ちょっと待って……!」
「……お前のココは、止めないでって言ってるけど?」
弱いところを触られて、顔が、身体が火照っていく。
「……ズルい……私が、本当は止めてほしくないって分かっててやってる」
「もう、1年も付き合ってるんだ。当たり前だろ」
「ん……」
「ほら、後は俺に任せて……」
明智さんは柔らかな笑みを浮かべ、もう一度キスをしてくれた。
~終わり~
追記
名前:ジュン
本文:
こんばんは。
こーちゃんは見られたくないものを見られてしまいましたね(^^;
でも、無事に書類が見つかってよかったですね。
明智さんは付き合うにつれて大胆になってきてる気がします。
観覧車の中で……なんて(〃∇〃)
名前:穂積&小野瀬
本文:
穂積
「5分かあ…」
小野瀬
「5分ねえ…」
名前:澪
本文:
こんばんは。
甘いですね~o(≧▽≦)o
色々思いながら読んだのに、室長と小野瀬さんの5分コメントに吹いて忘れちゃった(笑)
ので、もう一度読みました。やっぱり甘~い。
ホント、明智さんは1stの初期からは考えられないほどの甘さですよね( ´ ▽ ` )ノ
如月さんはお気の毒でしたけど…(^_^;)
それにしても、着ぐるみくん(の中の人)に禁断を犯させてまで気を遣わせるなんて、明智さん、一体どれだけ怒った顔してたんでしょう(笑)
でも二人がお互いを思い合ってるのが出ててステキ。
観覧車のキスは定番ですけどやっぱりいいですねえ(* ´ ω ` *)
名前:冬子
本文:
まあ、明智さんったら やる時はやる男ですね!
あれ?
なんか室長的発言になってる??
違いますよー これは明智さんもできる男ってことを言いたい訳で……
あれ?
室長的発言の上塗りになってる?
本文:
こんばんは。
こーちゃんは見られたくないものを見られてしまいましたね(^^;
でも、無事に書類が見つかってよかったですね。
明智さんは付き合うにつれて大胆になってきてる気がします。
観覧車の中で……なんて(〃∇〃)
名前:穂積&小野瀬
本文:
穂積
「5分かあ…」
小野瀬
「5分ねえ…」
名前:澪
本文:
こんばんは。
甘いですね~o(≧▽≦)o
色々思いながら読んだのに、室長と小野瀬さんの5分コメントに吹いて忘れちゃった(笑)
ので、もう一度読みました。やっぱり甘~い。
ホント、明智さんは1stの初期からは考えられないほどの甘さですよね( ´ ▽ ` )ノ
如月さんはお気の毒でしたけど…(^_^;)
それにしても、着ぐるみくん(の中の人)に禁断を犯させてまで気を遣わせるなんて、明智さん、一体どれだけ怒った顔してたんでしょう(笑)
でも二人がお互いを思い合ってるのが出ててステキ。
観覧車のキスは定番ですけどやっぱりいいですねえ(* ´ ω ` *)
名前:冬子
本文:
まあ、明智さんったら やる時はやる男ですね!
あれ?
なんか室長的発言になってる??
違いますよー これは明智さんもできる男ってことを言いたい訳で……
あれ?
室長的発言の上塗りになってる?