ユーカリ
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~如月vision
ハイハーイ、オレの名前は如月公平。
こう見えて、警視庁緊急特命捜査室の刑事なんだ。
こーちゃん、って呼んでね!
捜査室でのオレの役割は、足の速さを生かした、容疑者の追跡。
特技の柔道を生かした、容疑者の確保。
捜査室の中では小柄で童顔だけど、言い換えれば若くて可愛い、ってこと。
潜入捜査でキャバ嬢に変装して、容疑者の動向を探ることも出来るよ。
勉強や事務仕事は苦手だけど、気にしない気にしない!
オレにはオレの良さがある、って、室長は言ってくれるもんね!
あ、室長っていうのは、さっき言った緊急特命捜査室の、穂積室長のこと。
身長180cmを超える先輩たちの方が多い捜査室の中で、172cmのオレはかなり小さくて、ちょっぴりコンプレックスだった。
ホントの事を言っちゃうと、足なら藤守さんだって速いし、柔道の強さなら明智さんの方がオレより上だし。
小笠原さんはパソコンの天才で知識もスゴくて、山の手線ゲームなんてやったらもー無敵なんだよ。
翼ちゃんは唯一の後輩で本物の女の子だから、マジでオレより若くて可愛い。
だけど、室長はよく言ってくれるんだ。
「さすが如月ね」「アンタには敵わないわ」って、笑いながら。
え?
それってイヤミなの?
違うよ、いや違わない時もあるかもだけど。
普段叱られてばっかだからさ。
褒められると、すげー嬉しいんだ。
室長って、警察の中でもかなり出来る人のはずなのに、自慢する事と言ったら利き酒が出来るだの、どんなに暴飲暴食しても太らないだの、オレらからしたらしょうもない事ばかり。
悪魔と呼ばれる程のハイスペックを持ってるくせにそれをひけらかさない室長だけど、捜査室の事やオレたちメンバーの事はすごく誇りに思ってくれてるってのは、けっこう感じる。
だから外の部署からの下らない挑発なんかには乗らないし、逆に、バカにされるような仕事まで引き受けるのは、それだけ誇り高いから、自信があるからだって事、オレ、最近やっと分かってきた気がするんだ。
実は、オレが捜査室に入りたいと思ったきっかけって、明智さんに憧れてたからなんだよね。
異動願いを出した時、元の部署の課長は、オレがそうしたいなら、って言って、室長に紹介してくれた。
その時は、課長の事、いい人だなーって思ってたけど、よく考えたら、あの課長にとって、オレってその程度の部下だったんだな、って気付いた。
だって、今、オレの上司になってる室長に同じ事を言ったら、たぶん、すっごく怒るよ。
「アンタはワタシの部下よ!」って。
「そんな理由で他の部署に異動なんかさせないわ!」って。
室長なら絶対、そう言ってくれると思う。
オレは、捜査室を選んで、良かったと思う。
年齢差があるから、職場での室長に追い付くのはなかなか難しいけど。
プライベートタイムの室長は案外フレンドリーで、話しやすいし面白いオジサンだから、3日後のバースデーパーティーも、オレ、楽しみにしてるんだ。
プレゼントはまだ思い付かないけど。
あ、今の「オジサン」、室長にはナイショにしておいてね!