ユーカリ
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~翼vision~
私の名前は櫻井翼。
警視庁に入って、交通課を経て、今は、刑事部の緊急特命捜査室に所属しています。
職場である捜査室は「雑用室」なんて呼ばれるほど多忙で、仕事の内容も雑多ですけど、そのぶん、刺激を受ける事もたくさんあるし、勉強になるし、充実した毎日を送れている、と思います。
元狙撃手だったり、運動神経抜群だったり、コンピューターの天才だったり、柔道有段者だったり……私の周りのメンバーは凄い人ばかり。
私なんて、取り柄といえば人よりちょっと強運な事と、記憶力が良い事ぐらいしかないのに……。
そんな風に、真剣に気にし始めたらちょっと気後れしてしまうレベルのメンバーたちですけど、意外と、家庭的だったり、胃弱だったり、恥ずかしがりやさんだったり、小悪魔的な毒があったりして……実は全員、とっても魅力的な男性たちなんです。
中でも、際立って個性的なのが、捜査室の室長、穂積泪さん。
身長185cmで、金髪で碧眼で大変な美形。
初めて会った時は、逃げ出しそうになりました。
だって、あんな迫力のあるビジュアルの、同じ警察官でも階級はかなり上らしい人に、いきなり目の前に立たれて、「あなたには才能があるから新しい部署にスカウトしたい」なんて言われたら、どうします?
怖いでしょ?
逃げたくなるでしょ?
しかも、何故かオカマみたいな喋り方だったし。
だけど、実際には詐欺でも、人身売買でも、二次元から抜け出してきたのでも、ドッキリの仕掛人でもなかったのです。
部下になって、改めて泪さんのそばで働くようになってみれば、派手な外見とは裏腹に、至極まともな人でした。
難事件に向き合う姿勢は真剣そのもので、その手腕は悪魔のように鮮やかで。
オカマは偽装で、本当は男らしくて、部下思いで、誰よりも強くて優しくて、そして、私の事を好きだと、ずっと好きだった、と言ってくれて。
恋に落ちてしまいました。
今では、将来を誓いあった仲。
彼の言うところの「もう、そういう関係」です。
明後日は、泪さんのお誕生日。
毎年、捜査室の全員でお祝いをします。
もちろん、私も参加します。
問題はプレゼント。
何が欲しいかと尋ねれば、間髪入れずに「お前」なんて答えてくる恥ずかしい恋人に、いったい何を贈れば良いのか……
考えただけで赤面しちゃうのは、私もかなり、悪魔の花嫁に近付いている証でしょうか?
心も身体も捧げたのに、もっともっと、彼の為に何かしてあげたいと思ってしまいます。
神様に相談してみたいけど、悪魔との惚気話なんか聞かせるな、なんて叱られてしまうかしら?