女心は秋の空
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~エピローグ~
翼
「小日向さーん、別れたくない!」
小日向
「翼ちゃーん、私も!」
小野瀬
「ほらほら、ふたりとも泣かないで。可愛いお顔が台無しだよ。まあ、泣き顔も素敵だけど」
小笠原
「小野瀬さん、息をするように口説かないでくれる?」
本日は、私と小日向さんのお手柄を、みんながお祝いしてくれるはずだった会。
ところが、小日向さんの緊急特命捜査室入りを歓迎する歓迎会も兼ねてたはずが、異動先の通信指令センターが完成した事によって、急遽、壮行会を兼ねる流れになってしまったのだった。
穂積
「まさか、こんなに早く完成させるとはね……警視庁の本気を見たわ」
如月
「小春ちゃん、指令センターに行っても、オレの事、忘れないでね!」
小日向
「もちろんですよ、如月さん」
明智
「おい如月、まずは野菜を食え」
小日向さんにビールを注いでもらっている如月さんの横で、鍋奉行の明智さんが世話を焼く。
その横で、藤守さんが膝を叩いた。
藤守
「それにしても、櫻井が、小日向の階級も、年齢も、ずーっと知らなかったんは傑作やったな!」
藤守さんに暴露されて、私は恐縮するしかない。
翼
「そうですね、しかも、室長の先輩と結婚していて、実は子供さんまでいらっしゃるとは……て言うか、どうして私だけ知らなかったんでしょう?!」
それは、小日向さんが最初に捜査室に来たあの日、私が女子会で外食している間に、他のメンバーは、根掘り葉掘り、彼女についての話を聞いていたからだった。
翼
「言われてみれば、あの時、室長、『改めて紹介しちゃいましょうか』って言った……」
私は頭を抱えた。
如月
「まあ、でも、一番の理由は、小春ちゃん本人が、捜査室にいる間は、新人として扱ってほしい、って言ってたからだよね」
小笠原
「おかげで、敬語を使わなくて済んだから、助かった」
穂積
「アンタはいつもでしょうが」
小笠原
「あ痛!暴力反対!」
明智
「小笠原、肉も食え」
翼
「本当に後輩みたいで、嬉しかったのにぃ」
さっきからずっと抱き締めたままの小日向さんに、私は頬を擦り寄せた。
小日向
「私も、出来ればずっと、翼ちゃんと一緒にお仕事していたかったですぅ」
小日向さんも、ぐりぐりと頭を押し付けてくる。
藤守
「櫻井、ちょっと飲みすぎてんちゃう?」
小野瀬
「小日向さんは烏龍茶だよね?」
穂積
「ちょっと2人とも、そろそろ離れなさい」
泪さんが、畳の上でくっついている私たちの後ろに腰を下ろした。
翼
「嫌ですぅ。今夜は小日向さんと一緒に寝るんですぅ」
穂積
「はぁ?」
翼
「約束したんだもん、ねーっ」
小日向
「ねーっ」
穂積
「何よ、その約束?!」
いいから離れなさい、と、泪さんは私たちを剥がそうとする。
翼
「いやーん」
如月
「いいじゃないですか室長、お開きになるまで、一緒に寝させておいてあげましょうよ」
明智
「ここでか?待て待て、風邪を引く。先に座布団を敷いてやる」
藤守
「ほな俺、女将から、なんか掛けるもの借りてきますわ」
穂積
「アンタたち、なんでそんなに乗り気なのよ?!」
小笠原
「室長こそ、なんでそんなにムキになってるのさ」
小野瀬
「やきもちだね」
穂積
「うるさい!小日向、櫻井、せめてワタシを真ん中にして。川の字で寝ましょう、ねっ」
翼
「室長が真ん中に入ったら、『小』の字になっちゃいますよ」
穂積
「屁理屈!だけど正論!」
小日向
「三十路男のやきもちは可愛くないですよ、穂積くん」
穂積
「穂積くんて呼ぶな!」
小笠原
「俺も一緒に寝る」
小野瀬
「あ、じゃあ、みんなで雑魚寝しようか。ノ|||||||の字で」
穂積
「そんな字は無いわよ!しかも、なんでワタシが一番端なの?!」