『アブナイ☆恋の逆転捜査室』
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07/20(Thu) 13:13
アブナイ☆恋の逆転捜査室
小春
~翼vision~
その日、恋する相手の寝室で目を覚ました私は、見慣れた景色の中に、何とはなしの違和感を感じて……ひとり、首を傾げた。
腕枕を貸してくれていた彼が、私の動きにつられて身動ぎし、仰向けに寝返りをうちながら、んん、と伸びをする。
遅い朝の陽射しに煌めく、きれいな横顔と金色の長い髪。
外国の血が混じった、透き通るように白く滑らかな肌。
高く上を向いた、豊かな胸の膨らみ……
……胸の……
………ふくらみ………?
……
……
翼
「……きゃあああああっ!」
自分の喉から迸った、絹を裂くような悲鳴に驚いて、私はベッドの上に跳ね起きた。
穂積
「どうした?」
微睡んでいた泪さんが、弾かれたように瞼を開く。
素早く半身を起こして、心配そうな顔で私の顔を覗き込む。
彼が動くたび、その存在を見せつけるように、胸が揺れた。
……夢じゃない。
私は改めて、隣にいる人の姿を、しっかりと見つめた。
身長は、いつもと変わらない。
けれど、そこにいる泪さんは、明らかに…、こんな時なのに見惚れてしまいそうになるほど…美しい、女性の姿形をしていた。
薄い掛け布をまとっただけの、全裸で。
翼
「…★@*仝々(・(・XYZ∞♂♀£§☆!」
穂積
「………」
言いたい事、聞きたい事、言葉にしたいのに、私の口から出る声は、なかなか意味を成さない。
泪さんは、そんな私をじっと見つめ返していたけれど、やがておもむろに立ち上がり、リビングに行ってテレビを点けた。
私も慌てて後を追う。
《…繰り返します。落ち着いてください。落ち着いてください。…本日未明に発生したとみられるこの謎の現象は、原因不明ではありますが、現在までに深刻な被害は起きておりません。落ち着いて、普段通りの生活をお送りください。繰り返します…》
穂積
「…」
翼
「…」
数秒間、音声と同じ文章だけが繰り返し流れるテレビ画面を無言のまま見つめていた泪さんが、ようやく、私を振り返った。
穂積
「翼」
翼
「は、はい」
穂積
「トイレ行くなら付いて行ってやるぞ?」
翼
「へ?」
泪さんの言葉の意味が分からない。
立ち尽くしていると、私を見下ろした泪さんが、私のパジャマのズボンとショーツに指先を掛けて、お臍の下で引っ張った。
二人して覗き込むと、その、小さなテントの中には、明らかに私の身体の一部、なのに、見慣れない、ものが…
私はもう一度、悲鳴を上げた。
[削除]
07/20(Thu) 13:18
小春
穂積
「まさか、こんなコトが現実に起こるなんてねえ」
突然、日本中の男女の性別が逆転するという異常現象。
もちろん、警視庁も、全国から殺到する問い合わせへの対応に追われ、職員たちには総動員がかけられていた。
緊急事態として全員に私服勤務が認められたのはいいけれど、男性化しても比較的融通の利く女性たちと違い、女性化した男性職員たちはいきなりの事に着る服も無く、大わらわの出勤だった。
泪さんはいつもの三つ揃いを着たがったけど、ダイナマイトバディ過ぎて着られない。
幸い、泪さんの私服はゆったりしたデザインが多かったので、とりあえずヒップが収まるスウェットパンツを履かせ、バストが隠れる黒のカットソーと薄手のカーディガンを着せて出勤。
でも下着までは間に合わなかったので…現在の状況は、ご想像にお任せします。
如月
「しょうがないから、急いで総務の女友達に電話して、服を借りて着て来ちゃいましたよ!」
そういう如月さんは、でも、何だか満更でもなさそう。
藤守
「その手があったかあ…俺なんか上下ジャージやわ…」
明智
「俺もジャージにすればよかった…」
藤守さんと並んで溜め息をつく明智さんは、張り切って服を貸してくれたというお姉さんたちそっくりの超美人に変身していて、メイクまでばっちり。
小笠原
「午前中に●越デパートの外商がここに来て、特急で全員の服を誂えてくれる事になってるから」
穂積
「ありがとう小笠原助かるわ」
小野瀬
「だからってパジャマのままタクシーで出勤してくるかな、さすが小笠原くん」
小笠原
「いつものシャツとスラックスに白衣を羽織って、上手いこと取り繕ってる小野瀬さんの方がさすがだよ」
私はそっと捜査室を出て、給湯室に向かった。
翼
「…はあ…」
いつものように朝の番茶の仕度をしながら、私はこっそり溜め息をついた。
穂積
「なーに凹んでるのかしらこの子は?」
突然の声とともに、フッ、と耳元に息が吹き込まれる。
翼
「ひゃあっ!」
いつの間に現れたのか、みんなの輪の中にいたはずの室長が、私を奥に押し込むようにしながら、給湯室に入って来た。
翼
「…すみません。…今までは異性だったから、皆さんを見ても、格好いいな、と思うだけで良かったんですけど…」
狭い給湯室では逃げ場も無く、私は仕方なく、今思っている正直な気持ちを伝えた。
穂積
「けど?」
翼
「同性としての目で改めて見たら、泪さんを筆頭に、明智さんも小野瀬さんも、スーパーモデルみたいなすごい迫力の美女ばかりで……なんだか……、女としての自信を失いそう、というか……」
そうなのだ。
しかも、今の自分は男性でありながら、身体は一番小さいし、ごくごく普通の顔立ちなのだ。
おまけに、少しでも女らしく見せたいと思って、せっかく伸ばしていた長い髪は、肩までになってしまったのだ。
そんな事まで地味に悲しい。
言わなくても分かるのか、泪さんが、私の頭を撫でてくれた。
穂積
「ワタシも、髪を切るわよ。アンタとお揃いにしたいわ」
翼
「それは駄目。私、泪さんのその長い髪、素敵だと思ってるんです」
泪さんが顔を近付けてくる。
本当に、どこもかしこも綺麗で完璧。
なんで私、こんな人とお付き合い出来ていたんだろう。
穂積
「男になっても、アンタは可愛いわ。好きよ。ワタシのこの気持ちは変わらないわ」
翼
「泪さん…」
どうしよう泣きそう。
穂積
「元気出しなさい櫻井!」
翼
「むにゅー!」
がばっ、と抱き締められて、ブラを着ければFカップは下らないだろう豊満な胸に、私の顔は埋もれてしまう。
穂積
「★♂◆が小さいぐらい何よ!ワタシ気にしないわ!」
大きな声で何て事を。
翼
「し、室長!苦しい!苦しいです!」
明智
「あの敗北感は、なかなか払拭出来ないだろうな…」
如月
「こっちから見ると、グラビアガールと男子中学生ですからね」
捜査室の扉を開けて、給湯室の様子を伺う女性たち。
藤守
「室長のあのフェロモンは凶器やろ」
小笠原
「櫻井さんの為にも、早く原因を調査して、逆転世界を元通りにしなくちゃね」
小野瀬
「しかし穂積は綺麗だねえ」
全員
「えっ」
外商店員
「●越デパートでございまーす!」
身体のサイズと心の中身はそのままに(今のところ)、男女逆転してしまった捜査室。
翼と穂積は逆転しても恋人で居続けられるのか?
はたして元に戻れるのか?
その前に、これで刑事の仕事が出来るのか?
採寸するところからもう不安なまま、続く!
というところで、パース!ヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
07/20(Thu) 20:08
わぉ!
エミ
これまたスゴいリレーが始まったぞ(笑)
推定Fカップの室長(・(・
(*´艸`*)ウラヤマシイ…
前回の猫のエミには、もっとやりたい放題させたかったんですけどねぇ。考えてみたものの敢えなく撃沈。
今回は…どうしましょ(笑)
[削除]
07/21(Fri) 05:27
エミさんいらっしゃーい(^ー^)ノシ
小春
そうですねー、猫のエミさんには大いに暗躍してもらいたかったんですけど、ネックレスとか伏線も張っておいたにも関わらず、あまり活躍させられなくてすみませんでした。
さて今回のリレーは、ザ・二次創作という感じのお話です。
キテレツな設定ですので、存分にふざけていただきたいナリ。
08/09(Wed) 09:49
登場していない人たちが搭乗しています( ̄b ̄)
小春
~翼vision~
小笠原家御用達の●越デパートから派遣されてきた外商チームによって、男女逆転してしまった捜査室メンバーのスーツ作りは急ピッチで行われた。
採寸してくれる店員さんたちも、仕立ててくれる職人さんたちも、もちろん全員性別が逆転しているのだけれど、そんな非常事態の時でも、さすがは一流の老舗。
捜査室メンバーの新しいスーツ(なんとフルオーダーメイド!)は、各々が普段最もよく着ている、お気に入りの服のデザインを元に性別逆転バージョンで製作され、その日の午後には、全員が衣替えを完了したのだった。
とは言え、中身は元の性別のままなので、ややこしい事この上ない。
如月
「俺、動きやすいミニスカートにしてもらいました!」
明智
「グレーのジャケット、チェックのブラウス、黄色のベスト、そしてミニのプリーツスカート…如月のは、女子高校生の制服みたいだな」
如月
「えへへ、ネクタイをリボンにしてもらいましたよ。リアルベッキーです!」
小野瀬
「穂積!」
如月さんが明智さんにスカートを見せびらかす一方で、小野瀬さんが、忙しく動く室長の後を心配そうに付いてまわっている。
小野瀬
「穂積、お前のタイトスカートは、動きづらいからって言って、両サイドに限界までスリットを入れてもらっただろ?ああ、そんな歩き方をしたらガーターベルトどころか、ショーツが見えちゃうよ!穂積ってば!」
穂積
「うるせえな!だからズボンにするって言ったのを、お前らが寄ってたかってスカートにさせたんだろうが!俺の足見て何が楽しいんだ変態!」
小野瀬
「えっ?普通に楽しいよ?ねえ、美脚好きの明智くん」
明智
「…すみません。上司をそんな目で見てはいけないと自分を戒めてはいるのですが、すらりと長くて引き締まっていて、それでいて真っ白で肉感的で」
穂積
「分かった。明智が喜ぶなら我慢するから、リアルな感想を述べるのは止めろ」
室長が溜め息をつく。
さらにもう一方では。
藤守
「なんやスースーするなー」
小笠原
「スカートの下がトランクスだからだろ」
藤守
「せやかて、俺、女物のぱぱぱパンティーとかよう穿かへんよ!」
如月
「開き直ってセクシーなランジェリー着けちゃえばいいのに。室長みたいに。あ、ちなみに俺は女性用下着の上にショートスパッツ穿いてますよ!」
小笠原
「俺はスコートだよ」
揃いも揃って美人ばっかりなのに、中身は元の男性のままだから、会話の内容が明け透け過ぎて聞くに堪えない。
私はと言えば、色はピンクだけどシンプルなカットソーに、アイボリーのジャケットとお揃いのパンツ。
我ながら地味だけど、デパートの店員さんとも相談しながら色々試した挙げ句、これが一番似合うという結論に落ち着いたのだ。
ああ、美しい泪さんが眩しい。
本当に落ち込みそう。
深々と溜め息をついたその時、捜査室の電話が鳴った。
現在、日本は緊急事態宣言が発令されていて、全ての空港で、海外への渡航、帰国を停止している。
けれど、事態が発覚する前に飛び立っていた飛行機に関してだけは、特例が適用されていた。
外務省によればこれまでに、日本を出国し、海外に到着した人々の身体には、全く異状が無かったと分かっている。
そして、今の電話は、海外から日本に帰国した飛行機の乗客たちにもまた、この「性別逆転」が起きていない、という連絡だった。
その連絡を受けてほっと安心したのも、一瞬。
その人たちが引き起こすかもしれない新たな大混乱を思い浮かべ、女性化している捜査室メンバーの姿を見渡して、私は、自分の身体から血の気が引いて行くのを感じた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
08/14(Mon) 17:44
つないでみた
とも
ドタバタだった午前中から数時間、やっと自分の身に起こった出来事をそれぞれが受け入れて落ち着いた頃、捜査室のドアをノックする音が聞こえ、続いてドアが開いた。
???
「失礼しまーす、こちらは緊急特命捜査室でよろしいでしょうか?」
スラっと背が高く、パンツスーツにヒールをコツコツと鳴らして入ってきたのは女性の姿をした人物だった。
???
「私、FBI捜査官の白河ともと申します。今朝方休暇で帰国したのですが、今回の異常現象の解明のため、急遽日本の警視庁に協力するという形でこちらに参りました」
自分のIDを見せながら敬礼すると、周りを見渡したともは、
とも
「ご存知かと思いますが、私は今朝日本に到着したので、今回の異常現象の影響はありません。なので、性別と見た目も女性です」と付け足した。
突然の訪問者に驚いた一同だったが、穂積はいち早く状況を把握すると、一歩前に出てともに向き合った。
穂積
「白河さん、ご協力感謝致します。私がここ緊急特命捜査室室長の穂積です。 さっそく本題ですが、白河さんは現状についてどこまでご存知なんですか?」
とも
「残念ながら、今日の早朝の時点で日本国内にいた全ての人の性別が逆転していること、直後に出国した人と海外に出国している人には影響がなかったこと以外は。 私の父が今急ピッチで原因究明に取り組んでいるところなんですが、それでも先ほど申し上げた情報くらいしかわかっていない状況です…」
お久しぶりでーす(*´∇`*)
小春さんがヒントをくれたのでそれに乗っかってみました(`・∀・´)
そして最初からあの人の登場を設定!
さぁ次は誰かな~のパース
( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
[削除]
08/15(Tue) 07:55
ともさんありがとう、今回もよろしくお願いします。
小春
おお、かっこいいキャラ来た!
とも父はともさんと同じくFBI所属で上司、そして一緒に帰国して警視庁に来ている…という事でいいのでしょうか。
ダンディなおじさまウェルカム。
***
~翼vision~
颯爽と現れた白河捜査官の姿に、私はすっかり目を奪われていた。
私の身体は今は男性だけど、脳は視界から入って来る情報に反応していて、感覚としては、女性の櫻井翼が、同性の白河ともさんを見ているという感じ。
素敵な女性だなあ、と、私は思った。
彼女のような女性を、性別逆転している捜査室メンバーから見たらどうなるのだろう?
理屈からすると、私が彼女を同性ととらえているのだから、彼らの目から見れば、白河さんは異性に見えている事になる。
でも、身体はどちらも女性だし…ああ、もう、訳がわからなくなりそう。
ただひとつ分かっているのは、もしも、もしも、室長が白河さんを魅力的だと思ってしまったら…、私にはとても太刀打ち出来ないということ。
とりとめの無い思いながら、室長と話している間もじっとその姿を見つめていた事に気付いたのか、白河さんは私を見て、にこりと笑った。
あれ?
どき、と勝手に胸が鳴って、私は驚いた。
とも
「あなただけ男性、という事は、元は女性、ですよね?私とは女性どうしですから、不安な事があったら気兼ねなく打ち明けて、お手伝いさせてくださいね」
ああ、いい人だなあ。
と、思って、差し出された握手に応えていたら。
見慣れたジャケットの、けれど見慣れないシルエットの背中が、私と白河さんの間を遮った。
穂積
「白河捜査官、お心遣いありがとうございます。櫻井、お言葉に甘えて、女性の部分で困ることがあったら、彼女に相談なさい」
その背中から聞こえてきた声はそう言ってから、でも、と付け加えて、私を振り返った。
穂積
「他の事は全部、ワタシを頼るのよ」
そう言う室長の表情は、真顔だけど、少しだけ色を含んで、それに、なんというか、拗ねている、ように見えて、これは、もしかして。
翼
(もしかして、泪さん…妬いてくれてる?)
そう思ったらとくとくとく、嬉しくて鼓動が速まる。
ああ、やっぱり私、この人が好きなんだなあ。
穂積
「にやけるんじゃない」
こっそりと軽く頬をつねられたけど、私は頬が緩むのを抑えられなかった。
???
「うわ」
突然、全員の背後、入り口のドアの方から、低く呻くような声が聞こえて、私たちはそちらを振り返る。
そこにはスーツケースを手に、いつもならドアが壊れそうな勢いで飛び込んでくるはずの藤守検察官が、唖然とした顔で立ち竦んでいた。
アニも非転換で登場。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
[削除]
08/22(Tue) 18:37
アニの頭の中はパニック
ジュン
藤守アニ
「なっ、なななどっ、どう☆〇%&*?!」
捜査室のメンバーを凝視しながら声にならない声を発している藤守さんのお兄さん。
まるで今朝の私のようだ。
藤守
「兄貴、海外出張言うてたやん?帰ってきたん?」
小笠原
「ああ、だから眼鏡は男のままなんだ。」
藤守の話で捜査室の面々は納得していたが当のアニはまだ口をパクパクしていた。
そんなアニの後ろからひょこっと顔を出したのは玉木ジュン。
アニの事務官で藤守の恋人だ。
ジュン
「賢史くん、ただいま…」
藤守
「ジューン、おかえり!寂しかったでぇ。」
抱きつかんばかりの勢いでジュンに寄っていく藤守。
だが穂積ほどではないとは言えナイスバディな藤守を前にジュンの顔は若干引きつっている。
穂積
「あら、ジュンはアニほど驚かないのね?」
言葉もなくアワアワとしているアニとは対照的にジュンはこの事態を受け入れているようだ。
ジュン
「空港からのタクシーの中でニュースを聞いていたんです。タクシーの運転手さんのお話も伺いましたし…慶史さんはタクシーに乗ってすぐに眠ってしまって、説明をする間もなくここに乗り込んだので…」
小野瀬
「なるほど、アニはなにも知らないでここに着たわけか。」
如月
「あれ?でもジュンちゃんは知ってたんだよね?なんで顔引きつっているの?」
明智
「いや、知っていても驚くのが普通だろう。」
如月のように順応しまくりな方がおかしい状況なのだ。
藤守
「ジュン、大丈夫か?お前は無事で良かったわ。」
藤守がジュンの頭を撫でながらしみじみそう言ったのだが
ジュン
「賢史くん、胸大きいね。」
藤守
「はっ?」
ジュン
「私より胸大きいよね。私、立場ないよ…」
その気持ちはよく分かると翼はウンウンと頷いていた。
穂積
「何をアンタまで頷いてるのよ?関係ないって言ったでしょ?」
小声でそう言ってくれる穂積に翼はまた心が暖かくなる。
とりあえずこの状況を改めて整理しようというともの発案で皆がミーティングテーブルに集まる。
藤守アニ
「ど、どうなってるんだー!!」
アニが状況をなんとか理解し、叫んだのは遅すぎるこのタイミングだった。
アニとアニの出張に付いていっていたジュンは逆転はなしで。
ここでパース(⌒∇⌒)ノ⌒〇
[削除]
08/27(Sun) 08:28
ジュンさんありがとうございます(´ 3`)ちゅー
小春
~翼vision~
アニ
「どうなっているのだ、穂積!説明しろ!」
穂積
「どうもこうもないわ、見ての通りよ」
室長はすでに一旦着席していたけれど、溜め息をひとつついてから立ち上がると、わめき散らす慶史さんに向かって、両手を広げてみせた。
穂積
「今朝未明に日本国内にいた全員が、性別逆転しているの。もちろん、ここにいるワタシたちもよ」
それはテーブルに就いている全員の言葉を代弁するようでもあり、女性化した自身の姿を慶史さんに見せつけるようでもあり。
さすがの慶史さんも、女性化した室長の美貌を初めて真正面から見せられたら圧倒されたのか、一瞬怯んだ。
アニ
「…貴様の使う女言葉に、初めて違和感を感じない」
そう言ってから、ハッとしたように首を左右に激しく振る。
アニ
「穂積、貴様!そのビジュアルは出来過ぎだ!反則だ!ここは三次元だぞ!」
穂積
「出来過ぎで悪いけど、今は本物の女よ。確かめてみる?」
室長はニヤリと笑った。
穂積
「あ、ごっめーん。アンタの場合、本物に触った経験がないんだから、分からないかしら?」
アニ
「失礼なやつだな!触った事ぐらいあるぞ!お母んの胸だが!」
怒りのせいか顔を真っ赤にして文句を言った慶史さんだけど、さすがに、室長の胸を揉む勇気は無いみたい。
藤守
「アニキ、揉ませてもらい!こんな美人の胸揉むチャンス、二度と無いかも知れへんで!」
アニ
「ぐぬぬ……」
穂積
「Fカップだそうよ」
アニ
「……」
羞恥や体裁よりも、まだ状況を把握しきれていない慶史さんにすれば、実際に触れて確かめたい気持ちの方が強いのだろう。
正直、私以外の誰かが室長の身体に触るのは嫌だったけど、ぐっと我慢して成り行きを見つめた。
アニ
「こいつは穂積だこいつは穂積だこいつは穂積だ…男の胸だと思えばこんなもの…!」
慶史さんの手は真正面から、室長の、豊かに張った胸に触れた。
アニ
「!」
予想通り、室長の胸のボリュームは、慶史さんの大きな掌にも収まりきらない。
ブラウス越しにも分かるふっくらと柔らかそうな胸に、慶史さんの指先は一瞬軽く沈んだあと、弾むように押し返された。
アニ
「なっ、なっ、なっ」
慶史さんが、悲鳴を上げて数歩、ざざーっと音をたてて後ずさる。
アニ
「な!な!なんというけしからん身体をしているのだ貴様は!」
藤守
「こらアニキ、室長のせっかくの好意に失礼やぞ!気持ちは分かるけど!」
アニ
「う、うるさい!よく考えたら貴様の胸でも良かったではないか愚弟、いや愚妹、か?!」
なんだかおかしな兄弟喧嘩が始まってしまったけれど、室長は黙って立っているだけ。
翼
「……室長?」
どうしたのかと覗き込めば、室長は、なんだか驚いたような顔をして、自分の胸を見つめていた。
それに気付いて、慶史さんに胸倉を掴まれたままの藤守さんが、こちらを向いて謝る。
藤守
「室長、すんません。うちのアニキ、たぶん、力加減が分からんくて。痛かったですか?」
心配する藤守さんに、室長は、違うのよ、と、首を横に振った。
穂積
「違うのよ」
室長は美しい顔を上げたけれど、藤守さんと慶史さんの視線を受けて、目を逸らした。
いつも毅然としている眼差しが戸惑うように揺らいでさ迷い、雪のように白いはずの頬が、ほんのりと桜色に染まっている。
穂積
「ワタシとした事が」
その心許ない表情は、私の視線とぶつかって、さらに混迷を深めた。
穂積
「…今、アニに触られて、ドキドキしてしまったわ」
全員
「え?!」
穂積
「何なのこれ。不覚だわ」
私は、頭を何かで殴られたような衝撃を受けて、声を失った。
けれど、さっき私自身、白河さんに触れられた時に高鳴った鼓動を覚えている。
どういう事?
混乱している私の耳に、電話の鳴る音が響いた。
明智
「はい、緊急特命捜査室、明智…は?…都内に住む男装の富豪麗人の元に、ジョンスミスからの予告状?」
小野瀬
「あいつは、この忙しい時にまたややこしい事件を!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
08/30(Wed) 17:47
ではちょっと場面転換を
小春
☆都内・男装の富豪麗人の豪邸
~翼vision~
定時はとっくに過ぎていたけれど、今は緊急事態。
私たちは何となく全員揃って、JSからの予告状が届いたという豪邸の前に来ていた。
如月
「えーと、男装、という事は、元々女性。という事は、今は、見た目は男性で中身は女性?」
藤守
「ややこしいな!」
小笠原
「今の俺たちも、相当ややこしいから」
明智
「…いや、もしかしたら、意外と分かりやすいかもしれないぞ」
そう言って明智さんが視線を向けた先には、長いエントランスの先にある豪奢な玄関ドアを開いて私たちを待つ、シルバーのスーツを着た男性がいた。
富豪
「初めまして、私、真弓みきと申します」
真弓さんは大勢で押し掛けた私たちにも嫌な顔をせず、落ち着いて広いリビングに全員を通し、ソファーを勧めてくれた。
最初に室長が挨拶をし、早速ですが、と話を切り出した。
穂積
「真弓さん、ですね。失礼ですが、戸籍上の性別は、女性、という事でよろしいですか?」
富豪=真弓
「はい。現在は男性の肉体ですけど、元々男装が趣味でしたので、おかげさまで不自由はありません」
如月
「あ!」
突然、如月さんが大きな声を出した。
如月
「真弓みきさん、って、もしかして、元、宝塚の?」
すると真弓さんは、にっこりと微笑んだ。
真弓
「まあ。もう引退して何年も経つのに、覚えていてくれた方がいらしたなんて嬉しいわ」
藤守
「俺も覚えてるで。なあアニキ」
アニ
「ああ。お母んがヅカファンで、今でも実家の壁にはポスターが貼ってあるぞ」
ごほん、と明智さんが咳払いをしたので、三人は慌てたように口を押さえた。
穂積
「…ところで、真弓さん。JSからの予告状には、何が書かれていたのですか?」
真弓
「これが、実物ですわ」
真弓さんは優雅な物腰で立ち上がると、重厚なライティングビューローの引き出しから、封筒を取り出して室長に手渡した。
豪華な室内で室長と真弓さんが並ぶと、その景色の美しさはまるで映画か舞台の一場面のよう。
翼
(実際の性別は逆だけど……)
穂積
「……明智、写真」
室長が目を通した後でテーブルの上に置かれた、金の縁取りが施されたカードには、タイプライターで打たれたような、わずか数行の文字が並んでいる。
《…あなたを彩った想い出の品を、取り戻して差し上げます… JS》
私の位置から読み取れた部分はそこだけだったけれど、すでに、単純な予告状ではなさそうだった。
ここで再びパスしてみるー。
パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
アブナイ☆恋の逆転捜査室
小春
~翼vision~
その日、恋する相手の寝室で目を覚ました私は、見慣れた景色の中に、何とはなしの違和感を感じて……ひとり、首を傾げた。
腕枕を貸してくれていた彼が、私の動きにつられて身動ぎし、仰向けに寝返りをうちながら、んん、と伸びをする。
遅い朝の陽射しに煌めく、きれいな横顔と金色の長い髪。
外国の血が混じった、透き通るように白く滑らかな肌。
高く上を向いた、豊かな胸の膨らみ……
……胸の……
………ふくらみ………?
……
……
翼
「……きゃあああああっ!」
自分の喉から迸った、絹を裂くような悲鳴に驚いて、私はベッドの上に跳ね起きた。
穂積
「どうした?」
微睡んでいた泪さんが、弾かれたように瞼を開く。
素早く半身を起こして、心配そうな顔で私の顔を覗き込む。
彼が動くたび、その存在を見せつけるように、胸が揺れた。
……夢じゃない。
私は改めて、隣にいる人の姿を、しっかりと見つめた。
身長は、いつもと変わらない。
けれど、そこにいる泪さんは、明らかに…、こんな時なのに見惚れてしまいそうになるほど…美しい、女性の姿形をしていた。
薄い掛け布をまとっただけの、全裸で。
翼
「…★@*仝々(・(・XYZ∞♂♀£§☆!」
穂積
「………」
言いたい事、聞きたい事、言葉にしたいのに、私の口から出る声は、なかなか意味を成さない。
泪さんは、そんな私をじっと見つめ返していたけれど、やがておもむろに立ち上がり、リビングに行ってテレビを点けた。
私も慌てて後を追う。
《…繰り返します。落ち着いてください。落ち着いてください。…本日未明に発生したとみられるこの謎の現象は、原因不明ではありますが、現在までに深刻な被害は起きておりません。落ち着いて、普段通りの生活をお送りください。繰り返します…》
穂積
「…」
翼
「…」
数秒間、音声と同じ文章だけが繰り返し流れるテレビ画面を無言のまま見つめていた泪さんが、ようやく、私を振り返った。
穂積
「翼」
翼
「は、はい」
穂積
「トイレ行くなら付いて行ってやるぞ?」
翼
「へ?」
泪さんの言葉の意味が分からない。
立ち尽くしていると、私を見下ろした泪さんが、私のパジャマのズボンとショーツに指先を掛けて、お臍の下で引っ張った。
二人して覗き込むと、その、小さなテントの中には、明らかに私の身体の一部、なのに、見慣れない、ものが…
私はもう一度、悲鳴を上げた。
[削除]
07/20(Thu) 13:18
小春
穂積
「まさか、こんなコトが現実に起こるなんてねえ」
突然、日本中の男女の性別が逆転するという異常現象。
もちろん、警視庁も、全国から殺到する問い合わせへの対応に追われ、職員たちには総動員がかけられていた。
緊急事態として全員に私服勤務が認められたのはいいけれど、男性化しても比較的融通の利く女性たちと違い、女性化した男性職員たちはいきなりの事に着る服も無く、大わらわの出勤だった。
泪さんはいつもの三つ揃いを着たがったけど、ダイナマイトバディ過ぎて着られない。
幸い、泪さんの私服はゆったりしたデザインが多かったので、とりあえずヒップが収まるスウェットパンツを履かせ、バストが隠れる黒のカットソーと薄手のカーディガンを着せて出勤。
でも下着までは間に合わなかったので…現在の状況は、ご想像にお任せします。
如月
「しょうがないから、急いで総務の女友達に電話して、服を借りて着て来ちゃいましたよ!」
そういう如月さんは、でも、何だか満更でもなさそう。
藤守
「その手があったかあ…俺なんか上下ジャージやわ…」
明智
「俺もジャージにすればよかった…」
藤守さんと並んで溜め息をつく明智さんは、張り切って服を貸してくれたというお姉さんたちそっくりの超美人に変身していて、メイクまでばっちり。
小笠原
「午前中に●越デパートの外商がここに来て、特急で全員の服を誂えてくれる事になってるから」
穂積
「ありがとう小笠原助かるわ」
小野瀬
「だからってパジャマのままタクシーで出勤してくるかな、さすが小笠原くん」
小笠原
「いつものシャツとスラックスに白衣を羽織って、上手いこと取り繕ってる小野瀬さんの方がさすがだよ」
私はそっと捜査室を出て、給湯室に向かった。
翼
「…はあ…」
いつものように朝の番茶の仕度をしながら、私はこっそり溜め息をついた。
穂積
「なーに凹んでるのかしらこの子は?」
突然の声とともに、フッ、と耳元に息が吹き込まれる。
翼
「ひゃあっ!」
いつの間に現れたのか、みんなの輪の中にいたはずの室長が、私を奥に押し込むようにしながら、給湯室に入って来た。
翼
「…すみません。…今までは異性だったから、皆さんを見ても、格好いいな、と思うだけで良かったんですけど…」
狭い給湯室では逃げ場も無く、私は仕方なく、今思っている正直な気持ちを伝えた。
穂積
「けど?」
翼
「同性としての目で改めて見たら、泪さんを筆頭に、明智さんも小野瀬さんも、スーパーモデルみたいなすごい迫力の美女ばかりで……なんだか……、女としての自信を失いそう、というか……」
そうなのだ。
しかも、今の自分は男性でありながら、身体は一番小さいし、ごくごく普通の顔立ちなのだ。
おまけに、少しでも女らしく見せたいと思って、せっかく伸ばしていた長い髪は、肩までになってしまったのだ。
そんな事まで地味に悲しい。
言わなくても分かるのか、泪さんが、私の頭を撫でてくれた。
穂積
「ワタシも、髪を切るわよ。アンタとお揃いにしたいわ」
翼
「それは駄目。私、泪さんのその長い髪、素敵だと思ってるんです」
泪さんが顔を近付けてくる。
本当に、どこもかしこも綺麗で完璧。
なんで私、こんな人とお付き合い出来ていたんだろう。
穂積
「男になっても、アンタは可愛いわ。好きよ。ワタシのこの気持ちは変わらないわ」
翼
「泪さん…」
どうしよう泣きそう。
穂積
「元気出しなさい櫻井!」
翼
「むにゅー!」
がばっ、と抱き締められて、ブラを着ければFカップは下らないだろう豊満な胸に、私の顔は埋もれてしまう。
穂積
「★♂◆が小さいぐらい何よ!ワタシ気にしないわ!」
大きな声で何て事を。
翼
「し、室長!苦しい!苦しいです!」
明智
「あの敗北感は、なかなか払拭出来ないだろうな…」
如月
「こっちから見ると、グラビアガールと男子中学生ですからね」
捜査室の扉を開けて、給湯室の様子を伺う女性たち。
藤守
「室長のあのフェロモンは凶器やろ」
小笠原
「櫻井さんの為にも、早く原因を調査して、逆転世界を元通りにしなくちゃね」
小野瀬
「しかし穂積は綺麗だねえ」
全員
「えっ」
外商店員
「●越デパートでございまーす!」
身体のサイズと心の中身はそのままに(今のところ)、男女逆転してしまった捜査室。
翼と穂積は逆転しても恋人で居続けられるのか?
はたして元に戻れるのか?
その前に、これで刑事の仕事が出来るのか?
採寸するところからもう不安なまま、続く!
というところで、パース!ヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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07/20(Thu) 20:08
わぉ!
エミ
これまたスゴいリレーが始まったぞ(笑)
推定Fカップの室長(・(・
(*´艸`*)ウラヤマシイ…
前回の猫のエミには、もっとやりたい放題させたかったんですけどねぇ。考えてみたものの敢えなく撃沈。
今回は…どうしましょ(笑)
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07/21(Fri) 05:27
エミさんいらっしゃーい(^ー^)ノシ
小春
そうですねー、猫のエミさんには大いに暗躍してもらいたかったんですけど、ネックレスとか伏線も張っておいたにも関わらず、あまり活躍させられなくてすみませんでした。
さて今回のリレーは、ザ・二次創作という感じのお話です。
キテレツな設定ですので、存分にふざけていただきたいナリ。
08/09(Wed) 09:49
登場していない人たちが搭乗しています( ̄b ̄)
小春
~翼vision~
小笠原家御用達の●越デパートから派遣されてきた外商チームによって、男女逆転してしまった捜査室メンバーのスーツ作りは急ピッチで行われた。
採寸してくれる店員さんたちも、仕立ててくれる職人さんたちも、もちろん全員性別が逆転しているのだけれど、そんな非常事態の時でも、さすがは一流の老舗。
捜査室メンバーの新しいスーツ(なんとフルオーダーメイド!)は、各々が普段最もよく着ている、お気に入りの服のデザインを元に性別逆転バージョンで製作され、その日の午後には、全員が衣替えを完了したのだった。
とは言え、中身は元の性別のままなので、ややこしい事この上ない。
如月
「俺、動きやすいミニスカートにしてもらいました!」
明智
「グレーのジャケット、チェックのブラウス、黄色のベスト、そしてミニのプリーツスカート…如月のは、女子高校生の制服みたいだな」
如月
「えへへ、ネクタイをリボンにしてもらいましたよ。リアルベッキーです!」
小野瀬
「穂積!」
如月さんが明智さんにスカートを見せびらかす一方で、小野瀬さんが、忙しく動く室長の後を心配そうに付いてまわっている。
小野瀬
「穂積、お前のタイトスカートは、動きづらいからって言って、両サイドに限界までスリットを入れてもらっただろ?ああ、そんな歩き方をしたらガーターベルトどころか、ショーツが見えちゃうよ!穂積ってば!」
穂積
「うるせえな!だからズボンにするって言ったのを、お前らが寄ってたかってスカートにさせたんだろうが!俺の足見て何が楽しいんだ変態!」
小野瀬
「えっ?普通に楽しいよ?ねえ、美脚好きの明智くん」
明智
「…すみません。上司をそんな目で見てはいけないと自分を戒めてはいるのですが、すらりと長くて引き締まっていて、それでいて真っ白で肉感的で」
穂積
「分かった。明智が喜ぶなら我慢するから、リアルな感想を述べるのは止めろ」
室長が溜め息をつく。
さらにもう一方では。
藤守
「なんやスースーするなー」
小笠原
「スカートの下がトランクスだからだろ」
藤守
「せやかて、俺、女物のぱぱぱパンティーとかよう穿かへんよ!」
如月
「開き直ってセクシーなランジェリー着けちゃえばいいのに。室長みたいに。あ、ちなみに俺は女性用下着の上にショートスパッツ穿いてますよ!」
小笠原
「俺はスコートだよ」
揃いも揃って美人ばっかりなのに、中身は元の男性のままだから、会話の内容が明け透け過ぎて聞くに堪えない。
私はと言えば、色はピンクだけどシンプルなカットソーに、アイボリーのジャケットとお揃いのパンツ。
我ながら地味だけど、デパートの店員さんとも相談しながら色々試した挙げ句、これが一番似合うという結論に落ち着いたのだ。
ああ、美しい泪さんが眩しい。
本当に落ち込みそう。
深々と溜め息をついたその時、捜査室の電話が鳴った。
現在、日本は緊急事態宣言が発令されていて、全ての空港で、海外への渡航、帰国を停止している。
けれど、事態が発覚する前に飛び立っていた飛行機に関してだけは、特例が適用されていた。
外務省によればこれまでに、日本を出国し、海外に到着した人々の身体には、全く異状が無かったと分かっている。
そして、今の電話は、海外から日本に帰国した飛行機の乗客たちにもまた、この「性別逆転」が起きていない、という連絡だった。
その連絡を受けてほっと安心したのも、一瞬。
その人たちが引き起こすかもしれない新たな大混乱を思い浮かべ、女性化している捜査室メンバーの姿を見渡して、私は、自分の身体から血の気が引いて行くのを感じた。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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08/14(Mon) 17:44
つないでみた
とも
ドタバタだった午前中から数時間、やっと自分の身に起こった出来事をそれぞれが受け入れて落ち着いた頃、捜査室のドアをノックする音が聞こえ、続いてドアが開いた。
???
「失礼しまーす、こちらは緊急特命捜査室でよろしいでしょうか?」
スラっと背が高く、パンツスーツにヒールをコツコツと鳴らして入ってきたのは女性の姿をした人物だった。
???
「私、FBI捜査官の白河ともと申します。今朝方休暇で帰国したのですが、今回の異常現象の解明のため、急遽日本の警視庁に協力するという形でこちらに参りました」
自分のIDを見せながら敬礼すると、周りを見渡したともは、
とも
「ご存知かと思いますが、私は今朝日本に到着したので、今回の異常現象の影響はありません。なので、性別と見た目も女性です」と付け足した。
突然の訪問者に驚いた一同だったが、穂積はいち早く状況を把握すると、一歩前に出てともに向き合った。
穂積
「白河さん、ご協力感謝致します。私がここ緊急特命捜査室室長の穂積です。 さっそく本題ですが、白河さんは現状についてどこまでご存知なんですか?」
とも
「残念ながら、今日の早朝の時点で日本国内にいた全ての人の性別が逆転していること、直後に出国した人と海外に出国している人には影響がなかったこと以外は。 私の父が今急ピッチで原因究明に取り組んでいるところなんですが、それでも先ほど申し上げた情報くらいしかわかっていない状況です…」
お久しぶりでーす(*´∇`*)
小春さんがヒントをくれたのでそれに乗っかってみました(`・∀・´)
そして最初からあの人の登場を設定!
さぁ次は誰かな~のパース
( ´ ▽ ` )ノ⌒◯
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08/15(Tue) 07:55
ともさんありがとう、今回もよろしくお願いします。
小春
おお、かっこいいキャラ来た!
とも父はともさんと同じくFBI所属で上司、そして一緒に帰国して警視庁に来ている…という事でいいのでしょうか。
ダンディなおじさまウェルカム。
***
~翼vision~
颯爽と現れた白河捜査官の姿に、私はすっかり目を奪われていた。
私の身体は今は男性だけど、脳は視界から入って来る情報に反応していて、感覚としては、女性の櫻井翼が、同性の白河ともさんを見ているという感じ。
素敵な女性だなあ、と、私は思った。
彼女のような女性を、性別逆転している捜査室メンバーから見たらどうなるのだろう?
理屈からすると、私が彼女を同性ととらえているのだから、彼らの目から見れば、白河さんは異性に見えている事になる。
でも、身体はどちらも女性だし…ああ、もう、訳がわからなくなりそう。
ただひとつ分かっているのは、もしも、もしも、室長が白河さんを魅力的だと思ってしまったら…、私にはとても太刀打ち出来ないということ。
とりとめの無い思いながら、室長と話している間もじっとその姿を見つめていた事に気付いたのか、白河さんは私を見て、にこりと笑った。
あれ?
どき、と勝手に胸が鳴って、私は驚いた。
とも
「あなただけ男性、という事は、元は女性、ですよね?私とは女性どうしですから、不安な事があったら気兼ねなく打ち明けて、お手伝いさせてくださいね」
ああ、いい人だなあ。
と、思って、差し出された握手に応えていたら。
見慣れたジャケットの、けれど見慣れないシルエットの背中が、私と白河さんの間を遮った。
穂積
「白河捜査官、お心遣いありがとうございます。櫻井、お言葉に甘えて、女性の部分で困ることがあったら、彼女に相談なさい」
その背中から聞こえてきた声はそう言ってから、でも、と付け加えて、私を振り返った。
穂積
「他の事は全部、ワタシを頼るのよ」
そう言う室長の表情は、真顔だけど、少しだけ色を含んで、それに、なんというか、拗ねている、ように見えて、これは、もしかして。
翼
(もしかして、泪さん…妬いてくれてる?)
そう思ったらとくとくとく、嬉しくて鼓動が速まる。
ああ、やっぱり私、この人が好きなんだなあ。
穂積
「にやけるんじゃない」
こっそりと軽く頬をつねられたけど、私は頬が緩むのを抑えられなかった。
???
「うわ」
突然、全員の背後、入り口のドアの方から、低く呻くような声が聞こえて、私たちはそちらを振り返る。
そこにはスーツケースを手に、いつもならドアが壊れそうな勢いで飛び込んでくるはずの藤守検察官が、唖然とした顔で立ち竦んでいた。
アニも非転換で登場。
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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08/22(Tue) 18:37
アニの頭の中はパニック
ジュン
藤守アニ
「なっ、なななどっ、どう☆〇%&*?!」
捜査室のメンバーを凝視しながら声にならない声を発している藤守さんのお兄さん。
まるで今朝の私のようだ。
藤守
「兄貴、海外出張言うてたやん?帰ってきたん?」
小笠原
「ああ、だから眼鏡は男のままなんだ。」
藤守の話で捜査室の面々は納得していたが当のアニはまだ口をパクパクしていた。
そんなアニの後ろからひょこっと顔を出したのは玉木ジュン。
アニの事務官で藤守の恋人だ。
ジュン
「賢史くん、ただいま…」
藤守
「ジューン、おかえり!寂しかったでぇ。」
抱きつかんばかりの勢いでジュンに寄っていく藤守。
だが穂積ほどではないとは言えナイスバディな藤守を前にジュンの顔は若干引きつっている。
穂積
「あら、ジュンはアニほど驚かないのね?」
言葉もなくアワアワとしているアニとは対照的にジュンはこの事態を受け入れているようだ。
ジュン
「空港からのタクシーの中でニュースを聞いていたんです。タクシーの運転手さんのお話も伺いましたし…慶史さんはタクシーに乗ってすぐに眠ってしまって、説明をする間もなくここに乗り込んだので…」
小野瀬
「なるほど、アニはなにも知らないでここに着たわけか。」
如月
「あれ?でもジュンちゃんは知ってたんだよね?なんで顔引きつっているの?」
明智
「いや、知っていても驚くのが普通だろう。」
如月のように順応しまくりな方がおかしい状況なのだ。
藤守
「ジュン、大丈夫か?お前は無事で良かったわ。」
藤守がジュンの頭を撫でながらしみじみそう言ったのだが
ジュン
「賢史くん、胸大きいね。」
藤守
「はっ?」
ジュン
「私より胸大きいよね。私、立場ないよ…」
その気持ちはよく分かると翼はウンウンと頷いていた。
穂積
「何をアンタまで頷いてるのよ?関係ないって言ったでしょ?」
小声でそう言ってくれる穂積に翼はまた心が暖かくなる。
とりあえずこの状況を改めて整理しようというともの発案で皆がミーティングテーブルに集まる。
藤守アニ
「ど、どうなってるんだー!!」
アニが状況をなんとか理解し、叫んだのは遅すぎるこのタイミングだった。
アニとアニの出張に付いていっていたジュンは逆転はなしで。
ここでパース(⌒∇⌒)ノ⌒〇
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08/27(Sun) 08:28
ジュンさんありがとうございます(´ 3`)ちゅー
小春
~翼vision~
アニ
「どうなっているのだ、穂積!説明しろ!」
穂積
「どうもこうもないわ、見ての通りよ」
室長はすでに一旦着席していたけれど、溜め息をひとつついてから立ち上がると、わめき散らす慶史さんに向かって、両手を広げてみせた。
穂積
「今朝未明に日本国内にいた全員が、性別逆転しているの。もちろん、ここにいるワタシたちもよ」
それはテーブルに就いている全員の言葉を代弁するようでもあり、女性化した自身の姿を慶史さんに見せつけるようでもあり。
さすがの慶史さんも、女性化した室長の美貌を初めて真正面から見せられたら圧倒されたのか、一瞬怯んだ。
アニ
「…貴様の使う女言葉に、初めて違和感を感じない」
そう言ってから、ハッとしたように首を左右に激しく振る。
アニ
「穂積、貴様!そのビジュアルは出来過ぎだ!反則だ!ここは三次元だぞ!」
穂積
「出来過ぎで悪いけど、今は本物の女よ。確かめてみる?」
室長はニヤリと笑った。
穂積
「あ、ごっめーん。アンタの場合、本物に触った経験がないんだから、分からないかしら?」
アニ
「失礼なやつだな!触った事ぐらいあるぞ!お母んの胸だが!」
怒りのせいか顔を真っ赤にして文句を言った慶史さんだけど、さすがに、室長の胸を揉む勇気は無いみたい。
藤守
「アニキ、揉ませてもらい!こんな美人の胸揉むチャンス、二度と無いかも知れへんで!」
アニ
「ぐぬぬ……」
穂積
「Fカップだそうよ」
アニ
「……」
羞恥や体裁よりも、まだ状況を把握しきれていない慶史さんにすれば、実際に触れて確かめたい気持ちの方が強いのだろう。
正直、私以外の誰かが室長の身体に触るのは嫌だったけど、ぐっと我慢して成り行きを見つめた。
アニ
「こいつは穂積だこいつは穂積だこいつは穂積だ…男の胸だと思えばこんなもの…!」
慶史さんの手は真正面から、室長の、豊かに張った胸に触れた。
アニ
「!」
予想通り、室長の胸のボリュームは、慶史さんの大きな掌にも収まりきらない。
ブラウス越しにも分かるふっくらと柔らかそうな胸に、慶史さんの指先は一瞬軽く沈んだあと、弾むように押し返された。
アニ
「なっ、なっ、なっ」
慶史さんが、悲鳴を上げて数歩、ざざーっと音をたてて後ずさる。
アニ
「な!な!なんというけしからん身体をしているのだ貴様は!」
藤守
「こらアニキ、室長のせっかくの好意に失礼やぞ!気持ちは分かるけど!」
アニ
「う、うるさい!よく考えたら貴様の胸でも良かったではないか愚弟、いや愚妹、か?!」
なんだかおかしな兄弟喧嘩が始まってしまったけれど、室長は黙って立っているだけ。
翼
「……室長?」
どうしたのかと覗き込めば、室長は、なんだか驚いたような顔をして、自分の胸を見つめていた。
それに気付いて、慶史さんに胸倉を掴まれたままの藤守さんが、こちらを向いて謝る。
藤守
「室長、すんません。うちのアニキ、たぶん、力加減が分からんくて。痛かったですか?」
心配する藤守さんに、室長は、違うのよ、と、首を横に振った。
穂積
「違うのよ」
室長は美しい顔を上げたけれど、藤守さんと慶史さんの視線を受けて、目を逸らした。
いつも毅然としている眼差しが戸惑うように揺らいでさ迷い、雪のように白いはずの頬が、ほんのりと桜色に染まっている。
穂積
「ワタシとした事が」
その心許ない表情は、私の視線とぶつかって、さらに混迷を深めた。
穂積
「…今、アニに触られて、ドキドキしてしまったわ」
全員
「え?!」
穂積
「何なのこれ。不覚だわ」
私は、頭を何かで殴られたような衝撃を受けて、声を失った。
けれど、さっき私自身、白河さんに触れられた時に高鳴った鼓動を覚えている。
どういう事?
混乱している私の耳に、電話の鳴る音が響いた。
明智
「はい、緊急特命捜査室、明智…は?…都内に住む男装の富豪麗人の元に、ジョンスミスからの予告状?」
小野瀬
「あいつは、この忙しい時にまたややこしい事件を!」
ここでパースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
08/30(Wed) 17:47
ではちょっと場面転換を
小春
☆都内・男装の富豪麗人の豪邸
~翼vision~
定時はとっくに過ぎていたけれど、今は緊急事態。
私たちは何となく全員揃って、JSからの予告状が届いたという豪邸の前に来ていた。
如月
「えーと、男装、という事は、元々女性。という事は、今は、見た目は男性で中身は女性?」
藤守
「ややこしいな!」
小笠原
「今の俺たちも、相当ややこしいから」
明智
「…いや、もしかしたら、意外と分かりやすいかもしれないぞ」
そう言って明智さんが視線を向けた先には、長いエントランスの先にある豪奢な玄関ドアを開いて私たちを待つ、シルバーのスーツを着た男性がいた。
富豪
「初めまして、私、真弓みきと申します」
真弓さんは大勢で押し掛けた私たちにも嫌な顔をせず、落ち着いて広いリビングに全員を通し、ソファーを勧めてくれた。
最初に室長が挨拶をし、早速ですが、と話を切り出した。
穂積
「真弓さん、ですね。失礼ですが、戸籍上の性別は、女性、という事でよろしいですか?」
富豪=真弓
「はい。現在は男性の肉体ですけど、元々男装が趣味でしたので、おかげさまで不自由はありません」
如月
「あ!」
突然、如月さんが大きな声を出した。
如月
「真弓みきさん、って、もしかして、元、宝塚の?」
すると真弓さんは、にっこりと微笑んだ。
真弓
「まあ。もう引退して何年も経つのに、覚えていてくれた方がいらしたなんて嬉しいわ」
藤守
「俺も覚えてるで。なあアニキ」
アニ
「ああ。お母んがヅカファンで、今でも実家の壁にはポスターが貼ってあるぞ」
ごほん、と明智さんが咳払いをしたので、三人は慌てたように口を押さえた。
穂積
「…ところで、真弓さん。JSからの予告状には、何が書かれていたのですか?」
真弓
「これが、実物ですわ」
真弓さんは優雅な物腰で立ち上がると、重厚なライティングビューローの引き出しから、封筒を取り出して室長に手渡した。
豪華な室内で室長と真弓さんが並ぶと、その景色の美しさはまるで映画か舞台の一場面のよう。
翼
(実際の性別は逆だけど……)
穂積
「……明智、写真」
室長が目を通した後でテーブルの上に置かれた、金の縁取りが施されたカードには、タイプライターで打たれたような、わずか数行の文字が並んでいる。
《…あなたを彩った想い出の品を、取り戻して差し上げます… JS》
私の位置から読み取れた部分はそこだけだったけれど、すでに、単純な予告状ではなさそうだった。
ここで再びパスしてみるー。
パースヽ( ̄▽ ̄)ノ⌒○
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